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レッドオーシャンの市場で勝つための戦略とは

こんにちは。
「10分で届く宅配スーパー」アプリを運営するOniGO株式会社採用担当です。

今回は、代表取締役CEOの梅下へのインタビュー記事 第三弾です。
既存の大型プレイヤーや外資系の進出も激しいレッドオーシャンの市場で、OniGOがどのような戦略を描いているのか、ターゲットとなる市場の捉え方や競合優位性についてインタビューしました。

代表取締役CEO:梅下 直也(うめした なおや)
東京大学卒業後、SMBCで勤務し、ロシアの現地銀行設立や新興国向けビジネス構築など海外勤務9年を経て、2015年に独立。スタートアップを複数設立し、楽天への売却などを経験。連続起業家としての経験を生かし、OniGO立ち上げと同時に海外から3億円超を調達して事業をスタート。

▼ターゲットは2兆円規模に成長するダークストア市場

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OniGOがターゲットとしている市場は「日本国内におけるQ-commerce(ダークストア)市場」です。

日本の食料品市場は規模が大きく、全体だと約14兆円、ネットスーパーが約4兆円と言われていますが、その中で我々が事業を展開するQ-commerce(ダークストア)市場は2025年までにネットスーパーの約半数にあたる2兆円規模まで拡大すると言われています。

アメリカ、ドイツ、韓国、イギリスなど、海外ではすでに多くの成功事例が生まれており、その中には創業1年でユニコーンにまで成長しているスタートアップ企業も出てきてます。特にイギリスでは、2018年から2020年までのたった3年間で、ネットスーパー市場の30%がQ-commerce(ダークストア)サービスが占めるまでになっており、急激な成長を遂げています。

日本にもその流れが確実に来てます。2021年は日本における「ダークストア元年」と言われており、国内の大手企業や外資系企業などがサービス展開を狙い競争が激化しています。最終的に生き残るのは4社程と言われている世界において、我々は国内発のファーストムーバーとしてポジションをしっかりと確立し、1兆円企業を目指したいと思っています。

▼商圏は日本だけ?

商圏に関しては、基本的には「日本の都市部」を想定しています。

まず、日本である理由についてですが、サプライヤー(※1)との関係や距離感など、非常にローカル性が重要なビジネスであることが理由にあります。また、前述した通り、すでに海外では成功している企業が出てきており、日本はグローバルでは後発になります。
日本だけでも十分に1兆円を超える市場規模があるため、まずは日本でしっかりと市場を作っていくことが重要で、そこに注力したいと考えています。

また、ダークストア市場は人口の密集している都市圏で伸びていく予測です。OniGOは現在、目黒区に1号店を構えています。世帯年収が高い、子育て世代が多い、住宅が密集している、坂が少ない、などの理由で目黒区を選択しました。今年は3店舗出店しましたが、来年以降は毎月10店舗以上のスピードで出店していき、まずは重要マーケットである東京をしっかりと抑えにいきたいと考えています。

サプライヤー(※1)とは…
仕入れ先や供給元のこと。例えば、農家や卸売り業者など。

▼既存のネットスーパーと何が違う?

我々がターゲットとしているのは、Q-commerce(ダークストア)市場と明確に決めています。なぜなら、既存のネットスーパーや宅配スーパーはいくつかのユーザーペインがあり、OniGOのようなQ-commerceサービスはその解決策になると考えているからです。

例えば、宅配スーパーは1週間単位で注文するものもありますが、1週間先までに必要な食材の計画を立てることは大変です。もっと小ロットでクイックに届けてくれるサービスがあれば、ユーザーにとって便利なサービスになります。
その他にも、国内大手の宅配サービスだと、到着時間が3時間幅であることが多く、時間がないから宅配サービスを選択しているのに、結局時間に縛られて不便という声もありました。このようなペインをOniGOは解決できると考えています。

また、ダークストア市場の中でも、コンビニの代替なのか、スーパーの代替なのかという2種類がありますが、OniGOはスーパーの代替を目指しています。なぜなら、スーパーの方が荷物が多くなり買い物負担が大きいためです。また、お客様あたりの単価が高くなるという戦略的な理由もあります。

▼各競合の状況

現在の競合は韓国のクーパンやドイツのフードパンダなど、外資系がほとんどです。その他にも、大手国内企業がQ-commerce(ダークストア)市場への進出に意欲的です。各競合の状況について整理したいと思います。

