見出し画像

【ワントーーク!第2回】内川幸太郎プロ

麻雀スクールOne Gameに関わるプロのお話を聞く『ワントーーク!』、第2回は9/18に開幕したMリーグでKADOKAWAサクラナイツのメンバーとしても活躍中の内川幸太郎プロ

元々『One Game』以外の麻雀教室でも講師をされていた内川プロに、『One Game』や生徒さんの印象、どんな想いで講師をされているかなどお話をうかがいました。

内川幸太郎
日本プロ麻雀連盟、KADOKAWAサクラナイツ所属。
好きな牌は【3ソー】 
好きな役は【ジュンチャン三色】
内川幸太郎🌸(@kotarouchikawa)さん / X (twitter.com)


久山校長の想いに強く賛同、最初期から『One Game』の講師に


――『One Game』で講師をすることになったきっかけを教えてください。

内川プロ:久山さんからのオファーです。僕の方が3期先輩なのですが、久山さんがプロテストを受けたとき僕は講師アシスタントをやっていて、そのころから知っているのでかれこれ15年ですね。
僕は16年くらい前からずっと麻雀講師をしているのですが、区のカルチャーセンターなど行政からのオファーや、デパートの上の階にあるカルチャー教室みたいな会社からのオファーがほとんどで、派遣されていく形なので融通の利くものではないんです。
今回、開校前に久山さんから「麻雀を覚える場所を作りたい」という話を聞いて強く賛同して…同じプロの、言ってしまえば身内がやるということで、「協力できることは協力しよう」という気持ちで、初期から講師をやっている感じです。

講師業も「麻雀の普及」という使命のために


――『One Game』で講師をされるときと、他の場所での講師と、心持ちなど違ったりされますか?

内川プロ:最初は同じ気持ちでした。今までやっていた麻雀教室は、麻雀を覚えてもらって、それを楽しくやってもらって、帰ったときに「たのしかったな~」って思ってもらえるようなスタイル。どちらかというとコミュニケーションを取れる楽しい会を「運営する」というようなポジションです。
素人さん同士ですとどうしてもいざこざの裁定のようなこともありますし、そこをプロがピシャっと言っておさめるような、そういう立ち位置が今までの麻雀教室では多かったです。年配の方も多いですしね。
もちろん向上心のある生徒さんが麻雀の質問を投げかけてくれるときは即答できる距離感ではあるんですけど。
『One Game』でも講師をし始めたときはそういう気持ちだったんですが、その思いはすぐに変わりました。タイミング的にも、やはりMリーグの影響が強くて。
Mリーグ発足後、僕が(KADOKAWA)サクラナイツに入った後も元々やっていた麻雀教室も続けていて、そこはご年配の方がほとんどだったんですが、まずその教室の年齢層が結構変わってきたんですよね。『One Game』で講師を始める直前に池袋の方の教室でまったく初めてからの教室が2コマ新設されたんですが、24名のうち30代以下が半分というびっくりな現象が起こって、これはMリーグの影響だなと。
『One Game』もそうなるかなと思ったら、やはり50~60代の方は来ても一人二人という、年齢層のまったく変わった教室になりました。
生徒さんたちの意欲もとても高かったので、今までの「運営する」というスタイルではなく「麻雀が上達するように生徒さんの知りたいことを教えよう」という気持ちでやるようになり、ほんとの意味での「教室」、「学ぶ場」になったかなと思っています。
もちろん「プロに一目会いたくて」という方もいると思うのですが(笑)、それが入り口だとしてもここで麻雀に触れて、麻雀そのものの魅力を知って、「もっと強くなりたい」とか「ちゃんと点数計算ができるようになりたい」とか、みなさんの心境が変わっていくのでそこを大事にしてやってます。

僕らが一番役立てるのはそういう入り口として人を呼ぶ力だと思うので、それを活かしてまずは来てもらう。僕は麻雀荘もやっていたので生徒さんたちがどうやったら根付くかというのが、ある程度自分なりにわかってるんですよね。
「お店につく」のと「人につく」のと。飲食店でもなんでもそうだと思うんですが、「あそこの店員さんすごくいい人だったからまた行こう」とか。これは麻雀も一緒で、最初は僕についてきてくれたけど、それがお店について、お店に継続して来てくれるというのがベストなので。
そういう人がひとりでも増えれば、ひとり増えると友達を誘って二人に増えて、またそこでつながりができてとか、どんどん広がっていく。
僕にとっては麻雀の普及が使命なので、そういうことを大事にしてやってるっていう感じですね。

▲笑顔でインタビューに答えてくださる内川プロ

『One Game』は「踏み込んで深いことも教えられる場所」


――『One Game』での講義や生徒さんの印象はいかがですか?

