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帰り道がわからなくなってしまった高齢者に道を聞かれた話


1.経緯

先日、所要のため急いで会社から帰宅する途中、自宅まであと数十メートルのところで、見知らぬ高齢者(以下「Aさん」)に声を掛けられました。

Aさん:「X公園は、あっちの方ですか?」

Aさんが指し示した方角は、X公園とは正反対の方向でした。

「あ、この人道に迷っちゃったんだな。認知症かな?
 急いで帰りたいのにどうしよう~~~ (>_<)(>_<)(>_<)」

正直、タイミングが悪いと思いました。
この方を助けてあげたいという思いもある一方、自分の予定を優先したい、という思いも強く、自己嫌悪に陥りながら、対応策を考えることに。

X公園は、私が声を掛けられた場所から歩いて15分程の距離にあり、口頭で場所をお伝えするのは少しい難しい場所でした。
(=ところどころ、角を曲がらないとたどり着けない場所。)

一刻も早く家に帰りたい、と思ったものの、この方が一人でX公園に向かうのは無理だと判断し、
「えーっと、一緒に行きましょうか?」と伺いましたが、
「いやいや、大丈夫。それは申し訳ない。
 では、Y幼稚園はどこですか?」と聞かれました。

Y幼稚園は、X公園に行くまでの途中にありますが、Y幼稚園まででも10分くらいの距離で、道をお伝えするのは容易ではありません。
ひとまず、約50メートル先、2つの角を曲がったところまで、一緒に移動することにしました。(そこからの方がまだ、道案内が容易かと思い...)
*この時点で、最終的にどうするかまでは考えられていませんでした。

私は一刻も早く家に帰りたい状況であったため、Aさんの少し先を急いで歩きました。が、Aさんの足取りはとてもとてもゆっくりで、私が少し先を歩いては、Aさんが追いついてくるのを待つ、という状況に。

私が急いでいることを察した(?)Aさんに、「すみませんね。」と言われ「いえいえ!」と返答するものの、私の心中は穏やかでなく、申し訳なかったです。本当にタイミングが悪い!!!(>_<)

ちょうど夕刻の時間帯。
あたりがだんだん暗くなってきて、不安に拍車がかかりました。

ひとまず移動しようと思った場所(約50m先)まで来たのですが、うーん、やっぱりここから一人でY幼稚園まで行っていただくのは難しそう...と思っていたその時、Aさんが持っていた携帯が鳴りました!

画面で指をスライドさせて電話に出るタイプのものでしたが、Aさん、電話に出る方法をわかっていらっしゃらなかったようだったため、私がその操作を行い、Aさんに携帯をお渡ししました。

電話の相手の方はどうやら、Aさんの戻りが遅いことを心配して電話してこられたようでした。Aさんが、ご自分のいらっしゃる場所を上手く伝えられていないように思い、私が代わってその電話に出ました。

私から事情を説明したところ、すぐ車で迎えに来てくれるとのこと。
私が急いでいることを伝えると、「Aさんにその場に居るように伝えて帰って良い」と言われました。が、さすがに暗くなってきている状況で、一人で待っていただくのはどうかと思い、迎えが来るまで一緒に待つことにしました。

その後、幸い無事迎えに来ていただくことができ、私も自分の当初の予定になんとか間に合う時間に、家に帰ることが出来ました。

2.一連の出来事から思ったこと

・これから認知症患者は益々増えることが想定され、
 このようなケースも益々増えるのではないか。
・認知症の方に、連絡手段(携帯)を持たせても、それを使いこなせない
 ことも想定される。
・自分も将来、認知症になって、Aさんのように道がわからなくなることが
 あるかもしれない。

帰り道がわからなくなってしまう高齢者を、地域全体でサポートする取り組みが必要になるのかと思います。例えば義務教育の中でも、認知症になるとどういうことが生じえるのか(例.自宅を出て帰り道がわからなくなってしまうことがある / 本人が、自分で解決できない状態にあるにも関わらず「対応可能」である旨発言することがある、等)を教える必要があるように思いました。
(学校でどの程度、教えられているのかわかりませんが...)

3.道に迷っている高齢者への対応方法

そもそも今回のようなケースに、どのように対応すべきなのでしょうか?
後日検索したところ、いくつか情報が出てきました。

例えば、状況により「警察に連絡する」ことも選択肢の一つのようです。
(今回、私にはその発想がありませんでしたが、後から、そうしても
 よかったのかも?と思いました。)

↓ 西東京市のサイト

その他にも、参考になりそうなサイトがいくつかありましたが、リンクが上手く貼れませんでした。興味のある方は、Googleで「高齢者 道に迷う 対応」と入れると、参考情報が出てきますので、良かったら参照ください。

例)
・徘徊SOS ~道に迷っている高齢者への対応方法~
 (群馬県の資料。企画・作成:群馬県立県民健康科学大学)
・道に迷っていると思われる高齢者を見かけたら
 (国立長寿医療研究センター)

上記2.で、「義務教育で教える必要性」を記載しましたが、私自信も勉強したいと思います。(そういえば、認知症に関する本が2冊、積読状態であることを思い出しました💦)

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