競合の状況…外資系企業】
まず目下の脅威は外資系企業になりますが、このビジネスにおいて外資系が日本で成功するのは簡単なことではないと考えています。前述した通り、食料品市場はサプライヤーとの関係が重要となるローカルなビジネスです。日本のサプライヤーは関係性などを重視する業者が多く、開拓が難しい市場として知られています。サプライヤーとの関係性は資金力だけで解決できる問題ではなく、そこが外資系企業への大きな参入障壁になると考えています。

競合の状況…国内大手企業】
国内大手小売企業も、Q-commerce(ダークストア)市場への進出に意欲的です。外資系企業とは違い、国内大手企業はすでにサプライヤーとの強いパイプがあり、かつ多くの既存店舗を持っているので、一見すると非常に脅威になるように思われます。
しかし、国内大手がダークストア市場にすぐに進出できるかというと、そこにも難しい問題があります。それは、既存ビジネスとの調整や接合に非常に時間や労力がかかるという点です。既存店舗をダークストアにするのは、在庫管理や欠品率の問題で難しいことがすでに海外で実証されています。だからといって、既存店舗を潰してダークストアにするという経営判断を大手企業がスピーディに行えるのかは疑問です。このような事情から国内大手企業のダークストア進出は出遅れるのではないか、と考えています。

競合の状況…スタートアップ】
今後拡大していく市場のため、スタートアップの参入も考えられますが、こちらも一筋縄ではいかないと思っています。とにかくこのビジネスを立ち上げるには大きな資本が必要となります。そのための資金調達が肝になりますが、日本の投資家からはアーリーステージでの大型調達が難しいと言われているため、海外投資家からの調達が必須となります。日本でそのような調達ができる起業家はそう多くありません。そもそも、このようなビジネスをやりたい日本の起業家もそう多くいないのでないか、とも思ってます。

▼OniGOの競合優位性とは

上記のような競合の状況も踏まえて、OniGOはその中でも「スピード」で優位性を築きたいと考えています。

この市場は一般的には、ファーストムーバーに大きなアドバンテージがある市場で、一度利用し始めるとなかなかユーザーは別のサービスに乗り換えることは容易ではありません。デリバリーフードなどをイメージしてもらえると理解しやすいですが、2、3番手はアプリをダウンロードされることすらも難しくなってしまいます。

日本ではまだ、ダークストア市場というものがなんたるかがあまり知られていません。そんな中で、大手が大規模なプロモーションを行う前に、いち早く旗を立てて、「ダークストアといえばOniGO」という第一想起を必ず取りたいと考えています。

先にも記載した通り、まずは日本の最重要市場である東京を抑えることができるかが勝負の鍵になっており、それは長期戦ではなく、1年以内に決着がつくような短期戦となることが予想されています。そのため、我々は会社設立から2ヶ月でアプリをローンチし、走りながらスピーディーな改善を続けています。それができる開発力や資金調達力を持つ企業は日本でもそう多くはないでしょう。

おそらく、直近の数年間は外資系企業と我々がシェアを争うような形になると予測しています。
東京市場のシェア争いに決着がついた時に我々がある程度の地位を確立していれば、国内大手企業から見てOniGOは脅威となり、一緒に手を組むべき相手だと認識されると考えています。なぜなら、国内企業としても、外資系と組むより、国内発である我々と組む方が連携がしやすいはずだからです。

そうなれば、東京から全国都市部への拡大フェーズで、外資系やその他スタートアップ企業に対し、更なる優位性を築いていくことができると考えてます。

▼まとめ

本記事では、代表取締役CEOの梅下へのインタビューを通じて、OniGOがどのような戦略を描いているのか、ターゲットとなる市場の捉え方や競合優位性についてご説明させていただきました。

本記事を1分でまとめると、、、

①OniGOのターゲット市場は約2兆円に成長する国内ダークストア市場である
②最終的には4社が生き残ると言われる市場で1兆円企業を目指していく
③外資系や大手国内企業にはビジネスをスピーディに進めていけない障壁がある
④OniGOはスピードを重視し、第一想起をとる戦略である
⑤ファーストムーバーとしての利点を活かし、まずは東京市場を抑える勝算がある

今回の記事は以上です。

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このnoteでは、今後もインタビュー記事や取り組みを通じて、OniGOをより深く知ってもらうための取り組みを行っていきます。

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