内川プロ:僕は基本的に「易しいこと」を教えていて、飛び抜けて難しいこととかプロ向けのことみたいなことは教えないようにはしているんですが、自分が思ってた以上に皆さんいろんなことを勉強されてるので、今までやってきた教室と比べるとちょっとずつ深いところを教えているかなという感じはしています。ちょっと理解はできるかどうかわからないけど、と思いつつ少し難しい講義してみても思いのほかついてくるというか、ちんぷんかんぷんな感じを受けないので、ちょっとずつ踏み込んでいける場というか…そんな印象ですね。

正直今まで麻雀教室やってきて、「第一打がイーピンの人が二人いるからリャンピンはいい待ちだよ」なんていう話はプロの研修会でしかしたことがなかったんですけど、ここでは喋れるかな、という風に思っています。
とはいえ、ちょっとずつ入れる感じで。どうしても固定のメンバーで定例でやるというのがなかなか難しいので、毎回生徒さんのスキルがバラバラなんですよね。(注:全8回の継続勉強会『1から麻雀を覚える勉強会』以外は基本単発での講義)
点数計算を完璧にできる人もいるし、ゲームでしか打ったことないという段階の人もいる、というような状況なので、そこの間を取ってお伝えしたいんですけど、全部易しくし過ぎちゃうとできる人には物足りないので……。少なくとも1回講義に来たら全員に1個新しい知識を手に入れて帰ってほしいなと思っているので、理解できるできないは受け取り手によりますが、もうほぼ最上級に難しいような話もちょっと入れたりとかもしています。

継続勉強会の『1から麻雀を覚える勉強会』にしても、全く初めての教室ももう十何年、20回くらいはやってると思うんですけど、今までとは全然教え方が違いますね。もっとゆっくり長くお伝えしてたのを、8回16時間で点数計算や難しい牌効率的なところとかもお伝えできるような時代になってきてる。
生徒さん自身が勉強してきているというか、Mリーグをちゃんと見てくださってたりのバックボーンがあるので省けるとこは省けるし。来てくれる年齢層が若いというのもあると思うんですが、本当に勉強熱心でやる気に満ち満ちていると感じますね。

▲昨年好評につき今年も開催された全8回の勉強会

ステップアップの環境が整ってきた麻雀界


――みなさんどんどん吸収されている感じですね

内川プロ:ほんとにみなさん勉強熱心ですね。
そして今、麻雀界はすごくいい環境が整ってきてると思います。
ここで麻雀を勉強して、他店の大会に出てみたりとか、はたまたプロに解説をしてもらう大会があったりとか、そういうものが揃っているので「あの大会に出たいからまた勉強しよう」みたいな感じで自然とステップアップができていく。それをまた仲間と共有して…というのを、生徒さんそれぞれがやってくれてるっていう感じですね。

この『One Game』で講義を受けた人でプロ試験に合格した人も、もう10人くらいは出てきています。
『One Game』のスタッフになっている鳴海さん(鳴海拓斗プロ)もそうですね。もちろんみんな何かしらで勉強して、ここだけじゃないと思いますがここも通ってくれてるのは間違いない。

久山プロ:今年連盟のプロになった秋場みなみさんは点数計算ができないところから内川先生の講義に来られてましたね。

内川プロ:向上心が素晴らしいですね。点数計算できないところからここを通って。みなみさんはまさにさっきお話しした、『One Game』に勉強にきて、ベルバードさんとかで大会に出て、HOLIC杯の映像対局で僕が解説やって、プロ試験を受けてっていう順番で。その間にはいろんな大会とか、自分でまた『One Game』に帰ってきて練習会入ったりとかもいっぱいあって、本当にそういう階段を一段ずつ上って、今や連盟の後輩ですよ(笑)。

――他のプロの方と『One Game』のお話をされたりしますか?

