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真の戦略家は誰か/杉田陽平という化け物【バチェロレッテ】

私はバチェラーシリーズの大ファンである。特にバチェロレッテが好きで沼にハマり、現在はバチェロスだ。趣味や資格の勉強にも身が入らず、時間があれば本編を見直し、視聴者の考察や感想をTwitterやnoteで読み漁っている。すると黄皓は「全てが計算でどんな言動も全てが計算に見える〜」という感想に対して、杉田陽平には「計算などなく純粋な人間だ」という印象を抱かれていることに気がついた。杉田陽平に対して私が抱いた印象とその他視聴者が書いた感想に相違があり違和感を感じたので、その違和感を紐解いてみようと思う。

杉田陽平と黄皓は対象的な二人だと思う。

黄皓は総合商社出身の年商20億円の実業家で根っからのビジネスマン、洗練された態度から器用で戦略家で己の魅せ方をよく理解しており、「高度な戦略を持って」バチェロレッテに挑んでいると「強い印象」を持たれている。

一方、杉田陽平は不器用で奥手で純粋で「か弱い存在」とイメージを抱く。そのイメージを定着させたエピソードは第一話のカクテルパーティーだ。大勢の男性参加者とその場の雰囲気に押されてバチェロレッテに話しかけられずウジウジをして、みんなの前で大号泣をしてしまうほど不器用で裸一貫、純粋で計算もなく挑んでいる心優しい人物だと捉えられている。

しかし、よく考えてほしい。杉田陽平は本当にか弱い存在なのだろうか。果たして戦略を持たない純粋で不器用な人間が一枚の絵を300万円で売る完売作家として生計を立て、ランボルギーニに乗るだろうか。

私は芸術業界に明るくないので以下は想像になるが、芸術で生計を立てることの出来る人間は限りなく少ない、志す人間のうち1%にも満たないだろう。なぜならば一般庶民は芸術に金を使わないのだ。芸術はあくまで嗜好品であり、金持ちの道楽だ。
芸術家として生計を立てるためには自分の作品を買ってもらう必要がある。そのためには絵を描く技術だけではなく、一握りの金持ちにターゲティングして自分と作品に込めたストーリーを売り込む必要がある。魅力的な作品を作るだけでは絵は売れない、頭の良さと戦略が必要だ。画家としてハード面とソフト面の両方のスキルを持つのが「杉田陽平」だ。

彼は「不器用で純粋」という自身のイメージを利用して、バチェロレッテのシーズンを通じて売れない画家とお姫様の恋愛物語を作り上げた。未完成の絵を最終話で完成させたのだ。
「気遣いが出来る人は気遣いをしていることを相手に気が付かせない」なんて言うが、杉田陽平からは「戦略を戦略と感じさせないことが戦略」だと感じる。

初代バチェロレッテ福田萌子という主役を食い、「杉田陽平の成長物語」としてバチェロレッテシーズン1の主役を奪い取ったのだ。

私たちは福田萌子でも黄皓でもなく、杉田陽平という化け物に踊らされていたのだ。アフターローズ会の黄皓のコメントを借ります、完敗です。

あなたのサポートに咽び泣きます!サポートを通じて得た経験をnote上でアウトプットできたらなあ〜と思ってます