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「応挙の幽霊」、もしくはコンテスト参加について/気まぐれ雑記

わかりにくいタイトルですみません!一言でいうと「第3回THE NEW COOL NOTER賞~エッセイ部門」コンテストに参加しますよ、ということです。なぜ「応挙の幽霊」とタイトルに入れたのか。それは・・・

この記事で参加しますよ、ということと、ここに書き洩らしたことがあったからなんですw で、書き洩らした方はこれから書きます。前記事に追加してしまうと蛇足感があるので、これはこれで続きとして読んでいただければ幸いです。

さて「幽霊の日」ってのがあって、円山応挙が描いた幽霊画が青森県にある、って話をしたわけですが今回は落語のお話。

落語にもいろいろな幽霊の話があります。「幽霊の日」の由来となった「東海道四谷怪談」も三遊亭圓朝が噺として成立させていますし、お露さんが夜ごと夜ごとにカランコロンと下駄を鳴らしてやってくる「牡丹灯籠」も圓朝作の怪談噺。

なかでも新三郎が部屋中にお札を貼ってお露の霊をやりすごそうとする「お札はがし」の場面は古典の名作ですね。

私は去年、柳家喬太郎さんの「怪談噺の会」で「お札はがし」から「栗橋宿/お峰殺し」までを聞きました。喬太郎さんは新作でのアバンギャルドな創作力と、怪談でのゾッとするような語り口のギャップが素晴らしい。当代の名人、と思っています。

言っときますが、私は回し者ではありませぬ。いちファンですw

そんな中、ちょっと珍しい話で「応挙の幽霊」ってのがあるんですよ、お立合い!

ハイ、またでましたねー。コワイコワイ、コワいですねー。応挙の足のない幽霊画(淀川長春風)。

「応挙の幽霊」ざっくりまとめ。骨董屋が安値で買った幽霊画の掛け軸をもって旦那のもとを訪れる。円山応挙の作、との触れ込みで旦那に見せると、まんざらでもない反応。明朝持ってきたら金を払うというので、いったん持ち帰り、掛け軸の前に酒を備えると、絵の中の幽霊がでてきて骨董屋と酒盛りを始める。そのうちにすっかり酔って絵の中で寝てしまう幽霊。

ここからサゲは幾通りかあって「(旦那に渡す)朝までには起きてくれるといいが」と骨董屋がつぶやくパターンや翌朝、旦那には渡さず「もう少し寝かせておきます」などというパターンがあるようですね。

いずれにしても江戸期に名の知れ渡った達人、応挙の幽霊画から抜け出た幽霊が、酔いつぶれて寝てしまう、というあたりが人間味(!?)があって愉快ですね。

さて、まとめです。

落語における「幽霊」には、とりついて殺す怖ろしい怨霊もいれば、なんともユーモラスなドジもいる。つまりは「笑いと恐怖は、表裏一体」ってことだと思うんですよ。コワさのあまり笑ってしまう。笑った後にコワくなる。

そうした人の心の機微をついてくるコンテンツが、ジャンルを問わず名作としていつまでも色褪せずに残り続けているのではないでしょうか。

ってなわけで「第3回THE NEW COOL NOTER賞~エッセイ部門」、よければみなさまもご参加あれ!

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