内川プロ:勝又さん(勝又健志プロ)とかとは「どんな授業やってんの?」とか話します。勝又さんはもともと塾の講師をやられてた人なので、もう本当に講義が上手で気になったりしますね。
松本さん(松本 吉弘プロ)とかも以前Mリーグ開催中に、似たような形式の勉強会をやってたことがあって、どんな感じで講義をするのかとか、どういう感じで楽しんでるのかというのを、情報共有はしてました。
基本はMリーガー同士がほとんどですね、よく会うのもMリーガーが多いので。

それ以外のプロとだと、若手と話したりですかね。「公式ルールの練習したいんだけど」みたいな話で、ここで前ちょっとやったりしたこともありました。

▲板書もしつつ、ひとつひとつ丁寧に説明

『One Game』を一歩踏み出す入り口にしてほしい


――どんな人に『One Game』に来てほしいですか?

内川プロ:いやそれは僕らが選ぶものではないので(笑)。

――た、たしかに…(笑)

内川プロ:今「教室が変わってきてる」とお話ししましたが、どんな理由でも足運んでもらっていいと思うんで。

しいて言うなら、僕は「麻雀荘に入ったことない人」に来てほしいかなっていうのが一番です。

どうしても麻雀荘って、一歩目入るのがめちゃくちゃ緊張するんですよ。僕はポーカーやるんですけど、新しいポーカールームに入る日、未だに緊張するんですよ。
「どんな人たちがいて、どんなお店で、内装は?怖い人がいたら嫌だな」これが多分みんなと同じ気持ちだと思うんですよね。他のお店に行ったことがある経験者であっても緊張するので、麻雀荘に1回も行ったことない人は是非、ここの初心者向けの優しめの定例講義のときとかに来てみてほしいです。
あとは推しプロの講義のときに、できるできないは関係なく来てほしいなと。もちろん全くできないとなるとちょっと対処が必要になるかもしれないですが、ここならサポートが入ると思いますので。

「推しプロに会いに行くから雀荘に入りたい」と思っても、フリーにいきなりとか、オフ会にいきなりは、ほんとにハードルが高いんですよ。

例えば松本さん(松本 吉弘プロ)とか仲林さん(仲林 圭プロ)とかに会いたいってなったら、まずここの講義に来てみて、別に見学でもいいんじゃないかなと。もちろん、基本ベースは麻雀の授業を受けに来るけど、ちょっとついて行けないって思っても見学という気持ちでいてもいいんじゃないかな、という意味で。

ここのいいところは、受講生が最大でも12人しかいない、講師との距離が近い、2メートルくらい(笑)。全部に目が行き届きますから。他の教室だと20人とか見てるんですが、そうなるともう分単位なんですよね。120分やって20人だったら1人6分しか見れないんですよ。ここは120分やって12人しかいないので10分、倍くらい見れるんですよ。なので、僕はすごいここが気にいってます。
とはいえ話しかけたりできる時間が単純計算で10分、しかも座学をやったりして共有時間を増やしたりもしつつですが、それでも全員に目が配れる。そう考えると、ここは麻雀荘とか、麻雀の関連のイベントに行ったことのない方が初めて来るのにはうってつけだなと思います。
ぜひ『One Game』を一歩踏み出す入り口に使ってほしいと思いますね。

▲最終回で渡された修了証書。
実物は内川プロ直筆のお名前入り。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++

久山校長も同席のもと、終始和やかではありつつも真剣にお話を聞かせてくださいました。
インタビュー日は全8回の継続勉強会『1から麻雀を覚える勉強会』の最終回の日。前年度の同勉強会の卒業生さんから今年度の生徒さんあてに差し入れが届き、内川先生の勉強会の満足度の高さがうかがえました。

内川先生の継続勉強会『1から麻雀を覚える勉強会』は前年度、本年度とMリーグのオフシーズンに開講、来年度の開講は未定ですが、Mリーグ開幕中も単発の勉強会は開催予定です!
気になる方は是非、『One Game』のホームページやTwitter(X)をチェックしてくださいね。

★フォロー、スキをしていただけるととっても喜びます★


いただいたサポートは「こども麻雀教室」実現のために、全額使わせていただきます!