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「春ピリカグランプリ」朗読配信ウラ話/⑨「ファティマの指」 作:樹立夏

「春ピリカグランプリ2023」個人賞入賞作品の朗読について、読ませていただいた感謝と作品への向き合いを綴っています。

今回は「Marmalade賞」を受賞された樹立夏さんの「ファティマの指」についてです。

前回開催の「夏プリカグランプリ2023」の際に「太陽と月のエチュード」で「ピリカ賞」を受賞された樹立夏さん。

私としては2回連続で作品朗読をさせていただくという、レアな経験となりました。
樹さんの作品は、そのエモーショナルな世界観が大きな魅力だと感じています。登場人物に感情移入して、その登場人物のアクションとともに場面も気持ちも動いていく。読者をどこかに連れていくような。誰かの背中を押すような。
そして、その根底には樹さんなりの「誰かのために手を差し伸べたい」という優しさがあるようにも感じました。

今回「ファティマの指」を朗読するにあたって意識したのは以下のような点です。
・年齢について。18、9でサクラを生んだファテイマ。サクラが小学3年の時は27、8歳。亡くなった時は33歳前後か。
・サクラがファティマの故郷を訪れた時の年齢もその位と想定。母への思いを胸に、前向きな性格だと思われる。
・ファティマの日本語習熟度については、カタコトにするのも違和感があるため、度外視。
・「虹の彼方に」の曲は著作権フリーのものが見つけられなかったので、似た雰囲気の曲で。
・回想は、あくまでも現在のサクラが振り返るトーンで。

ファティマの故郷はどこなのか。ネットで調べてみると、イスラム圏でよく見られる名前との表記もありました。
特定する必要はないのでしょうが、サクラが自分の足で立つ大地にはどのような光景がひろがっているのか、想像は広がります。

原作の味わいとともに、朗読もお試しいただければ幸いです。
お気の召しましたら、チャンネル登録・高評価、よろしくお願いします!


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