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良いビジネスアイディアとは?

皆さんこんにちは、スタートアップスタジオの板垣です。
前回はPMFを達成する上で重要な『カスタマーの声を集める』というテーマについて書きました!
(見てない方は是非👇)

今回は、根本に立ち返ってスタートアップにとって一つの武器である『アイディア』について書いていこうと思います。

『良いビジネスアイディア』にはいくつか押さえておくと良いポイントがあるのでそれを紹介していきます!


ソリューションではなく課題にフォーカスする

今までの記事でもかなりしつこく書いて来ましたが、サービス・プロダクトを市場で支持してもらうには顧客の課題を解決することが最も重要になります。
『課題』無くしてソリューションとなるプロダクトを作ったところで、誰も必要としていないモノが出来てしまいます。

では、どのようなアイディアが良いアイディアなのでしょうか?

以下の図で分かりやすく表現してみました。

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この図をみて頂くと分かるように、良いアイディアには『課題の質』が必要となります。課題の質は『顧客の痛み』と言い換えれますが、その痛み・課題の度合いが強いものを解決できるサービスやプロダクトがより市場で支持されるのです。


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この図は、良いビジネスアイディアを見つけるステップです。
図のように①番に『課題の質』を高め、次にソリューションの質を高めます。

このステップの順番は非常に重要で、ソリューションを先に見つけたところで課題の質が低いと、誰も必要としないサービスやプロダクトを作ってしまいます。そのため良いビジネスアイディアを見つけるには、まずは課題にフォーカスすることが大切です。


市場で受け入れなかったプロダクト

Goole グラス(2013)
Googleが2013年に発表した眼鏡型のコンピューター。価格の高さ、プライバシー保護などの観点からユーザーに受け入れられなかった。

まさにこのGoogleグラスは解決策が先行した例だと言えます。当時では先進的なプロダクトで注目を集めましたが、顧客にとってはそれほど必要では無い商品だったのでしょう。

これだけの技術力、資金力、ブランド力のある世界的企業でも解決策ありきで市場を作るのが難しいと言うことです。ましてや、資金力も人材も知名度もないスタートアップが同じことをしたらどうなるかは明白です。


課題の質を上げるのに必要な要素

課題の質は創業者の持つ以下の3つが重要だと言われています(起業の科学より)

1、高い専門性
2、業界の知識
3、市場環境の理解(PEST分析)

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これは、課題の質の部分であり、高い専門性、泥臭いインタビューや実際の経験から得る現場の知識、そして市場に対する理解度が重要になります。
もちろん最初から備わっているのがベストですが、後から自分が始める事業分野のエキスパートになれば大丈夫です。

自分ごとの課題かどうか

課題の質を上げるために必要な要素として、上記では高い専門性、現場の知識、市場環境への理解の3つをあげました。それに加えて、必要な要素が『自分ごとの課題になっているか』です。

それは何故か?

理由は大きく2つあります。

1つは、第三者(他人)が抱えている課題より自分自身の課題や周りの身近な人が抱えている課題の方がユーザーに対して深く理解することが出来たり、課題自体への理解度も高くなるからです。

もう1つは、自分ごとの課題の方が熱量を持って事業を推し進めれることです。このように、自分ごとの課題かどうかは非常に重要です。

例えば、ジェイムズ・ダイソン氏は紙パック交換が面倒な掃除機に非常に大きな憤りを感じてサイクロン式掃除機を発明しました。(ダイソンの掃除機)

PROCALは、元々は道で困っている訪日外国人に話しかけたことがきっかけでした。さらに、実際に私の外国の友人も同じ課題を抱えている事実を知ったり、インタビューを通して旅行客の課題に共感して心から課題解決したいと思えるようになりました。

課題を見つけた時の原体験やストーリーも含めて『自分ごとの課題』にすることで、より事業に熱量を持って取り組めると思います!


誰が聞いても良いアイディアは危険

これはあくまでスタートアップにおいてです。
理由は簡単で、みんなにとって良いアイディアは他に同じことを考えている人が沢山いるからです。

良いアイディアは消耗戦になります。誰が聞いても良いアイディアは他社も検討するので市場が混み合います。その競争に勝とうとすると結局、どれだけ投入できる資源が豊富にあるかの勝負になって大企業に負けちゃいます。スタートアップには勝ち目がありません。

皆さんも考えてみると、同じようなサービスが思い付くと思います。そのようなサービスは市場の大きさにもよりますが、消耗戦になりやすいです。

逆に言うと、一見悪いアイディアや周りから反対されるアイディアの方がスタートアップにとっては良いと言うことです。

例えば、宇宙ゴミを回収するスタートアップのアストロスケールを立ち上げた岡田さんは、周りから否定されたり、そんな市場はないと言われたことで、市場が定義されてない状態だと判断し、事業化を決心したそうです。

また、今では誰もが良いサービスと言うAirbnbもその例です。立ち上げ当初の2008年では犯罪大国であるアメリカで赤の他人の家に泊まったり、泊まらせたりするサービスは悪いアイディアとして見なされていました。

このように、誰もが気づいていない潜在的な課題や言語化できていないアイディアを具現化するのは大変です。しかし、それこそがスタートアップの強みであり醍醐味だと思います。

人の痛みや課題に敏感になり、時代の流れや市場の変化から数年後の未来での課題を想定して良いアイディアを見つけてみて下さい!


皆さんの貴重なお時間を使って読んで頂きありがとうございました!!
少しでも学びや発見があったら嬉しいです!

https://twitter.com/shotadesukedon2
いつでもリクエストや質問、相談受け付けます!

では、また来週。お元気で!

引用:起業の科学


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