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Vol.16 排卵障害による不妊とは

東京都港区北青山にあります不妊治療クリニック「表参道ARTクリニック」です。(ホームページ:https://omotesando-art.jp/

こちらのnoteで生殖補助医療(ART: Assisted Reproductive Technology)やその周辺の分野をご説明する中で不妊について疑問、不安、お悩みをお持ちの方が「そうなんだ!」と理解できる機会をご提供できればと思っています。

※こちらのnoteに記載の内容は一部ですので、詳細はクリニックにてお尋ねください。

排卵がされないことによる不妊

不妊と症状には一口に言っても、その原因は様々です。
どのような原因なのかを検査等で判別し、適切な治療を行っていくことで妊娠率の向上が見込めます。
どのような原因がそもそもあるのか、それぞれにどのような治療が必要なのかの全体像を理解することで、漠然とした不妊への不安を持つのではなく、治療のためのアプローチを進めることが出来ます。

不妊の原因は男性にも女性にもありえますが、女性不妊の場合、原因は大きく分けて以下の因子があげられます。

・排卵因子(排卵障害)
・卵管因子(閉塞、狭窄、癒着)
・子宮因子(子宮筋腫や子宮内膜ポリープなど)
・頸管因子(子宮頚管炎、粘液分泌異常)
・免疫因子(抗精子抗体)
・原因不明不妊(受精障害、ピックアップ障害など)

今回は排卵因子(排卵障害)が妊娠とどのような関係があるかを見ていきましょう。

そもそも排卵とは?

排卵障害について知る前にそもそも正常な排卵とは何かを見ていきましょう。
女性の体では月経周期ごとに、ホルモンの刺激を受け複数の卵胞(卵子を育てる袋)が次第に成長して大きくなります。
そして、主席卵胞といわれる一番成熟した卵胞の中の卵子1つが、卵胞から卵巣の外に飛び出してきます。これを「排卵」と言います。
卵胞が18~20mmほどの大きさとなった頃、規則的な月経がある女性の場合は月経の約2週間前に起こります。

卵胞から排卵された卵子は卵管内に取り込まれ、卵管内で精子と出会い受精し、着床することで妊娠が成立します。

排卵障害と妊娠の関係性とは?

通常の排卵については分かったところで、排卵障害が起きているというのはどのような状態なのでしょうか。
排卵は通常月経周期ごとに1度ありますが、排卵までの過程に体内で何らかの異常が起きて卵が育たないこと、また、育ってもうまく排卵できないこと、排卵がないこと(無排卵)を排卵障害といいます。
排卵障害の原因は一つではなく、いくつかの原因が考えられます。

原因として代表的なものをいくつかご紹介いたします。

・視床下部性(ストレス・ダイエット)
排卵障害の原因として頻度が最も多いと考えられているのが、ストレスやダイエットなどによる視床下部性のもので、脳からのホルモンがうまく出ず排卵が起こりにくくなります。

・高プロラクチン血症
本来授乳中に高くなるホルモンの値が、妊娠とは関係なく高くなることです。
授乳中と同じホルモン状態のため排卵が抑制されます。

・多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
卵巣の中に発育途上で排卵できなかった卵胞が多数存在したままになることで、重症度は様々です。

上記以外にも、加齢による卵巣能低下や、甲状腺機能異常も排卵障害の原因として考えられています。

卵が育たないことや排卵できないことによって、精子と卵子は出会うことができず妊娠が成立しません。
また、排卵障害が起きる原因も複数あるため自分自身ではなかなか見極めることは難しいでしょう。
ご自身でチェックできる簡単な方法としては、基礎体温を見ることや、月経不順があること等が挙げられますが、正確ではないため自分はどうなのだろうと不安になったら一度クリニックを受診してみるのが良いです。

では、排卵障害の原因を大まかに理解したところでどのような治療になるのかを見ていきましょう。

排卵障害と排卵誘発

排卵障害がある方には、排卵誘発剤を用いて卵胞(卵子)を発育させ排卵を促すことが可能です。
排卵誘発剤は大きく分けて「卵胞を育てるもの」「排卵を促すもの」の2種類に分けられます。
薬によって働きかける場所が異なっているため排卵障害の起きる原因によって使い分けられており、体外受精治療のみでなく、タイミング治療にも使用されています。
排卵誘発剤を使用した不妊治療は患者さんの年齢や不妊原因、希望や環境を考慮して決定することができ、妊娠するにあたって障害となっている部分を手助けすることができるなど様々なメリットがありますが、副作用がある薬もあるので体の負担も考えながら医師と相談していただくことをお勧めします。

表参道ARTクリニックではなるべく薬を使わずに、自然に近い形で体に負担をかけずに行う治療、排卵誘発剤使用して行う治療の両方を行っています。
自分にはどの治療方法があっているか分からない場合であっても、医師と相談しながら治療を行っていくことができるクリニックです。
不妊治療が全く初めての方、他院で既に治療を行われている方、仕事との両立ができるか悩まれている方、皆さんが抱えている悩みは人それぞれかもしれません。
「どうして妊娠しないのかな?」を「どうしたら、赤ちゃんを授かるか?」に変える為にも、まずは気軽にご相談にお越しいただければと思います。

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『不妊治療』と検索すると様々な情報であふれかえっていて、何が正しいのか?何が自分に合うのか?と不安になってしまいますよね。
まずはどのような治療方法があるか、ご自身にどのような治療が必要なのか、それにはどの程度の経済的な負担が見込まれるのかを正しく認識するうえでも、妊娠を希望されている方には医療機関への受診をお勧めします。
専門医に相談することで今まで抱えていた不安も少しずつ解消されることと思います。
その上で妊娠に向けて適切な検査や治療を医師や家族と相談しながら安心して進めてきましょう。

表参道ARTクリニックでは、30年以上不妊治療に携わってきた二村院長が今までの経験を踏まえ患者様一人ひとりに合わせた治療を行っております。
検査や治療に対しての必要性や費用の説明を医師が行いますので、患者様にとって安心して通えるクリニックであると思います。
様々な治療方法を提案し、患者様にも納得いただいた上での治療を行い、少しでも早く妊娠していただけることを目指しております。
「自分には不妊治療が必要かな?」と考えたら、まずは気軽にご相談にお越しください。


表参道ARTクリニック
表参道駅徒歩1分の不妊治療クリニック。
30年以上の経験を持つ院長が必ず診察いたします。
人工授精、体外授精、顕微授精などの治療に幅広く対応し、患者さん一人ひとりが納得できる治療法をご相談、ご提案します。

■こちらのnote
不妊治療を検討されている方、現在不妊治療を進めていらっしゃる方々の不安、疑問が少しでも解消するように、不妊治療にかかわる情報を発信しています。
こちらのnoteに記載の内容は一部ですので、詳細はクリニックにてお尋ねください。

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