スタバが採った2つのOMO戦略。サードウェーブの先にあるカフェの形とは | Starbucks
【一言で言うと】
中国市場において、より良い店内体験と、モバイルアプリをベースにした店外サービスを同時展開するスターバックスの新業態
基本情報
展開する国:アメリカ、日本、韓国など
店舗数:Starbucks Reserve Roastery : 5店舗、Starbucks Now:1店舗
サービス開始年:Starbucks Reserve Roastery 2014年 / Starbucks Now2019年
ジャンル:カフェ
売上:―
なにが特徴か
日本でもおなじみのStarbucksは、近年になって中国でOMO/ニューリテール関連サービスや店舗を展開している。主なものとしては、「Starbucks Reserve Roastery(スターバックス リザーブ ロースタリー)」と「Starbucks Now(スターバックス ナウ)」が挙げられる。
1. Starbucks Reserve Roastery
「Starbucks Reserve Roastery」とは、焙煎所やギフトショップなど様々な施設を兼ね揃えたスターバックスの高級店舗。2014年にシアトルに1号店がオープンし、2015年にはニューヨーク、2017年は上海、そして2019年には日本にもオープンしている。
アメリカ、中国、日本などで出店されているStarbucks Reserve Roastery
そんなStarbucks Reserve Roasteryの中でも、上海の店舗では、中国のEコマースカンパニーである「アリババ」と連携して、新たなサービスを展開。
例えば、利用客はアリババのアプリ「淘宝(タオバオ)」を起動し、スマートフォンをコーヒーを抽出する機械にかざすことで、コーヒー豆の詳細な情報にアクセスできる。また、同店舗では各種キャッシュレスアプリでの決済が可能で、アリババが展開するオンライン決済サービスである「アリペイ」での支払いの場合、決済後店内を巡っている間に、コーヒーの準備完了の通知を受け取ることができるなど、従来のようにただ並んで注文することに時間を取られる心配がない。
そのほかにも、2018年8月にはアリババ傘下の「餓了麼(ウアラマ)」というデリバリー会社と提携して、コーヒーの配送サービスもスタートしている。これによって、利用客は、スターバックスの店舗に行かずともおいしいコーヒーが飲めるようになった。
2.Starbucks Now
Starbucks Nowではコーヒーのデリバリーサービスを行う
「Starbucks Now」は、2019年7月に中国の北京にオープンした新しい形態の店舗。この店舗では、OMO/ニューリテールを意識したサービスを展開しているのが特徴だ。
例えば、店内にはレジがなく、注文はスマートフォン上のアプリか店内に設置された端末から行う。また、支払いも全てモバイル上で完結するため、対面での注文も決済も基本的には一切発生せず、スムーズな購買体験ができる。さらに、デリバリーにも対応しており、利用客は、自宅やオフィスからの注文も可能だ。
店内には、座席も少しだけ用意されているため、飲食店としての利用もできるが、主流はモバイルによるオーダーであり、アプリ起点でのデリバリーを重視した店舗だと言える。なお、こちらのデリバリーもアリババ傘下のウアラマを活用している。
Banner Photo by Charles Koh(Unsplash)
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席の予約もOK。「スターバックス」の新業態第1号店が銀座マロニエ通りに誕生!
https://voguegirl.jp/lifestyle/news_lifestyle/20190827/starbucksreservestore_ginzamarronnier/
「酒が飲めるパン屋」 スターバックスが代官山に開業
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO47947200Q9A730C1000000/
参考
Starbucks Reserve Roastery Tokyo:https://www.starbucks.co.jp/roastery/?nid=pu_04
Starbucks Now関連リリース:https://stories.starbucks.com/press/2019/starbucks-unveils-express-retail-store-experience-in-beijing-starbucks-now/
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