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映画館が再開された話と、映画「弥生、三月」

昨日から東京都の自粛要請がステップ2に移行した!


それにに伴い、ついに映画館の営業が再開になった!!



そりゃあ当然行くよね!



行ってみると、思ってたよりお客さんいたけど、それでもチラホラ片手で数えられるくらいの人しかいなかった。



久しぶりの映画館だったけど、やっぱり前とは雰囲気ちょっと違った。



例えば三席ごとに空間を空けて座るように、座席にテープが貼られていて使えないようになっていた。



これでは二人組でやってきても、ポップコーンをシェアできそうにないな…。



他には本編が始まる前の予告編も、目新しい作品はなく、公開が先延ばしになった「見たことある」予告編が数種類、繰り返し流されていた。



まあそれは仕方がないことだとはわかっているが、やはり映画館で見る予告編は、誰よりも早く新作の情報を手に入れられるっていうところが嬉しかったので、それが見られないのは残念だ。





で、そうそう、肝心の昨日見た作品は



弥生、三月〜君を愛した30年〜



という波瑠と成田凌が出演してる恋愛映画だ。

自粛前に公開になってて、見たかったけど見に行けてなかった作品だ。



これもネタバレにならないように解説するけど



1986年から現在までの34年間を描く恋愛映画で、二人の間で起こるエピソードを断片的に見せては、すれ違う二人にもどかしさや、切なさを感じるという物語だった。



この映画の特徴は、すべて3月の出来事のみを切り取ったというところが最大のポイントである。



劇中で、「今話している言葉や約束事」は次のシーンでは「去年の出来事」というように描かれるので、時間だけがあっという間に過ぎてしまったという喪失感みたいなものをところどころ感じることがある。



この感覚が、この映画の醍醐味の一つであると自分は思った。



だから、夏とかクリスマスとかにも何かしらエピソードあるだろ、とツッコミたくなる気持ちは、堪えてほしい。



そして3月といえば、卒業とか、桜が咲く時期とか、映画の題材にはピッタリな情景がいっぱいあるが、忘れてはいけない3月の出来事といえば、やはり東日本大震災だろう。



この映画でも、大震災は大きなターニングポイントとして描かれている。



劇中では震災直後の仙台や石巻のシーンがあるが、自分は関東住まいだから、映画の描写がどこまでリアリティあるものなのかは正直わからないが、この出来事によって、主人公たちの人生が、大きく変化したことは間違いないのだ。



だからこの映画は、3月を描いたのだ。





そしてこの映画のもう一つの特徴は、主人公二人のタイミングが、いつだって悪いことだ。




劇中のセリフに「好きな人でもできたか?だったらチャンスを逃すなよ。人生はつくづくタイミングだから。」というものがあるが、この二人も、いつもタイミングが悪くて、すれ違ってばかりだった。



タイミングのいい人間なら、多分3ヶ月くらいで完結するような物語でも、この二人に限っては30年かかっているのである。



なんと運命とは恐ろしくて残酷で、気まぐれなんだろうと感じてしまう。



でもラストでは、30年の時を経て二人のもとに届けられるあるサプライズによって、運命がまた動き出すのである。





ちなみにこの映画、30年以上を描いたことによって、ラストの方では設定年齢が50歳くらいになってたと思う。



一応メイクとかで老けてるように見せてはいたけど、波瑠も成田凌もビジュアル良すぎw



個人的には高倉健倍賞千恵子とかの雰囲気で見たいなーと思った。




人の心の中にある変わらないものと、時間とともに変わってしまうもの、その二つがぶつかり合って生きていくことの大変さや、それでも変わらないものを守り抜くことの大切さとかを知ることができて、とてもいい映画だった…。



みなさんも、時間と興味があれば、ぜひ見てみてはいかがだろうか。

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