七瀬遙への嫉妬がエゲツない-「Free!」FS観る前の感想①
1ヶ月前に急に「Free!」の映画に行きたくなり、一気見した。
「Free!」は1期〜3期と「ハイ☆スピード」は観たことあったけど、それ以外は観たことなかったからこれを機に一気に視聴。
一度観たことある映像は初見時のことを思い出しながら、新作映像は新鮮な気持ちで楽しめた。
一応1期2期は放送リアルタイム当時に観てたはずだが、面白かったのだけれど特に彼らに感情移入することもなく、
というか遙達のキラキラした青春が眩しすぎて見るのが苦しい(&録画の容量問題)のが原因で、当時1期をリアルタイムで見ていた時は途中で断念した記憶がある。
2期も途中で断念した。
そして数年前に3期が放送されてたので、3期を観る前にdアニメストアで1期と2期を初めてちゃんと観た。
Free!を初めてちゃんと観た時に思ったこと
観た感想としては、己の七瀬遙に対しての嫉妬がエゲつない。
なんだアイツ。そんなあっさり夢見つけるんじゃねーよあっさりしすぎだろ。
遙って無口だし無愛想なくせに、いつでも頼りになる優しい幼馴染がいて、可愛い後輩からも慕われるカリスマ性、ともに競えるライバルがいて、他にも友達はそこそこいて、水泳は天才だし進路もスカウト来てるし手先器用で美術の才能もある。
お前は乙女ゲーム or 夢小説の主人公か?
もしクラスにいたら「お前みたいなやつが見ていて一番ムカつくんだよ」って嫉妬で愚痴言いたくなるキャラナンバーワンみたいなやつ。
なんであんないい仲間に囲まれてるんだよ はっ倒すぞとしか思えない
わがまま言ってんじゃねぇよクソが!!
…なんて思ってしまった。(こんなこと言ってるけど、七瀬遙はめっちゃ大好きです。ただの嫉妬です)
2期で遙があぁなった時、「どうせすぐ夢見つけて帰ってくるんだろうなぁアニメキャラはいいよな尺内で夢決まって時間飛んで幸せになれるんだから」(ひねくれすぎ)
と思ってたら本当にすぐあっさり夢を見つけて帰国してくるもんだから、勝手に裏切られた気分になった。
そういえば3期も、最初は楽しんで観てたけど結局みんな七瀬遙と共に泳ぐことで問題があっさり解決、その後は夢に向かって一直線で、最終回あたりは全然気持ちが入らなかった。
もう一度観てみたら
しかし、今現在こうしてまた「Free!」を観てみると、遙に対しての嫉妬心は再び芽生えはしたが初見時ほどではなく
今度は、真琴がアニメ2期で競泳とは違う別の道を意識するようになり、子ども達に水泳を教えてる時に自分の夢を見つけたシーンに心が抉られてしまった。
昔、「自分には子ども達と関わる仕事しかない!」と思い進学したが、結局布団の中で毎日泣き家でも学校でも誰とも何も上手くいかず退学したことを、もうすっかり忘れていたはずなのに思い出し泣いてしまった。
まぁ今はもう乗り越えたことなので、観ていてそこまで気持ちがしんどくなることはなかったが、もし退学したあの時期にこのアニメを見ていたら発狂してたと思う。
そうか、やっと気づいた。
このアニメは、将来への希望を見出せないような季節に観てはいけない。
あまりにもキラキラしすぎている。
危険だ。危険すぎる。
特にメインキャラが作中で死亡したり、もう二度と戻れないような凄惨な出来事が起きるわけでもないのに(一応あるにはあるが)、とても危険なアニメなのだ。
しかし逆に言えば、自分の将来に少しでも希望を持てそうという時・初めての場所に飛び込もうという時に観たら、とても勇気づけられる。
このアニメは、毒にもなるし薬にもなるのである。
幸いにも、今現在はそこまで病んでいない時期だったので、助かった。
むしろこのアニメを観たことによって背中を押された気がした。
そういえばこのアニメ、1期も2期も3期も、全部自分が精神的に参ってる時期に放送してたな。
なんて(自分にとって)タイミングが悪いアニメなんだ…
初めて感情移入できた気がした
彼らの青春は自分にとってあまりに眩しすぎて感情移入はなかなかできない、特に七瀬遙は水に愛された天才だからできるわけなんてなかったが
ひとつだけ理解できたものがあった。
水の中の“自由さ”。
これについては次の記事に書こうと思う。
水泳やってるやつの気持ちなんて1ミリも理解できねぇし今後も理解する瞬間なんて訪れないだろうけど、今観て遙の気持ちが初めて理解できた、感情移入できた気がする。
水の描写が他のどのアニメよりも最高に美しく洗練されていて、本当に生き物みたいに蠢き、水は水なんだけど残酷な美しさ・一種のエグさも兼ね備えている。
恐ろしい生き物の中に勇敢に飛び込み、すべてを掌握し我が物だとでもいうように空を飛ぶように泳ぐ遙。
この向こう見ずな自由さは、自分という人間が常に求めている“最高のフリー”だった。
凛の成長
実は今まで凛のことが苦手だった。
彼自身が嫌いだったというわけではない。
僕自身が何でも過剰に反応しやすい性質なせいか、1期のグレてた凛が怒鳴ったり泣いたり殴りかかったり、そしていつも通りうまく泳げなかったりするシーンは自分も惨めな気持ちになって苦しくなった。
しかしさすがに今は初見時と違い慣れてしまったので、こうして冷静に凛の中身を純粋な気持ちを通して見てみると「お前、なかなか可愛いやつやん」と愛おしい気持ちが芽生えてきた。
そうか〜 みんなと泳ぎたかったんやね…!!
みんなと泳ぐことによってあの頃の気持ちを思い出せて、あの頃とはまた違った“見たことのない景色”がもう一度見れてよかったね!!
「Free!」は過去と現在の繋がりを非常に重要視するアニメだ。
あの頃のワクワクした気持ち=初心
つまり、今の自分があるのは、昔から地続きでずっと先の未来へと繋がっている。
「Free!」の男達は、誰かと一緒に泳ぐことで悩みは大体解決される。
過去、現在、未来はずっと繋がっているというのがおそらくこのアニメのテーマで だからこそ、このアニメではリレーが毎回あんなに重要なところで出てくるのだろう。
そういえば凛は他のみんなとは違い、一度オーストラリアで大きな挫折を1人で味わっていて、だからこそ1期であんなやさぐれてたんだけど、挫折を経験し逆に強みにして丸くなった凛は、2期では鮫柄水泳部部長として後輩を引っ張ったりと弱気なところは一切見せなかったな。(宗介関連で泣いたりはしてたが)
それを考えると、この5人の中でも一番精神的に成長したのは凛なのだろう。
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