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僕は痛みを忘れて生きているだけ。

小説を書いている時は全て忘れられるけど、小説を書いていないから全て思い出してしまう。

確定申告や仕事の事務処理等々で全然小説が書けてない。「あ、今日何か書かないと発狂する」と思った日は数行書いて気持ちを宥めているけれど。一度書き始めてしまうと書き終わるまで止まらないというか止まりたくないので簡単にスイッチをONにすることもできないのだ。

僕にとって小説を書くことは癒しで快楽で宇宙を感じる第七チャクラでとにかく全てが極彩色に輝き出す極楽装置なのである。
だからそれがない生活は癒しもなく快楽もなく宇宙も感じずチャクラも開かず色彩はモノクロの中に沈んでいく。極楽装置はオフになりじわじわと地獄へ沈んでいく気持ちだ。

だから小説を書くことが出来ていないと、過食に走りゲームをし、お酒も飲みたくなるしなんの意味もなく自己啓発セミナーとか行ってみたくなるし少し高い買い物をしたくなるし本当にロクなことがない。

持ち前の理性でそんな衝動を抑えていると今度はじわじわと鬱の方へ傾いて行く。日頃抑えていた疑問、不満、欲求。それから過去のつらかったこと、悲しかったこと。ただ耐えて頑張るしかなかったこと、でも誰も心のそばにいてくれなかったこと。そういうことを思い出してしまう。

朝、数行だけ小説を書いていたら2014年頃に聞いていた音楽を久しぶりに聴きたくなった。シティーポップのようなそういう曲。明るく穏やかで静かで少し切ない曲。
その曲を聴いていると、その曲を聴きながら先が見えずに頑張っていた頃のことが蘇った。今までの人生の中でだいぶ辛い時期だったと思う。つらいって思っている暇なんかなかったから、つらいって思わずに人にもつらいって言わなかったし、ただやれることを全力でやっていた。数えてなかったけど睡眠時間も毎日3時間とかだっけ。そしてその後、病気で倒れてしまうのだけど。

透明感のある曲の中でつらかったこと、本当はたくさん傷があって悲しかったことなどを思い出した。あの頃押さえていた気持ちがこぼれだして、涙になった。

あー、傷なんか癒えてない。痛みもまだある。
でも普段は忘れて生きてるだけなんだ。
かさぶたですらない。まだ。ずっと。

小説を書くことで僕は全て忘れて生きていける。だから小説は僕にとって絶対に必要なこと。そうして小説がない時は、お菓子やゲームやその他あらゆる刹那的に自分を埋めてくれるもの、そういうものが必要なんだ。痛みを忘れさせるものとして。麻酔のようなものなのかな。

死ぬまで痛みも傷も癒えないし、これからも傷が増えるのかもしれない。
そういう僕や、またどうしようもない傷を持っているあなたも
何か自分にとってとてつもなく良い方法でその傷を一時的に忘れて生きて行くより他にないのかもしれないね。

僕がやみおちする前に、早く確定申告を終わらせちゃわないとね!
早くえっちな小説をたくさん書きたい。



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