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現在(2022年9月)の円安継続ムードを懐疑的に眺める

今年は年初からここまで基本的に円安が進む形できています。

年初のドル円が約115円で現在145円に乗せて日銀が24年ぶりの為替介入を実施して数円ほど押し戻す一幕などもあり話題になっています。

感染症を乗り切るべく行った金融緩和政策をインフレに対応すべく抜本的に見直しFRBが政策金利をどんどん上げていることと、黒田総裁の日銀が緩和策を継続していることから円売りドル買いの流れが継続しています。

巷では沈みゆく日本の通貨は今後も売られ続けるという悲観論も少ないなく、確かに憲法上の曖昧性からくる軍事力の脆弱性や独自性と主体性を失っている政府、民間では米国NASDAQに上場しているような先進的な企業が育つことがない土壌、経済では失われた30年といわれるように長いデフレを引き摺って労働者の賃金なども他の先進国に比べて見劣りがします。こうした点をみても今の日本になんとも言えない閉塞感・頭打ち感があるのは認めざるえを得ません。

しかし、今回は通貨だけ切り取って考えてみます。

ここで強かった頃の円を振り返ってみましょう。

1995年に1ドル79円の超円高になりましたが、この円高で輸出競争力を失い工場はこぞって中国などアジアの安い地域に移転して産業の空洞化がおきましたが、その話はここでは置いときましょう。

1995年と言えば阪神ご存じの通り・淡路大震災に地下鉄サリン事件、バブル崩壊の残滓である不良債権で住専やコスモ、木津、兵銀など金融機関の破綻が相次ぐとんでんもない時代です。

日本はもう終わりという時代だったのですが、そんなとんでもない頃に超円高をつけていますけど為替とは案外そんなものではないかと思います。

というわけで、現状としては安倍元総理が凶弾に倒れてしまって、アベノミクスを支えた日銀黒田総裁の任期も来年の3月までです。

岸田総理は安倍色の払拭を進めていますから、その方向での日銀人事になる可能性が高いことを考えると円安の継続・進行にも歯止めがかかるのではないかと考えたりしています。

逆張り思考という積りもないのですがそんなふうに考えています。

ただ米国の利上げはまだまだ続きそうなので楽観はできません。

なお、為替の予想なんてものは当たらないので悪しからずであります。

個人的には為替変動による含み益が結構な額になっていますが実現しなければただの絵に描いた餅で、為替が戻れば無かったことになりますので、余り浮かれないようにしています。

お読み頂きありがとうございました。

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