面接と転職活動

転職活動を始めて3ヶ月。3日前、初めて書類審査が通り、昨日Webで面接を受けた。

面接がとても苦手だ。聞くと、みんな緊張すると言うので、得意だと言う人のほうが少ないのかもしれないけれど。

人生で初めて受けたのは、高校の推薦入試だった。
練習している姿を見た父は、「普段のお前の姿で十分だと思うから、自然な姿で受けるのがいいと思うぞ」と言った。

「んなことあるかい。なんも知らんくせに。」と思っていた。

最後の質問で「絵は見ますか?」と聞かれた。
普段の私ではダメだと思っていた私は、「美術の教科書などに載っているものを見て自分にはない才能だなと思ったりします」というようなことを答えた。答えながら、これじゃない感がすごくて、終わってからすごーく嫌な気持ちになった。かっこつけようと思った自分に、当時から心に審判を無自覚に飼っていた私は、早速笛を吹かれていた。

家に着いたら、お母さんがなぐさめてくれた。今日はいっぱい食べちゃえーと言って、やけ食いさせてくれた。

その時に、すでになんていうべきだったか頭に浮かんでいた。
「絵は見ませんが、私の父が若いころ、画家を目指していたころに書いた大きな絵が、居間に飾ってあり、家族の記念の日にはその絵の前で写真を撮ります。壊れた町という題で二科展で賞をもらった作品だそうです。」

普段の、等身大の私で答えればよかった。

結果は、不合格だった。もし、等身大の私で答えられていたら、合格にはならなくてもここまで後悔しなかったし、面接に対する苦手意識がここまで大きくならなかったように思う。

そんな思い出話をこないだ友達にしていたこともあり、今回はかっこつけないぞーということだけ念頭に受けた。途中、やっぱり緊張して、まとまっていない話をしたけれど、今まで受けてきた面接の中では、父の言うように普段の私で受けられたように思う。

今の気持ちは、受かってほしいような受かってほしくないような複雑な気持ちだ。17年勤めた会社を辞めるというのは、思っていたより勇気がいることだ。今まで何度も転職を考えて、実際に活動もしたこともあったけれど、どこにも決まらなくてホッとした自分がいたのが現実だ。

また、今の場所でゆるくやっていけばいいや・・・そうやって何ども寄せては返し寄せては返し、ここまでやってきた。嫌になることも山ほどあるし、別の環境を求める気持ちも小さくない。その一方で期待してもらっている仕事を放棄するようで忍びない気持ちもある。楽しい仲間に恵まれて、自分のやりたかったことが伝わってきている実感もある。

あー未練たらたら。

だから、運命を天に任せる気持ちで転職活動を始めた。でもそれって、どっちの会社に対しても不誠実な気がしてきた。ずるいなぁと言う気持ちと、でもだって先が決まらず辞めるほど無鉄砲じゃないじゃんかと・・・

悩むけど、やっぱり運命は天に任せます。
どっちに転んでも私にとっていい道が残される。そう思っています。アーメン

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