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3歳男児とムキムキ体操と塗り薬と

3歳の息子のおしっこがまっすぐに飛ばない。お風呂場で立っておしっこをしているのを観察すると、おしっこが出る際にちんこの先がプゥっと風船のように膨らんでしまい、先の小さな穴からピューっと右に飛んでいく。なんなら右足を上げてかからないようにしないといけないくらいだ。

この姿を見て、私は小さな罪悪感を覚える。
私が途中でやめちゃったから余計に穴が小さくなっちゃったのかしら……。

情報で頭でっかちになりがちな私は、息子が生後2ヶ月くらいの時に「男の子の育て方」的な本を購入した。そこには赤子のちんこの状態について、とても分かりやすく、いろいろなケースが説明されていた。そこで目にしたのが
「ムキムキ体操」
→赤ちゃんは十中八九包茎です。それをお風呂などで洗う際にムキムキしてあげて皮を伸ばして剥けるようにしてあげるのがムキムキ体操。(私の理解)
剥けるようになれば汚れが溜まって炎症を起こしたりするのを防げるそうである。

そこで止めとけばいいのに、ネットを検索してしまった……。そこで巻き起こっていたのはムキムキ体操論争。
「する派」「しない派」、専門家でも真っ向から意見が対立しております。
なんなら過去の論文まで読んでしまった。どこまで行っても平行線。
そしてそのことを説明している最後には必ず
「どちらを選ぶかは、あなた次第。」
……。

私にちんこは無いので実感はできませんが、ちんこのことって本人にとってはかなり重要ですよね。ちんこひとつで大きなコンプレックスを持ったり、勘違いな自信を持ったり。たかがちんこ、されどちんこ。

個人的には包茎は気にならないので自然に任せようかとも思ったのですが、
<男性が「むいて洗う」ことは、亀頭包皮炎や「HPV((ヒトパピローマウイルス)」が原因である陰茎がんや子宮頸がんのリスクを減らす観点からも重要>
ということを知り、やっぱりムキムキ体操やってみよう!と奮起。

この情報収集の際に私が知りたくて知り得なかったのは、子どもの頃にムキムキ体操をされていて大人になってどうだったか?と言う本人談である。
かなりセンシティブな行為なだけに、それが与える子ども本人への影響が知りたかったが、その情報は皆無だった。私は息子が大人になったらぜひ聞いてみたいものである。
それを子どもにお知らせしてしまうことに対する賛否があることは予想されるが、それは大人になった息子の様子を見て、受け止められそうならお知らせしようと思う。

なにはともあれ、やるとなったら責任を持ってやらせていただきます!と、息子が3ヶ月くらいの時からお風呂の度にムキムキ始め、確か数ヶ月でプリッと剥けるようになった。止めるとまた塞がってしまうということで、2歳くらいまで毎日毎日続けていたのだが、言葉が出ないうちはされるがままだった子どもも、敏感な場所を触られるのを嫌がるようになり、
「いや〜!怖い〜!」となってしまうともうダメで、それでも続けることができず、敢えなく断念。

そして1年後、忘れた頃にやってくる。そろそろトイレでおしっこができるようになってきたある日のこと。

「あれ?〇〇のおしっこ、まっすぐ飛ばないね……。」
「そうだよ。だからこっちの足を上げるの。」

そう、この文の最初に戻るのである。

おしっこがまっすぐ飛ばないくらい出口が小さい場合は治療した方がいいようである。
以前ちんこの先が赤くなった時にかかりつけの小児科医に相談した際は、炎症を抑える軟膏をもらって終わり、その時に剥いた方がいいのかも聞いてみたのだが、多分その先生は「しない派」で、
「自然にしていて小学校に上がる前に治らないようなら、切るとか治療が必要ですね。」
とのことだった。

「切る???」

それは怖い。
それで私はまた調べる。集約すると、今は小さい子どもの包茎治療は塗り薬が主流。とのことだった。
うーむ、どうしたものか……。

と迷っている間に、また息子のちんこの先が炎症を起こしてしまったので、意を決してかかりつけ医に、塗り薬での治療を始めたい、とのお願いをしてみる。

するとあっさりと
「はい、分かりました。ではお薬出しておきますので、お風呂の後にちんこの先に塗るようにしてください。その時に少しずつ皮を伸ばすようにしてみてください。無理はせず。」と、お薬をもらえた。

また息子のちんこと向き合う日々、約1ヶ月半。(といっても、まだうんこをオムツでしていたり、お風呂に一緒に入っているので常に向き合ってはいたのだがね。)最初は小さな小さな穴に、ちょいちょいっと塗っていただけだったのが、
半月もすると、あれ、ちょっと広がった?になり、息子も
「おしっこがまっすぐ飛んだよ!」と喜び、
そして最後は  プリっ と剥けましたとさ。

本当によかったかどうかは彼が大人にならないと分かりませんが、とりあえず同じようなことで悩んでいるお母さんは、塗り薬という選択もありますよ。と言うお話でした。

もちろんいろいろな考え方があるようなので、お決まりの
「どちらを選ぶかは、あなた次第。」になってしまうんですけどね。

今回のウチの場合は、本人も痛い思いもしなかったので、あとは自分で毎日剥いて洗う、という習慣をつけていければいいかな、と思っています。

おまけ:男の人にムキムキ体操のことを聞くと、「みんな通る道だし、自然に剥けるから大丈夫たよ。」的な回答をする人たちがいるけど、もしかしてその人たちのお母さんが人知れずがんばっていたからだったりして、と想像すると、ちょっとおもしろいなぁ。それを知ったとしても、決して気持ち悪がらないで欲しいなぁ。お母さん、その時は必死だったのよ。

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