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<メモ>処理水の自然蒸発を利用する大気放出方について考えてみたnote

2023年8月24日、既に処理水は海洋放出を計画に沿って始めているから「もう遅い」とも思われるのですが、
中国とロシアが「海洋放出はやめて、処理水を蒸発させて大気へ放出させることを考えよ」という意味の代案を放出前に示して来たと、下記のニュースを知ってそう理解しました

中国とロシアは日本の隣国であり、処理水に含まれる放射線&放射能について懸念しているだろう
もしかしたらそれは政治的な効果を意図しているのかもしれないけど、単に絶対反対を唱えるのではなくて、代案を示してきたので、

「そうおっしゃるなら考えてみましょう」という日本の対応があってもいいのではないか、

そのように私は思いました

ただ、もう海洋放出を決めてしまった経緯もあるし、処理水の放出処理方法の検討過程で、大気放出も検討されていたようだから、今更考え直すことは時すでに遅しとふつう人はそう考えるものだけど、
今後30年という長い処理の期間なので、やりながら考えることも「やっぱ隣国がそう言うなら、考えて大気放出ももやってみようか」という柔軟性もあっていいのではないか

海洋放出は日本政府が決定した方法だから威厳にかけてそれで通したいということもあるだろうけど、今後別の「想定外」が起きたら放出できなくなってしまうことも想定しておかないといけないのではないでしょうか

そんな意味もあって大気放出方法も、これから追っ付け検討して『いけるかも』となれば2つめの放出チャンネルを持てることにもなるし、上述隣国との関係だって良い方向に進むきっかけにもなるかもしれないです

いろいろ調べてみると、大気放出は処理水をボイラーで加熱して蒸発させて大気に水蒸気を放出させるようです
多くの人は『こりゃ燃料代高くつくだろう』というボイラー加熱蒸発方式が一つだけ示されていました

https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/397534.pdf

上記pdfファイル8ページ目に、このやり方が書いてありまして、欠点として大気は海洋よりモニタリングが困難と書いてあります
たぶんこの理由でやめたのでしょうか?

はたまた1個1000トン入っている処理水タンクが山ほどある処理水を全部蒸発させるのに、いったい燃料代いくらかかるの!?を計算してやめたのかもしれない気配も漂ってまいりましたが、それを書くのは『そんなところのお金ケチって決めたんか!』と言われてしまいそう、私が担当者ならこれはやっぱり『書かんとこか』になってしまいそうです

ボイラー加熱ではなくて、自然蒸発させたら!?

『もしかしたら燃料代はタダで蒸発方式できるんとちゃうか?』
そう、洗濯物が天気よければ半日ぐらいで乾くように、
海から太陽の熱浴びた海水がジャンジャン蒸発して雲になるように、
水は自然に蒸発するから、そうさせたら出来るのではないか?

とにかく一回計算してみようと思って、やってみました

まず水の蒸発速度を計算してみました
その計算はまさに知る人ぞ知る専門的知識が必要ですが、ネットで「水 蒸発速度 計算」と検索したら運よく下のドンピシャサイトが現れました

このサイトの自動計算式で、代表長さを処理水タンクの直径と言われる12メートルと入れ、さらに風速を1メートル毎秒としたら、約0.4ミリ毎日と出ました
毎日水面が0.4ミリ減る蒸発をするという計算結果ということになります

処理水タンクは高さ12.5メートルということなので、毎日0.4ミリ蒸発するとタンク内の水が全部蒸発するには85年かかることになります

この85年は長いです
海洋放出は想定30年というからダメっぽいですが、
たとえば、荒っぽく言うと「全部のタンクの蓋を明けて、放置しておけば」85年かけて蒸発させられ、かかるお金は全タンク上部に開放口を明けるだけ」と言えます
さらに85年かけるのだから放出量もマイルドになりトリチウム半減期は12年程度だから時間をかければかけるほど安全になるとも言えるでしょう

それに気になるストロンチウムやセシウムは基本常温付近では蒸発しません(セシウムは常温付近で液体になるのでやや蒸発するけど水に比べてとても僅かだし、既にALPSでほとんどが除去されているというはなしのようです)

それにしても気の長いはなしですが、処理水放出の2チャンネル目として検討してテストしてみてはどうかと思いました

処理水タンクの上に穴を明けて・・・と上段で書きましたが、ただ穴を明けただけでは雨が入って処理水量が増えてしまったら大打撃だし、ボウフラが湧いて困ったりしないように、それらを防げるベンチレータをタンク上に取りつけなければならないです

しかもタンク1個1個にですから大変ですが、既にタンク1個1個をあんなにたくさん作ったのだですからねえ
できると思います
85年、いや実際はもっともっと長く続くでしょうから

ベンチレータとはこんなモノです

出典:flicker

繰り返しになりますが・・・

中国とロシアは今回は反対だけ言って来てるのではなくて代替え案を言っているので、私はこれを無碍に断らないことが隣国関係に良いのではないか

しかももう始まってしまっている海洋放出の代替え案でもあり、もし何等かの事情で海洋放出を止めざると得ない場合の選択肢にもなると思うのです

大気中のトリチウム量が増えるじゃないかと、そういう意見も当然あるでしょう
モニタリングが難しい事情もあるでしょう
しかし大気の方がモニタリングし難いということは、拡散が早くて一様性が低くなるからという意味でもあるのではないでしょうか?
もしそうだとしたら、大気放出の方が放射線量がうつろい易く、それは人間や他の生物にとっても安全に働くのではないでしょうか?

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