見出し画像

部下がDATASaberになりたいと言ってきたんだけど

今回は、本人ではなく、部下がDATASaber*に挑戦したいと言ってきたんだけど、よくわからないという人に向けて、DATASaberに挑戦する意義を書いてみたいと思います。
(*BIツール Tableauの技術と社内実践に関する能力を有すること認めるための認定制度。90日の期限内に、実践的なトレーニングプログラムを複数こなし、認定される。)
なぜ、こんなことを書きたいと思ったかというと、DATASaberBridgeの活動を通してDATASaberになるために参加している私=まだ合格していない私が、もしもこの後の最終試験に落ちたとしても全く問題にならないくらい、既に成長していると感じているからです。

イメージ図

そして幸いなことに私の部署の方でもそれが認識されており、たとえ試験に落ちてDATA Saber認定が取れなかったとしても、現時点で得たものを積極的に社内に還元してくれれば意味がある、と上司に言ってもらっているのですが、世の中そんなに恵まれた人ばかりじゃないだろう。もしも、DATASaberとして肩書にどのくらの権威があるんだろう、合格する可能性はどのくらいなんだろうという観点で判断する人が周りにいたら、参加者もやりづらいだろうと思い筆を取った次第です。
(自社内でDATASaberへ挑戦したいけど社内の理解が得られない人が、このブログを紹介して説得できるように頑張って書いてみます)

言いたいのは、DATA Saberへの取り組みは、頑張った分だけ裏切らないということです。100点満点で合格の試験では、99点以下は不合格です。99点も50点でも同じ不合格ですが、その能力は同じではありません。99点取った人は, 50点取った人よりも優れており、その50点の人もDATA Saberに挑戦していない0点の人よりずっと優れているのです。
ということでこの記事を書いている私はまだ認定を取っていないのですが、業務で役立つと感じることも増えたのでそれらのメリットを記載したいと思います。

ちなみにDATASaberに挑戦する前の私のレベルについて記載します。
Tableauの実務経験は2年以上。最初にTableauのWEBトレーニング(20~30時間くらいのコンテンツ)を受講し、基本的なグラフについてはネットで調べれば再現できるくらいのレベルでした。社内でデータを発行したり、ダッシュボードそのものを作った経験があり、毎日Tableauを使っているようなレベルです。初心者どころか中級者に足を突っ込んでいるように見えるレベルの私ですが、そんな私でもDATASaberで更に成長しています。

メリット1 データに最適なグラフ/表現を論理的に検討できる

これまで業務で様々なグラフを作ったり、Tableauで再現してきました。棒グラフ、折れ線グラフ、パレート図、円グラフ、といった様々なグラフを作ってきたのですが、DATA Saberで思い知らされたのは、なぜそのグラフで表現するのか?という問いです。今まで私は、棒グラフを作ってほしい、折れ線グラフを再現してほしいというユーザの願いに沿って作り方を調べて再現していただけでした。たまに自分でゼロからグラフを起こしますが、その選択もなんとなく、根拠もなく選んでいるだけでした。
しかし、DATA Saberではこれらをきっちり学ぶことができます。これらのテクニックは文章としては様々発信されていますが、読むこと=再現できることではありません。演習や実習を通して、メンターから指導を受ける中で、どう選ぶべきかの体験やディスカッションをして、論理的に表現を選ぶという思考を得ることができました。

メリット2 他者への指導可能な技術理解

独学でやると、やりたいことを調べて、コードを真似して、見た目はイメージ通りのものが作れたという経験はしているのですが、それで理解できるわけではありません。ビデオ配信によって技術についても学びますが、演習も加わり、本質的な理解が必要になりますので技術力も上がります。
私もこれまで何気なく使っていた、表計算関数というのがあるのですが、それが他の関数とどう違うのかというのを学ぶ中で理解できるようになりました。体系的に学ぶことで、他人に聞かれたときに、説明できるスキルが身に付きました。(必ずしも相手にその体系全て教えることではないですが、自分の軸としてはある)
今まで人に教えることはあったけど、表面的な手順を伝えていただけだと思えるようになりました。

メリット3 Tableauでのレポート作成速度の向上

独学でやる人あるあるかと思うのですが、独学だと作業中時間はあまり意識しないかと思います。完成にたどりつけるかどうかに注力して、作業時間的なパフォーマンスの意識は薄いと思います。仮に意識しても、どのくらいの速さでやるべきかは、なかなかわかりにくいと思います。以前リアルタイムでVizを作るような映像は見たことがあり、作業が速いと感じたのですが、イベントにでるくらいうまい人だから速くて当たり前だろうと思い、競う意識はありませんでした。テストには時間制限があるものもあるので、推奨される速度を体験しつつ学ぶことが出来ます。結構早いな、というのが第一印象ですが、Tableauの操作テクニック、ショートカットの操作も学ぶのでかなり早くなりました。そして、これが普段の作業に地味に効いてくるのです。非常によいトレーニングとなりました。

メリット4 パフォーマンスを考慮したTableauの実装

独学で学んでいたころは、指定されたグラフが出来ればそこがゴールでした。同じ表現でも実装する方法がいくつかあることは知っていましたが、なんとなく選んでどれがいいのか、なんてことは考えずに作っていましたが、Tableauの原理や特性を学ぶことで、どういう作り方が最適なのか、というものが見えるようになりました。だからすぐに最適な実装がすぐ出来るわけでもないんですが、ちょっと申し訳ない(負荷のかかる)もの組んじゃったなぁ、とかそういうことを感じるようになって徐々にパフォーマンスを考えながら実装する癖がついてきました。

メリット5 社内でデータドリブン経営を広げるための指針

得られる知識は単なるTableauの技術だけではなく、独り立ちして進めるために必要なビジネスマンとしての、DATA Saberとしての立ち振る舞いも学ぶことが出来ます。なんか勝手に気合と根性で乗り切る方法を教えてもらうのかと覚悟してたんだですけど、思いのほか合理的で現実に即した指導を受けて安心というかしっくりしました。社内に広まらないのは努力不足だと思ってたんですが、努力ではなくまず知識だったなぁと思いました。言葉で表すの難しいし、実践も難しいですが、少なくとも広げるための無茶を計画に盛り込むことはなくなると思います。

まとめ

私はまだまだ最終試験に通過しておらず、認定されていませんが、クリアしたその先にはまだ見ぬ素晴らしい景色があると信じて頑張ってみたいと思います。
なので、まわりで挑戦するような人がいたら、本人の努力次第で今よりも確実に成長できるチャンスだということを伝えて頂けたら幸いです。

P.S. DATASaber認定後の振り返りはこちら
「続・部下がDATASaberになりたいと言ってきたんだけど」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?