固定ドと12調スケール

固定ドで読んだ時に長和音・短和音の判断とかはどうしているのだろう。

嬰ト短調の場合、旋律的短音階で昇っていくと、Eis Fisisが出てくるが、これはミ# ファダブルシャープと読んでいるのだろうか、異名同音でファ
ソと読むのだろうか。

ホ長調だとミ ファ# ソ# ラ シ ド# レ# ミ、と読むことになるわけだが、主音・属音・下属音のような感覚はあるのだろうか。

その感覚があるのなら、

主音=ド
上主音=レ
中音=ミ
下属音=ファ
属音=ソ
下中音=ラ
導音=シ

と名前を付けるだけなのだが…

それが嫌なら月火水木金土日でもいいのではないか。蝶々なら、月曜を主音にして

金水水、木火火、月火水木金金金

だ。やってみると分かるが、意外と歌える。土日休みの会社勤めの私には、日曜を主音とするより、月曜を主音にした方が歌いやすいようだ。第1日目が月曜なら、5日目の金曜がちょうど属音に、週の真ん中が水曜と認識してるからだろう。

導音が日曜なので、主音に解決したいどころか、あ゛ー、休みも終わりだー、っとなって、むしろ主音に動くのに抵抗感があるのが欠点かもしれない。

ちなみに、私の読み方は佐藤式メソッドで、読み方がイレギュラーになる半音(具体的にはレ♭・ミ#・シ#)が混ざらなければ、実は固定ドでも比較的スラスラ読めたりはする。

シャープ系は普通に使う5#までなら大丈夫、フラット系はDesでつっかえるので、4♭のAs durからつっかえるようになる。Es durまでは大丈夫だ。ただ、絶対音感がないからあまり役に立たない。

これ、なんで読めるかというと、楽器をやっていたからである。ホ長調の楽譜なら調号としてト音記号の横に#が4個書いてあるだけで、楽譜本体の音符には#は書いてないわけだ。

これをいちいち調号を確認して演奏していたのでは当然スラスラとは演奏できない。ではなぜスラスラ演奏できるようになったかというと、毎日音出しで12調全部のスケール(音階)を吹いていたからである。

調号が4個と確認した時点で、長調ならミ(の指遣い)が主音の調と分かる。あとはそのスケールの指遣いで吹くだけである。音符を見た時点で勝手に脳内変換がかかって指が動く。

この時の読み方は楽器の指遣いだから移動ドではなく、ミ ファ# ソ# ラ… である。佐藤式で読めばMi Fi Si La…である。で、最初の方の疑問に戻るのだが、ダブルシャープ・ダブルフラットの時にちょっと困るのである。

楽器の場合、指遣いが分かればいいので、純正律の異名異音なんてクソ喰らえで、冒頭の嬰ト短調旋律的上行は

ソ# ラ# シ ド# レ# ファ ソ ソ#

佐藤式なら

Si Li Ti Di Ri Fa So Si

と、私は読んでいる。というか、スケール練習の時に頭の中でそう唱えて吹いてしまっている。だって、ミ#とかファ𝄪とか言われても、そんな指遣いすぐには出てきませんて。

ただ、そうすると短調の属和音がレ# ソ ラ#(Ri So Li)となってしまって、sus4に見えてしまうという問題がある。

まぁ、もっともII♭7(あるいはI#7)、つまりハ長調のD♭7なんかは、Di Fa Si Tiとかデタラメな読み方してますが。よく使う和音は慣れてしまうから困らないってことかな。

この和音は比較的よく使う割に、どう読んでもしっくり来ない困ったちゃんなのだが、それは機会があれば書こうかと思っている。

移動ドの読み方と言いながらなかなか読み方の話が出てこないが、次回あたりからボチボチその辺の話をしようと思う。

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