国内生産は可能なのか。

前回の現状報告から、他国で生産するチャイナリスクを気にする方もおられるかと思います。確かに国内で製造・販売出来れば問題は無いだろうと考えるでしょうが、そう簡単にはいかないかと思います。

何も考えずに玩具を国内生産すること自体は可能です。
工場を作って人を集めて地方活性化/仕事の選択肢も増えるのですが、単純に製造単価は海外の比ではありません。

例えば今、購入している玩具が上代1,000円だったとして、国内製造版は上代3,000円であれば皆さん同じ数量を販売できると思うでしょうか。
でも同じ数を売らなければ、今までと同じ利益を得られないのです。
この時点で無理では?になるかと思います。


また生産するにあたり知識をイチから伝えなくてはなりません。
これは手間ですが仕方ないと思う部分でもあるのですが、バランス的に難しいと思うのはクオリティコントロールかなと思っております。

日本人であればとことん良いものを作ろうと頑張ってくれる方も多いと思います。日本人の良いところでもあるのですが、こと量産するという時に、商品のクオリティ基準をどこするのかは悩ましいと思われます。

良いモノを作れば工程数が増える。
工程数が増えれば時間がかかる。
時間がかかれば生産数が少なくなる。

その為、良い意味である程度の線引きが必要となります。
そんな簡略化をしたら商品画像と現物に差があり過ぎる。と思う人もいれば、実際に手に取ってみれば気にならない。なんてことはざらにあります


似ているようで異なる量産品。
それでも差が無いとお客さんが感じていただけるように生産・量産するのは簡単には出来ないことだと思います。
長年やってきたから出来る技というのもあるかと。

上記の点から、簡単に国内生産に変更すればいいとは言えないでしょう。
高過ぎては皆さん買い控える。
造る側もコントロールしなければ会社がもちません。
商材によっては国内生産が可能なものもあります。(おもしろ消しゴム製造しているイワコーや、バンダイのプラモデルなどは国内生産ですね)

どちらにせよ、高額商材になればなるほど国内での生産は厳しい。難しいという判断になると思います。問題が生じたら国内生産に変更すれば良い。というのは画餅的な思い付きかなと思います。気持ちはわかるのですがね。



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