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置いていきたいもの

書くことで、自分の気持ちの整理がついたり、モヤモヤとした感情をそこに置いていけるような、そんな気がしている。
だからこそ、ちょっとだけ、ここに残しておこうと思う。

わたしは一年程前に、恋人と別れた。
初めての彼氏で、大学時代から付き合いはじめ、お互い社会人になって、約4年ほど付き合った彼だった。

暇があれば会いたいと思い、色んな楽しいを共有できるような、彼氏であり、弟であり、親しい友達のようでもあった人だった。
美味しいものを食べに出かけたり、旅行に行ったり、近所の公園に散歩に出かけたり、一緒にご飯を作ったり、テレビを見て笑ったり、日常が彼のおかげでとても楽しい日々だった。幸せだった。
友人と美味しいご飯を食べれば、今度は彼と食べに来たいと思ったり、友人と旅行に行けば、彼に買って帰るお土産選びが楽しかったし、仕事が終わって時間があればたわいもない電話をして、彼に会える毎週末が待ち遠しかった。

ただ、彼は考えが甘いところがあった。
いつしか、どこかで彼を下に見ていた自分がいたことに気がついてしまった。
家族になるには不安な要素があったこともあり、結婚はできないなとどこか冷静になってしまった自分が、ある時からむくむくと大きくなってきてしまい、
別れるなら今だ、というタイミングで別れを告げた。

幸せな感情に、冷静な理性が勝った。

彼のことを、彼との日々を、たまに思い出しては感傷的な気持ちになって、なぜ別れたのかを思い出す。
何度、何度も考えても、きっとそのままの関係が続いても結婚前には別れていただろうという結論に至るので、別れたことに関しては後悔はしていない。
けれど、たまに疼き出すのだ。

困ったものだ。
私から別れを告げたにも関わらず、ね。

きっと、新しい良い人を見つけるまでには、この気持ちは引きずってしまうんだろうなと思う。

初めての彼氏だったもので、恋人と別れるという経験も初めてだった。
別れを告げる側でさえ、こんなにエネルギーを使い、悲しく、苦しいことを初めて知ったし、
こんな気持ちを皆が体験しているのかと思うと、やべーなこの世界。みんなこんなこと乗り越えてんの?最強?みたいに思ったりもした。
(初めて泣きすぎて鼻が完全に詰まって夜中に寝れなくなるという体験をした)

ただ、別れて辛い思いをしたからこそ、気づいたことがある。
2つ、書いてみる。

その1
落ち込んでいる時にしてもらって嬉しいことが知れた。

母親には「別れてよかったじゃん!次!次!」という最強に心ない言葉をいただいた。
彼女なりの励ましの言葉であるというのはなんとなくわかったけれど、別れてよかったのかは、後になって自分で判断することだし、ギャンギャン泣いてるうちは、次探そう!と思う気持ちにシフトできていないからこんなに泣いているのだ。
母は自称モテモテだったらしいので、たぶん、好きな人と別れるという経験がない。

うれしかったのは、別れたとLINEで友人に伝えると、すぐさま電話が来て、永遠と話を聞いてくれたこと。
女脳だからかもしれないけれど、ひたすらにまとまらない話に相槌を打って、肯定してくれる存在が、ものすごく、すごくありがたかった。
泣きながら吐き出して、ぐしゃぐしゃの気持ちを少しだけ解くことができた。彼女は少し前に長年付き合った彼と別れたこともあるからか、気持ちを理解してくれて、優しい言葉をかけてくれた。
本当にありがとうという気持ちでいっぱいだった。

その2
失恋ソングは心に寄り添ってくれるものだと知った

それまでのわたしは音楽を音で聴くことが多かった。
このメロディ好きだなとか、心地いいな、と感じて、歌詞は曲を聴き込んだ後に、検索してみたりして、あーいいな、と思ったり思わなかったり。ということが多かった。

彼と別れてから、あの音楽聴きたいな、と思って聞いていると、自然と歌詞が入ってきて、
またこれが面白いほどに、ほとんどが失恋ソングだった。
え、これも?これも??
切なさと憂いのある曲調のものはもちろん、明るい音楽に乗せて、切なさを歌ってる曲があったりして、失恋ソングだなんて今まで知らなかった曲が、歌詞もメロディも身に染みてくる、という体験をした。
自分あるいは別れた彼を想像させたし、曲の作り手もこんな気持ちを抱えながら作ったんだろうかとか思うと、見えない気持ちを抱きしめたくなった。
曲作ってる人、すげーなと、改めてリスペクトしつつ、
人間として深くなれたわ…みたいな気持ちにもなった。

というわけで、
一年経って今、やっとこさ次!次!という気持ちになっている。

別れた恋人とは友達関係に戻れるんじゃないか説を唱えていたわたしは、本当に大切な人だったからこそ友達に戻れないというのを知った。のは、悲しかったけれど、

ちゃんと、自分を好きになろうと思った。
前は、愛されていることに満足して、愛されてる自分に価値を感じていた気がする。

そうじゃないよね、自分を大切にして、ちゃんと自立しなきゃな、好きでいられる自分になるようにしよう、
そう思えるようになったのは、成長だと思う。

長々と書いてしまったけれど、
この気持ちをここに置いておきます。

また思い出してはnoteに置きにくるかもしれないけれど。

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