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【新卒採用初心者向け】 採用計画の立て方をイチから解説します

新卒採用の募集を初めて行う際、そのスケジュールの複雑さに挫折する採用担当者は少なくありません。

この記事では「読了と同時に自社の採用計画(草案)が立て終わっていること」を目指し、難解な採用計画の立て方を易しく解説していきます。

また、施策の実施時期の決定に「ワンキャリアクラウド採用計画」を使う方法をご紹介していますので、よろしければ事前にご登録ください(完全無料)。

【前提1】新卒採用の年間スケジュールを知る

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採用計画を立てる前に、新卒採用の年間スケジュールを把握しましょう。既にご存知の方は、この章は読み飛ばしてください。

2023年4月に卒業予定の就活生、いわゆる23卒の就活生を例にとって説明します。通常選考は大学3年生の夏前、すなわち2021年6月ごろから徐々に本格化します。スケジュールは以下のように大きく二手に分かれます。

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■早期選考組外資系企業、ベンチャー企業)
大学3年6月〜12月
■後期選考組
就活ルールに準拠した日系企業)
大学3年3月〜大学4年6月

早期選考組は「後期の内定者フォロー」が欠かせず、後期選考組のスケジュール前倒しも進んでいるため、実際は多くの企業が大学3年生(2021年)の夏前から大学4年生(2022年)の夏までの1年間何かしらの採用活動を行なうことになります。

【前提2】目標人数を確認する

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採用計画は、採用目標を達成するために存在します。それをさておき採用計画を立てると、目標に対して過不足ある計画が出来上がってしまうので注意しましょう。初期段階の採用計画は「エントリー目標」を達成できるように作成します。

※ 採用目標がまだ決まっていない場合は、以下の記事もご参照ください。
【初めての新卒採用】 「いつから何人採用すればいいんですか? 」 に本気で答えてみた

ステップ1. 実施する採用施策を決める

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いよいよ採用計画の作成に入ります。まずは、新卒採用の集客手段の中から実施する施策を選びます。今回は、特に集客力の高い「就活サイト」「自社説明会」「短期インターンシップ」「合同説明会」の4つの施策を実施する前提で解説していきます。

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※ 各施策の詳細を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
【保存版】新卒採用の集客方法・金額・使い分け方のまとめ

ステップ2. 施策の実施時期を決め、想定効果を算出する

ステップ1で選んだ集客施策の実施時期を決めていきます。管理用の採用計画シートもご用意しましたのでよろしければご活用ください。シートに施策の実施時期と目標集客数を入力すると、自動的に総エントリー数の見立てがはじき出されます。

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各施策の実施時期は、以下の3ステップで決めていきます。

●2-1 学生・競合の動向を基に計画概要を立てる
●2-2 エントリー数の目標と見比べて過不足を調整する
●2-3 具体的な日程を決める

ステップ2-1. 学生・競合の動向を基に計画概要を立てる

まずは「何月」に「この施策を行う」というざっくりとした計画を立てます。時期を決める上で必要な情報は以下のa〜cです。

a. ターゲット学生が動く時期
b. 競合他社が動く時期
c. 自社事情

a. ターゲット学生が動く時期
ターゲット大学の学生が最も活発に就職活動を行う時期に施策を実施しましょう。ターゲット大学のエントリーが活発な時期は「ワンキャリアクラウド採用計画」を使えば大学別に調べられます。

以下が実際の画面です。こちらは「早稲田大学」の学生をターゲットにしている企業の設定事例です。

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グラフの実線がエントリー数の推移を表しています。グラフから大学3年生の5月下旬がエントリーピークになることがわかるため、以下のような設計が考えられます。

グラフを基にした計画設計例
・就活メディアの掲載は5月から開始する
・募集期間(1〜2ヶ月)を確保し、説明会の初回日程は7月に設定する

就活動向グラフの詳しい操作方法はこちらの記事をご覧ください。

b. 競合他社が動く時期
競合他社の動向を基に、施策の実施時期を決めるのも有力な方法です。「ワンキャリアクラウド採用計画」では、以下のように競合他社の採用施策の時期を調べられます。

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同業他社が多く動く時期は、就活生の注目が業界に集まりやすいので、これらの企業と近しいスケジュールにするのが無難です。

その上で、競合より知名度に劣る場合は先手を打って学生と接触するために少し早めから、逆の場合は競合の手の内が分かった状態で学生を魅力付けするために少し後半にする、といったように微調整をかけます。

