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「感染者らは最終的に米領グアムで下船した」のその先に…

新型コロナの集団感染が発生した米空母の乗組員3,000人以上を、米軍は沖縄と神奈川に移送しようとしていたことが分かった。

「感染者らは最終的に米領グアムで下船した」とある。

このニュースが配信された8月20日、グアムでは、1日の感染者数がこれまでで最も多い105人と発表された。
21日正午から、1週間とされるロックダウンが始まっている。

この記事によれば、105人のうち71人が軍関係者。また、8/20までの感染者数は合計704人で、うち126人が軍関係者だという。

「政策決定者の意識から最も離れたところ」

グアムは淡路島とほぼ同じ大きさの島で、人口は約16万人。島の1/3が米軍基地となっている。

この小さな島に、米空母セオドア・ルーズベルトが寄港し、乗組員約3,000人を基地内ではなく民間のホテルで隔離したのだ。
地元では、十分な情報提供もなく透明性が欠如しているとの声が上がった。

その後、セオドア・ルーズベルトの乗組員のうち1,150人が、コロナウイルス陽性と確認された。


この件について、以前も紹介した地元住民ヴィクトリア・ローラ・リオン・ゲレロさん(地元グループ「Independent Guåhan」メンバー)のコメントを、改めて記したい。

「グアムはアメリカの非編入領土で、連邦議会の下院には議決権を持たないグアム選出の議員がいますが、上院にはおらず、私達には大統領選挙への投票権がありません。
グアムは通常、アメリカの主要な政策決定者の意識から最も離れたところにあります。そのためグアムの人々は多くの場合、『国家の安全』という名目で自身の真の安全を犠牲にしなければなりません。
今回の件は、その小さな一例、むしろ大変大きな一例です。」


「感染者らは最終的に米領グアムで下船した」というニュースの一文。
日本に寄港しなければ良かったのだろうか。
下船のあった現地では、どんなことが起きていたのか。
その一端でもここで共有できればと思う。



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