米マスメディアがほとんど語らない核兵器禁止条約

Why Is There More Media Talk About Using Nuclear Weapons Than About Banning Them?

"なぜ核兵器の禁止よりも使用を語るメディアが多いのか?"

アメリカのメディアによる核兵器禁止条約(TPNW)に関する報道についての、全米のメディア監視団体「FAIR」の記事が興味深い。

記事によれば、New York Times もNPRもCNNも、TPNWについては全くと言っていいほど報道していない。例えば、New York Times が最後にTPNWを取り上げたのは、ホンジュラスが条約を批准して批准国が50カ国となった2021年10月だという。つまり2022年1月の条約発効も、今年6月にウィーンで開催された条約の第1回締約国会議についても、一切報じていないのだ。

更に、ロシアによるウクライナ侵攻以来、核兵器に関する記事が急増しているが、TPNWに触れる記事は皆無だとの、反核活動家のコメントも掲載されている。

…according to a search of the Nexis news database, US newspapers have mentioned “nuclear weapons” 5,243 times between February 24, when Putin began talking about their potential use in Russia’s invasion of Ukraine, and August 4. Only 43 of those times included a mention of the treaty; the great majority of these were letters to the editor or opinion columns.
…ニュース・データベースNexisによると、プーチン大統領がロシアのウクライナ侵攻での核兵器使用の可能性を語り始めた2月24日から8月4日の間に、米紙は5,243回「核兵器」に言及している。このうち禁止条約への言及は43回だけで、その大半は投書や意見記事だった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?