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アニメ『ODD TAXI』を見終えた

※最低限ネタバレ無しで書きますが、以降の内容を閲覧する際は自己責任でお願いします。

前言撤回

前回の記事で「ODD TAXIは胸糞アニメだ!」などと言ったな!

前言を撤回する!このラストなら俺は満足だ!!

自分は全13話、6.5時間を費やしてこのアニメを最後まで観たことを後悔していません。まあでも頭痛はヤバいんですけどね!!銀杏過剰摂取しちゃいました!!

無駄のない伏線

すべての登場人物がすべて無駄なく伏線に利用され、誰一人欠けてもこの物語が成立しないようになっている点にはおおいに膝を打った。ぜひ最終回まで視聴して、すべてがつながる瞬間を目の当たりにしてほしい。

人間なんか大嫌いだというあなたにこそ捧ぐ

前半を見た多くの人はおそらく、「バカばっかだな~」「アホばっかで見てられない」「人間って、愚かだな~!」「見てられない!」という気持ちになるかもしれない。しかし、最後の答え合わせである13話を除けば、この物語がちょうど後半戦になる7話を境に、ぴったり流れが変わる
自分はあまり頭がよくないので、静かに立てかけた板に水を流すような会話劇よりかは派手なアクションシーンが、そして一人で悶々と悩むよりかは人間同士が衝突するさまのほうが好きなタイプなのだ。この後半戦に入ると、高速道路上で各々の目的地に向かって円滑に進んでいた自動車たちが、徐々に玉突き事故を起こすように出会い、派手に衝突し始める。(もちろん比喩である)
会話劇も健在のままだが、ここまでくるとさすがに銀杏の毒にも耐性ができてきたのか毒性が薄まったのか、比較的スルスルいけるようになった。
この計算ずくの尺どりは、さながら同じくぴったり上映時間の半分で流れがガラリと変わる『パラサイト』を思い出した。

おのれOLM!

先述のように、OLMといえばテレ東アニメ育ちなら必ず通っている道である。OLMが制作する大人向けアニメ、どうなるのか?と思っていた。正直ちょっとナメていた。

(PICSの手腕もかなりデカいとは思うが、)この表現はOLMでないとできない。前回の記事にも書いたように、シンプルなキャラクターデザインも相まって常に作画が安定していて癖が少なく、物語を楽しむにあたって作画の癖が一切邪魔しないのだ。また、このOLMがこのアニメーションを手掛けることになった理由、そもそも本作がドラマや実写映画ではなくアニメという表現技法をとった理由ともとれる、とある秘密が解明されるところは圧巻だ。ぜひ最後まで見てほしい。

総評

本作は決して後味の悪い結末ではないし、この13話でしっかり1つの作品としてまとまっている。広げた風呂敷はきれいに畳まれているので2期を望む必要はないし、すべての広げ方、展開された模様すべてに無駄がない、芸術的な手腕であると感じた。



あっ、あとちなみに、自分はホモサピエンス(微妙に売れないお笑い芸人)のことをずっと応援していました。自分もほかの伊桑オタクと同じくヤノ担になると思ったんですけどね~!なんででしょうねえ~!!

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