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スコットランド国立美術館展 観てきたよ

スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たちhttps://www.tobikan.jp/exhibition/2022_scotland.html


スコットランド国立美術館は、上質で幅広い、世界でも指折りの西洋絵画コレクションを有する美の殿堂です。そんなスコットランドが誇る至宝の中から、ラファエロ、エル・グレコ、ベラスケス、レンブラント、レノルズ、ルノワール、モネ、ゴーガンなど、ルネサンス期から19世紀後半までの西洋絵画史を彩る巨匠たちの作品を展示します。さらに、同館を特徴づけるイングランドやスコットランド絵画の珠玉の名品も多数出品。それらを西洋美術の流れの中でご紹介します

https://www.tobikan.jp/exhibition/2022_scotland.html

GW中、東京都美術館行ってきました。クリムト展以来かー(コロナ前)
最近、山田五郎さんの美術解説動画にハマっていたので、そこで履修した画家たちの作品が観られるかも!と喜び勇んで行ってまいりました。

予約方式の入場制限だったので人ごみに揉まれず、とても見やすかったです。入口こそ人が溜まりがちではありましたが、スタッフさんの誘導も功を奏して、空いている絵から見ればストレスフリーでした。

時代ごとの展示になっているので、技術やトレンドが分かりやすく観られる展示でした。展示タイトルも「美の巨匠たち」とあるので、誰かをフィーチャーするというよりは、各時代の代表的な画家たちが1人1点出てるようなラインナップでしたね。なので、カタログ的に網羅している気もするけど、カタログ的というほど、典型的な代表作が取り上げられているのか、ちょっと素人目には判断に迷う部分がないでもない感じでした。

各自その巨匠「らしい」アイデンティティの範疇の絵だけど、ストライクドンピシャではないかも…?(いや、シンプルに私が五郎さんピックアップを期待しすぎなんですけどね)もともと、有名画家をご存じの方々は、珍しい作品が見れてよかったわー、になるのかな?

たとえば、ドガは踊り子は、いつものパステルではなく油絵。だいたいセット登場のパトロンたちが描かれていない(ぼやっとあれかな…?と思える影があるような、ないような)。また、スーラは点描でなく、モネも蓮ではありませんでした。


しかし、印象派の絵画はやはり他と比べて、大変明るいと感じられました!ライティングもあるだろうとは思いますが、スーラの絵は大変小さい(A4もないかも)サイズながら、色彩理論を裏付けるように明るかったですし、モネも遠めに光を放つようでした。不透明絵具が混ざることで光を吸収しがちな、他時代の絵画とは違うのを改めて肉眼で感じられたのは、喜びでしたね。
おー!なるほど!と動画で見ていたことをしっかり確かめられて感動。

また、他時代で際立って肉眼で見れてよかったと思うのは、ポスターにも採用されているレノルズ。3姉妹のなめらかな肌の質感を際立たせる暗い色調の調度品は、それぞれ暗めではあるものの、実物ではちゃんと色があるのに対して、印刷物や画面越しではそれらの色が埋もれている印象。CDと生音の関係というか…、普段はCDで十分だけど、実物は実物でより多くの情報を伝えてくれてるなーと改めて思いました。

大トリのチャーチの滝も、サイズ感を体感するのはもちろんのこと、使われている色の明暗が幅広いので、やはり実物を見るべし…と思わせてくれましたね。画面だととくに白飛びしたような感じに陥りがちかな、と。大きいながらキャンバス下方や脇の自然の書き込みの細かさにも、うっとり。

ほかにも、ターナー、ミレイなど英国代表の作家も楽しめましたし、ゴシック時代には「あぁキアルスクーロね」とか、ロココの田園風景キラキラしとるわーetc. 五郎さん動画で履修した内容のおさらいが一通りできたのではないかと思います(笑)

最後にお土産コーナー。今時だなーと思ったのは、3Dプリントのレプリカ。油絵の筆致を立体的に再現してくれるのだとか。残念ながら、見本は現品はなくて平面プリントだったんですけど…。モネのような印象派の筆触分割は明るさとともに再現されたらめっちゃいいかも!まぁ、本物の半分以下のサイズで30万円は、手が出るかは以下略。

さて、レプリカついでですが。こうやって簡単に印刷もコピーもできる技術が進化していく時代の中では、ますますメーヘレンの贋作の価値があるかもなー、なんて考えちゃいました。未発見という設定、歴史としてあってほしいというストーリーとセットだからこそ、フェルメールの贋作は専門家をも惹き付けたんですよねぇ。
ますます、コピーするだけ、いいものを作るだけの仕事は機械化されていくなぁ…と思うと、AIに仕事を奪われるなんて経済紙の煽りを思い出して1サラリーマンは老後の心配をしてしまうのでありました。

おてての節と節を合わせて、な~む~。

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