アナログ人間がデジタルと手を繋ぐ為に

私のお仕事は、サービス業だ。

私と同じ職種の方の多くは、多分アナログ人間だ。

アナログが悪いと言っている訳では無い。

かく言う私も、数年前までパソコンの電源が何処にあるかもわからない、超絶アナログな人間だった。
ガラケーからスマホに替えるタイミングは、周りの誰より遅かった(しかも、替えた理由は、壊れたから…)。

以前、アナログという言葉の意味を調べたことがある。
analog=連続した量を他の連続した量で表示すること……
なんだそりゃ?

まあ、英語には元々の正しい意味と、日本的な解釈や使い方があり、相違点が生まれることが少なくない。

恐らく、多くの日本人の認識はこうだ。
デジタル=新しい、コンピューター、自動的。
アナログ=古い、無駄が多い、手動的。

しかし、私個人としては、デジタルが良くてアナログが駄目という認識では無い。
組み合わせの問題だと思っている。

数年前の私は、例えば乗り物なら、自転車が正しく、バイクが間違っている、、というカンチガイ教の下っ端みたいな人間だった。
アコースティックギターが○、エレキギターが✕…等、例を挙げれば挙げる程視野の狭い人間。

30歳になる少し手前、ホテルに就職し、ようやく真面目に仕事をするようになり、パソコンを覚え、GoogleやMicrosoftに出会い、全てが変わった(遅いですよね。。)。
当時のオペレーションの90%が無駄だと気づいてしまった。
一つ一つ手動でのアサイン(お客様のお部屋を割り当てる時の用語)、Excelがあるのにも関わらず電卓をフル活用した経理システム、同じことを何回も繰り返すリピートオペレーション。
お客様のリピーターを増やしたいはずが、自分達がリピーターになってしまっていた。

それからは、徹底的に業務の効率化だ。
ベテランだろうと新人だろうと、絶対に間違えない簡単かつ短時間で完成出来る売上表や、アサインをシステムからデータに落とすアサイン表、キャッシュフロー計算表などなど。
当時2年目で経験も知識も無い私は、アイディアとやる気と、ググりまくることで、計算式を覚え、失敗を繰り返し、毎日毎日新しいことに挑戦した。
お世辞にもデジタル化とは言えないが、一つ一つの業務の時間短縮と精度を上げていった。

ここで、再度気づくことがあった。
若輩者である私の編み出したオペレーションを、大先輩方が果たして運用してくれているのだろうかと。

結果は、、勿論協力してくれていた。
その理由は、業務が楽になるから、だとか新しいものが好き、とかいうことではない。
元々は、私と同じようにアナログな方々だ。

理由は一つ、日頃から私が謙虚で真面目で言われたことを守るタイプの人間だったからだ。(けして優秀では無かった(笑))
少なくとも【嫌われていない】ことこそが大事だったのだ。

アナログとデジタルの組み合わせの大事さに気づいた。

仕組み作りをデジタルで行い、運用をアナログで行う。
もっと言えば、接客がとても素晴らしいスタッフが、パソコン作業で悩む必要は無い。
パソコンとにらめっこするより、お客様と笑いあってほしいのだ。

そして、話を現在に戻そう。
もはやExcelやマクロよりも、更に各分野に特化したアプリケーションが、山のように生まれている。

同じ作業を毎日繰り返し、時にヒューマンエラーを起こしながら月20万円の給料をその人に支払うよりも、月額5万円で同じ作業を自動化してしまう方が、遥かに効率が良い。
しかも24時間休み無し病欠無しだ。

ここで勘違いしてはいけないのは、【人間は必要である】ということ。
作業が無くなった時に、人は人にしか出来ないことに100%集中出来るということ。
コミュニケーションが得意な人は接客に集中出来るということ。

人工知能を作る人と、人工知能では出来ないことが出来る人。
そのどちらも必要だと思う。
お互いの得意な事に100%集中出来たら良い。
手を抜く所は抜き、本気になれることに本気を出す。

アナログを最大限生かす為のデジタル化に向けて、少し背が高いだけの私が、小さーい歩みで日々進んでおります。

読んで頂いた方、ありがとうございます。
今は、、オンラインで手を繋ぎましょう。

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