懐古、夜中だから
こんな世の中夢でも見ないとやってけねえよ どっちがおかしいって話だよ、という悪夢を見たんだということだった、ビニールに厳重にくるまれて花束が入江に置かれている
なにしてるのさ
え、わたしか(ぼり)
昔は普通にライオンと豚が仲良くしてる話を勧めていたのに? 友達に石を投げてはいけなかったのに? パンダの滑り台、順番は守ったのに? カナヘビの、のたくる尻尾を、女の子に投げてはいけなかったのに?
皆でやばい薬を合法にしよう、おかしいのはあいつらだおかしいのはあいつらだ、あのやばい薬っていうのはつまりはあれですか、覚せい剤のことでしょうか
ちがう(ぼりぼりぼり)
そうなると思い出すのは気持ちの悪かったあの子のことだ、歯並びが悪いし肌も汚い、髭もすごかった六年生なのに、彼とわたしは友達だったのに、ある日あの子を笑うはめになって、気持ち悪く歯茎を露出させてわたしは笑ったんだ、臭い匂いがしたよ外の木々がざわめいて、包装紙に包まれた花束が宙に浮かんでいる
そして今に至る
間違いというのは起こすもの、失敗は成功のはは、焼け焦げたフルーツグラタンだっていつかは君の血肉となり体の隙間からニュルりとはみ出て、外堀が埋まっていくそれを素晴らしいことだと嘯く、内臓を拾えた気になる
私は、忘れたくなんてなかったよ(ぼり)
嘘じゃないと言われても信じ込まされても昔話を信じ切ることなんてきっとできない人の感情はいわばその場その場のスナップ写真みたいでメモではないということはそのときに添加物まみれになったなにがしかが含まれているということそれはわたしの求める何か、なに? とはほど遠いと剥き出しの花束が蒼い海の上にただよっている、
でも美しいね(ぼりぼりぼりぼりぼりぼり)
ひしめく壊れるばらばらになる、朝が世界をつるっと覆ってやってくる、なぜなら彼は人ではないからその度になにもかもが死んでいくし幸せになっていくし不幸になっていく、(負の単語が一つ多いというところに、この作者のクソさがふんわりと香ります、くっさ)
小便まみれの紙と
擦り切れた
スナップ写真が
捨てられている
カナブンになりたい、でも写真は撮るよ、それでもね
(あとは目を爪の間に貯め、擦りつける作業が続く、無駄ですね)
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