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私の感じた「左片麻痺」モビルスーツに乗りこむ


今回の脳梗塞で残った症状は、
「左片麻痺」「顔面神経麻痺」「構音障害」

この中で「左片麻痺」と言うのが、よく耳にする左半身麻痺。
実際になるまで、左半身麻痺って手脚が不自由になるだけだと思っていましたが、まさに左半身の全てが麻痺するのだと知りました。

肩はもちろん腹筋や、お尻の筋肉なども…力が入らない。踏ん張れない。
「おやっ?」って思わず笑っちゃったのは、真っすぐ腰掛けても踏ん張れないから、ふわ~っと左に倒れちゃう。
その倒れ方がホントふわ~っと自然で「そうゆう事!?」って、麻痺するって事は全部の動きが無くなるんだと、その他にもアレコレそっかと思う事が多くて、改めて身体の神秘を感じました。


急性期病院でのリハビリは、内科的治療が終わるまでの短期限定。
治療が終わりしだい転院、もしくは退院して、更にリハビリが必要な場合はリハビリが出来る施設もしくは病院でリハビリを行う短期決戦の場。

病院後の生活が困らないように、短い時間ながら効率良くリハビリが行われていました。

脚に関しては、
◉「まず歩いてトイレに行く。」
◉「安定した歩行。」
が、私の最初のミッション。
もともとの膝の悪さを改善しつつ、正しく足を使えるように、骨の動かし方を頭と身体に叩きこんで行きました。
驚いたのは最初から手すりも杖も使わず、療法士さんのサポートだけで歩く練習をした事。その辺りの判断は療法士さんが大丈夫だと思っての事だろうと信頼して身体を預けました。
実際最初言葉通り身体を預けて支えられる事が多かった。


手に関しても、
足と同じく手を動かす為の構造から教わりました。
手の方が感覚が戻るのが遅いそうなので、麻痺して動かさない期間に固まってしまわないように、腕や肩を動かしつつ指に力を入れる練習の繰り返し。
この練習で小さな回復を見逃さない事を教わりました。
この時の手の療法士さんは、ちょっぴりふっくらな方で手もふっくら。手を握って下さるだけで安心して癒やされました。


口は大きく左右対称に開ける練習や、発音する時の舌の形や唇の形、息の出し方を教わりました。

長い説明となりましたが、要するに今まで何も考えずに自然に出来ていた事を、改めて意識してする事になったと言う事です。

私としては、新たなモビルスーツを手に入れて操縦の訓練を始めたような気分です。

モビルスーツとは、
モビルスーツ (MOBILE SUIT, MS) は、アニメ『機動戦士ガンダム』をはじめとする「ガンダムシリーズ」に登場する、架空の兵器の分類のひとつ。 ほとんどの場合、高さ20メートル前後の有人操縦式の人型機動兵器のことを指す。 また、題名に「機動戦士」を冠する作品においてはその英訳としても使用される。

ウキペディアより

アニメでもモビルスーツに乗り込んだばかりの主人公は、操縦に手こずるんですよね。
若いアニメの主人公ですら操縦に手こずるんだもの、運動もせず筋肉も無い私がそうそう簡単に操縦出来るはずが無い(いやアニメと比べても…笑)なんて、真剣に思い真摯に取り組んでいます。


リハビリ病院に来てからは、股関節の使い方、腹式呼吸など更に深く身体の神秘にアプローチしながらの毎日。

そして、今の私は


「椅子に座って立ち座り可」
「ゆっくりなら綺麗に歩行可」
「階段を登れる(降りるのは未経験)」


「肩と肘がしっかりしてきた(手がだらんと落ちなくなった)」
「肘を曲げて手を上に上げられる(かろうじて手で顎がさわれる)」

「ゆっくりなら呂律が回っていないとは思えない発語」
「自分でも口の動きがかなり良くなった」
「左右の顔のバランスも良くなって来た」
「口周りのや顔は麻痺を悟られる事はほぼ無さそう」


などなど、出来る事が増えて来ています。

細かく上げるともっとあるかなぁ
自分としては大躍進!
奇跡じゃない!?奇跡だよ!!そんな気持ち。

リハビリは最初にどれだけ回復させられるかがポイントなのだそう。
最初の3ヶ月が特にグン!と回復するそうなので、心身ともに盛り立ててその波に華麗に乗ろう〜と、静かに心に誓うのでした。

以上、私が感じてる麻痺の症状。
同じ病院の中に私以外にも左片麻痺の方がいらっしゃるけど、皆さん症状がそれぞれ。
回復の速度もそれぞれ。
麻痺の感じ方、捉え方もそれぞれ。
私はシャンとしてないと、総崩れするタイプなのでシャンとしていたい派。
そうじゃない方もいらっしゃるし、ホント人それぞれ。
ただ皆思ってるのは日常生活への復帰。



リハビリに集中出来て、穏やかに毎日を過せますように。
そして、私も含めてみんなが日常生活に戻れますように。


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