<イザ希望退職@リストラ経験から> 番外編

これから書くことは多くの希望退職ならびに早期退職を危惧する方々には不要不急のことなので、読み進めるには至らないかもしれません。先にそう書いておきます。
「条件を満たせば、再就職しなくても良い場合もあるので、希望退職を機会にそこんところをよく考えて別の方向に進むのもアリなのではないでしょうか?」ということを書きます。

そのような異端?なnoteを書くのは、私自身がリストラ退職を機会にもう足掛け10年をほぼ事実上アーリーリタイアメントとして夫婦で暮らしていているので、会社員一択しか選択肢が無いと思いこまないことも大切なのでは?と少し世間に訴えたいからです。会社に勤めないでも暮らして行くことはやり方によっては可能なのです。

会社員でない選択肢については「早いセカンドライフの入門note」に書き始めていますから、ご興味があればそちらをお読みいただきたいと思いますので、ここのnoteではそれ以前のことを書こうと思います。

上述の「条件を満たせば、再就職しなくても・・・」の条件とは

言うまでもなく最重要条件は、退職後の生活費がある程度余裕を持っていることです

いくらあれば老後が足りるか? その額は人により様々ですから一概には言えませんが、金融庁がかつて出して引っ込めた「老後資金2000万円問題」にある2000万円は、暮らしをダウンサイジングさせた夫婦であれば「当たり!」と個人的には思っています。しかし「生活費の穴埋めに2000万円要る」のではなくて、余裕資金として2000万円持っていること。

この2000万円は後期高齢者以降に、おそらくこましな介護施設に入所するときの資金になると思います。普段の暮らしは年金だけで賄う、こういうスタイルができる人は、「楽しくないなら」もう会社勤め人生を卒業してもいいのでは?と考え、私はそのように暮らしが日々進んでいます。

どのような暮らし方をするのか、どう準備をするのか、私は2013年にとある朝のワイドショーの取材を受けてテレビで説明を試みましたが、その意図は正しく放送されませんでした。司会者からは「この方は恵まれているんですよねぇ~」と一蹴されたのは非常に不本意でした。恵まれていたかどうかではなくて、暮らしのやり方に焦点を当てて欲しかったです。

もしかしたら定年前に会社を辞めてしまうのは無理があったとしても、子にお金がかかる時期を超え、再雇用の段階前後になっていれば、退職金と満タンになった厚生年金と配偶者の年金を総動員すれば、暮らしにのダウンサイジング如何によっては、会社でそう昇進しなかった人(私のような)でも会社生活を卒業してのセカンドライフ入りが一概に難しいとは言えません。

しかし、次の条件「家族の理解」と「自分の納得」を得ることは、実際上もっと難しい条件かもしれません

私の妻は私の早期退職からセカンドライフに移行することに理解しました。しかし決して「それはいいことね!」と納得したわけではありません。妻が私の早期退職に理解したのは「諦めた」からです。

妻の理解を得たとは言え、その後の暮らしが毎日平穏で幸せいっぱいではありません。自粛ステイホームで夫婦が一緒に四六時中いることは鬱陶しいと気づいた人々も多いとネット記事にいくつも書かれているように、会社員のライフスタイルに染まった人達はそう簡単に夫婦一緒に仲良くは難しそうです。その上に夫のセカンドライフに理解しないでは暮らせたものではないと思います。実際今の我が家では何とか取り繕って週に4日は一緒にステイホームしている感じです。それが我が家の実態なのです。

こんな暮らしがセカンドライフで待っているとしたなら、それに納得できますか?に「できます」と感想を言える人が前述の条件になります。

端的に、今年の4月から5月にかけてのステイホームが「まんざらでもなかった」と言えるのであれば再就職しないで、セカンドライフ行きになっても楽しく暮らせるだろうと思います。私自身はそういう類です。なので会社を辞めてセカンドライフで暮らせるかどうかは、前述した生活資金がなんとかなる人で、しかもステイホームがまんざらではないという「性格」が備わっているかどうかにかかっている。セカンドライフすることは自身がそういう「人材」であることが必要だ、ということは断言しても良いぐらいです。

しかし人はどうしたっていつか会社を辞めて「老後の暮らし」に移る日が来ます。そのときは生活費は何とかなるとして、ほぼ家に居る暮らしに対してどう感じるのか?私にはネガティブな想像しかできません。そう思うので今回の自粛ステイホームがまんざらではなかった人は、自分には老後も含めてセカンドライフでちゃんと暮らせる才能があるんだ!と素直に喜んだら、と思っています。

もし上述の二つの条件を満たせそうなら、

希望退職や早期退職を機にこれから会社員ではない別の選択肢を考えてみてもいいのではないでしょうか

ただ、再就職と別の道をいきなり両天秤にかけてみなくてもいいかもしれません。とりあえず再就職活動をして、良さそうな求人があれば応募して再就職するのはまったく悪くない選択肢です。

ただ・・・どうでしょうか、
もうセカンドライフが視野に入るようであれば、今までのような高収入、名声の高い仕事、フルタイム、正社員、こうした勝ち組が喜ぶ働き方ブランドを外し、楽しそうな職場雰囲気、親方の人柄が気に入った、腰掛勤務にちょうどいい、面白そうだ、週休4日、このような不純?な動機を隠しつつ仕事探しを行うこともできるのではないかと思います。

会社員はそう高給でなくとも収入が毎月あること、会社員と書くだけでどこの会社か書かなくても社会的信用がそれなりに得られるメリットは大きいです。収入の確定申告も会社がやってくれることも楽です。収入額にもよりますが年金も受け取れるし、働いている間は年金(特別支給の厚生年金を除く)は受給開始を繰り下げて受給額を増やすこともできます。

だから会社員はなかなか辞められないのかも知れませんが、会社員であるうちは自由が奪われることも確かです。長い休暇を取って旅行やロングステイはとても困難、たとえテレワークでも勤務日は働かなくてはいけない不自由が付き纏います。仕事中にいいこと思いついても即そこに向かうことができません。そうこうしているうちに歳を取り、気力と体力が失われて行くことは確かなのです。私自身も52歳でセカンドライフ入りした頃と、そこから10年経った今では新しいことにトライする意欲は自分でも感じるほど後退してつつあるのを体感します。次の10年後にはこのペースで進むとどうなることか・・・

できるなら、まだ新しいことにトライできる年齢の間に、会社員からは卒業した方が良さそうだ。私はそう思います。

ただ実際に退職するには、退職を正当化できる理由が必要なのです

家族は正当な理由のも無いのに退職することに理解を示すことは絶対にありません

一方で、希望退職は正当に会社を退職しなければ済まない理由になり得ます。希望しなければいいではないか!と家族は言うと思いますが、もし退職を事実上拒否できない事情を説明できたら、それはそれで家族の理解は得られると私は思います。

その上で退職して、とりあえずはハローワークに通いながら失業給付金で、その支給額に見合い、できればダウンサイジングを開始した生活を始める。一旦は再就職し、可能であればこんどは「面白い」仕事生活を始める。そんな期間を2,3年過ごしつつ、夫婦でその後の暮らし方を相談しながら、一気に絵に描いたような老後生活に陥らないように楽しみながら落ち着くところに着陸できるようなセカンドライフへの移行を徐々に行っていく。
こんなことができたらなぁ、できるんじゃないかな!と私は思っています。

この世はいたるところに青山があります。

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