他社スケジュールの閲覧方法はこちらの記事に載っています。

c. 自社事情
企業によっては説明会をするための会議室が先々まで埋まってしまっている……などの状況も発生します。会場は外部会議室を借りる方法もありますが、人・場所などのスケジュールを踏まえて物理的に実施可能な時期を考慮に入れましょう。

これらを総合して、施策をどの期間で行うかの原案を決め、採用計画シートの各月・各施策のセルに目標としたい集客数を入れていきます(集客数はまだ精緻である必要はありません)。

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ステップ2-2. エントリー数の目標と見比べて過不足を調整する

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ステップ2-1 が完了すると、施策別の集客目標の足しあげで、総エントリー数が見立てられていると思います。この数字を自社の「エントリー目標」と比べて、過不足を調整したら計画草案の完成です。

「説明会の準備が間に合うだろうか?」「集客目標は適正だろうか?」などの不安が過ぎると思いますが、最初は計画の叩きであるため、完璧でなくて良いですそしてまずはここまで作ることができれば第一関門クリアです。

採用計画の作成でよくある失敗として、計画が完全白紙のまま、何から手をつけて良いかわからず機を逃す...というケースです。自社は、いつ・何をするのかの草案ができれば、タスクが一気に具体化し、前身することができます。

続いて計画草案をブラッシュアップしていきます。

採用計画草案のブラッシュアップ手順
・ 見積を取得し、予算をもとに実現可能な施策を再検討する
・ 想定効果の精度を上げる

このブラッシュアップは自社のみで行うことが難しいため、同業・同規模で新卒採用を行っている他社にヒアリングしたり、ワンキャリアを含む採用パートナーに事例をお問い合わせいただければと思います。第三者と議論することで、より現実的な採用計画に近づけていきます。

ステップ2-3. 具体的な日程を決める

最後に具体的な日程の検討に入ります。細かいようですが日程設定の失敗は大きな機会損失になるため、見落とせないステップです。日程を決める際には「学生が動けない時期」と「人気競合企業のインターン日程」を除外する必要があります。

● 学生の動けない時期
主にテスト期間とその直前(テスト勉強期間)が該当します。また、部活やサークルに熱心な学生を採用したい場合は、学園祭とその準備期間なども避けた方が良いでしょう。下の例では、7月中旬〜8月上旬(前期テスト期間)、11月〜1月(学祭、後期テスト期間)は回避した方が良いことがわかります。

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大学別のスケジュールは「ワンキャリアクラウド採用計画」で上のように調べていただけます。詳しい操作方法はこちらの記事をご覧ください。

● 人気競合企業のインターンシップ日程
人気競合企業のインターンシップとの日程被りはできるだけ避けましょう。仮に学生の応募が集まったとしても、競合に当選した学生の辞退率が上がるリスクがあるからです。該当する企業の最新のインターンシップ日程は必ずチェックしておきましょう。

このようにして、具体的なイベント実施日も決定していくことができます。

なお、ここまで「ワンキャリアクラウド採用計画」をご利用いただいた場合、以下のような採用計画を考えた経緯が画面上に記録されていると思います。この画面は、採用計画の根拠を思い出したり、計画を修正する際にでいつでも見返すことができます。

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今回は採用計画を「白紙」から「草案がある」状態にもっていく方法をざっと説明させていただきました

計画の実行がはじまってみると、結果が想定と異なるといった事態は往々にして発生します。大切なのは採用期間の途中で「過不足が出ている」ことに気づき、軌道修正ができることです。数値ベースの計画があると、この発見と軌道修正が非常にスムーズになります。

また実際の結果を記録しておくことで、翌年はより精緻な採用計画の作成ができるようになります。こうしてPDCAを回すことで、採用計画は年々進化させていくことができるのです。


以上となります。
ワンキャリアではより本質的な採用活動を目指す新卒採用担当の方向けに、新卒採用の体系的な考え方から、すぐ活用できる実践方法まで、最新の事例をもとに解説する「 #新卒採用のトリセツ 」を公開していきます。

このシリーズが企業の採用力を高め、そして実践する企業が増えることで、学生の就職活動もより健全になることを願っています。

今後も定期的に様々なテーマについて取り上げていきます。
また、取り上げるテーマについてはリクエストも受け付けています。リクエストをいただける方は以下のフォームからご連絡くださいませ。

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この記事の筆者

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