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“走らない馬”を見極める「たった一つの方法」


これまで、馬体の評価法を本note内で発信してきた。
(こちら→ 一口馬主向け】 馬体の評価法

「速く走る能力」と「健全性」を見極める方法、つまり良い資質を兼ね備えた馬を見極める方法である。

これまで多くの方々に見ていただき、いろいろな質問をいただいた。

その中で、一番多かった質問がこちらだ。

「勝つ馬を見極める一番の方法はなんですか?」

単純かつ深いお言葉である。

アスリートとして素晴らしい資質を兼ね備えた馬体構造を有す馬の見極めた方を伝えているが、

競走馬は個性の塊であり、長所・短所は各々有している。

一つの長所で多くの短所をカバーし、活躍する馬もいれば、逆もしかりである。

これまでの評価法は、“長所をいかに見出すか”という視点であった。

上記の質問に違う角度から少し切り込んでみると、勝てない馬には絶対に手を出さないというのが最もな近道だ。

ただ、それができる方法があるのかと問われたら、「ある!」と答えられる。

しかも、それは馬体のある一つの構造を見るだけで判断できる。

どんなに他にいくつもの長所があっても、この部分に欠点があると走らない。

これを知っていたら、まずそこを診断して、クリアした馬の中で他の構造を含めた診断ができる。

公開しようか非常に迷ったが、本noteを熱心に見てくださり、勉強してくださっている方々のためになるならと思って、公開を決めた。

共有出資といっても、1頭につき数万、数十万、場合によっては数百万の金額を出資しているわけで、

安価な遊び(私は投資)ではないので、少なからず活躍する馬を見出したいと思っているのは皆同じ。

今回の記事はそれに十分に応えられる内容となっている。

話を戻そう。

対象馬は全てのクラブ法人で募集されていた馬とセリ市に上場されていた馬であり、1万頭以上を診断している。

生産牧場、育成牧場、血統、厩舎など全く関係なく馬体のみでの診断を行っている。

どんな育成法、調教法においても馬体構造は絶対に無視できないということがわかる。

この5年間、競走期に達して1年以上経過している馬において、ある1部分の構造の良し悪しで「十分でない」と判断した馬で中央競馬で勝ち上がった馬は…

なんと7%しかいない。

93%の馬が勝てずに終わっている

そして、その勝ち上がった7%のうち複数勝できているのはそのうちの半分以下の4割である。

要は勝てても1勝馬で終わることが多いのだ。

複数勝している馬でも、クラブの募集価格やセリ市での落札価格と預託料などの経費を換算したら、プラス収支になる馬はいない。

出資すべき馬からまずは除外して良いと判断できるのだ。

今後、例外の存在が出現するかもしれないが、その存在を求めて出資していても損をするのは想像に難くない。

以下の4頭の立ち写真をご覧いただきたい。

これからお伝えする馬体の1部分おいて大きな差がある。

2頭がその部分の構造に優れており(オープン馬に出世)、2頭は十分とは言えない(未勝利で競走期を終えた)。

トモ不足

オーソリティ

トモ不足2

ラウダシオン

どの部分をまず診断すべきかわかるだろうか?

それが今回の内容である。

解説していく。

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