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せんちめんたる・なんせんす

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嘘吐きは夜の海を散歩する。嘘吐きの僕の日常のことです。
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#虎目石

前の人生を思い出したと云う友人の話(1)

「僕の產まれる前の人生は、明治生まれの男で閒違ひないやうだ」 さう言つた幾野君は手に持つた白いマグカップに口を付けた。 「小さな弟たちが居たり姉が居たりとそんな夢を見る事がある。皆んな着物を着て居たよ」 「突然呼び出したと思つたらそんな話かい?」 僕は首を些か右に傾けて、彼に向かつて歎息とも笑ひともつかない聲を溢す。 「否、それだけでは無いんだけどね。ここ最近、生まれてこの方體驗した筈が無い事を思ひ出し續けてしまひ、氣持ちを持て餘して居るんだ。けれど此樣な事を誰彼構はず話した

ピンク色の虎と暮らす

ピンクタイガーアイという石を買った。腕につけられるようになっているタイプのものである。この周り口説い言い方は、「数珠」と言いたくない僕の精一杯の抵抗である。 ◉◉◉◉◉ 以前、仕事運や金運が欲しい時に普通の虎目石を買ったのだが、見るからにエネルギーが強かったその石は、つけると仕事場ではハキハキシャキシャキ動くことが出来たが、その分人が離れて行ったと感じた。いつもにこやかに接してくれる人たちが誰も来てくれないのだ。一度つけて、外して、またつけると同じ。何度か試した結果、やっ