見出し画像

クライミング馬鹿たちの精神論

クライマーにはバカしかいないのか。

かれこれ7年くらいクライミングをやっているが、そう思う時がある。


持てないホールドがあったとき、どうやったら持てるようになるかを聞くと、「持てるようになれば良いんだよ」と答える。

「どうやって持てば良いの?」と聞くと、「落ちないように持てば良いんだよ」と答える。


いや、バカか。

精神論だけでなんの参考にもならない。

それで持てるようになったら誰も苦労しない。


でも実は、この精神論はあながち間違いではない。
いやむしろ、真実と言っても過言ではない。


できないことがある。

その時、なんで出来ないのかを色々分析するより、「できるようになるまでやれば良い」というのは大変その通りだ。

「持つけど落ちてしまう」のであれば、「落ちないように持てば良い」と言われればぐうの音も出ない。


では、どうやってその真実に近づくか。

それを自分で考える。
あるいは、他人の登りを見て真似る。
本当に分からないなら聞いてみる。

それを繰り返すことで、ある日本当に持てるようになる。

それを人は成長と呼ぶ。


私の通っているジムの店長がよく言う。

「クライミングはメンタルだよ」


どれだけ技術があっても、できないと思ったらいつまでもできない。

反対に、できると思えばいつかはできる。

そのマインドがあるかないかで、未来は変わる。

人生もそうなのかもしれない。


だから私は、クライミング馬鹿たちの精神論が大好きだ。

できないなら、できるようになるまでやれば良い。

それでもできないなら、諦めれば良い。


嫌気がさす。面倒くさい。飽きもする。

でもそれを乗り越えたときに得られる感動は、何にも代えがたい。

だからこそ、私は今日も登る。

きっと私も、立派なクライミング馬鹿なのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?