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木造築103年 工事開始

2021年9月13日(にちようび)
せっかくの初日なので、休暇を取って1日現場に立会うことにした。
朝10時、到着すると既に和室の畳は取り払われて、畳下板の上に敷かれた防虫シートが姿を現していた。

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工事開始と言っても室内には残留物が多く、まずはその片付けから。
工務店の兄さんと何が必要でどれは残すかを確認しながら、処理業者のおじいちゃん3人がてきぱきと運び出していく。兄さんは同い年くらいかなと勝手に予想していたけれど、ついに年齢を聞くと4つほど年上だということが分かった。

幅が180センチ程もある大物の箪笥は5つもあって、持て余してしまうので、2つだけ残してあとは処分してもらうことにした。
相当な年代物なので、出来れば欲している人に引き取ってもらえたらと思っていたけど、工事の為にはなるべく早めに処分しなければならず、引き取り手を募ろうにも時間が怪しい。
駅近くの骨董品屋さんに相談してみても、商品として動きにくいものは買取はおろか、引き取りも難しいと言われてしまい、箪笥を2つ解体したところで、残骸と化した木片を見て寂しさと申し訳なさが込み上げてきた。

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昔は自宅で慶弔事を行っていたからであろう、大量の食器や配膳具も残っている。これも使えるものは使うけれどあまりに数が多く、捨ててしまうのはやはりもったいない!
蚤の市とか出来ればいいのだけれど...と頭を悩ますも時間的に難しく、何とかならないものかと近場の古道具屋さんに片っ端から写真を連絡してみた。
買取に応じてくれたのは数社だけだったが、すぐに来てくれるという業者さんにお願いして出来る限り引き取ってもらうことができた。ありがたやありがたや。

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残す箪笥の内1つには引出しにハーモニカが仕込まれていて、開閉すると陽気な音が鳴る。
少し前にTwitterでこのような箪笥を見て、面白しなぁと騒いでいたところだったので、眼前の箪笥がハーモニカの音を鳴らしたと同時に胸が高鳴った。
ハーモニカ箪笥は、明治時代から昭和初期にかけて和歌山で製造された桐箪笥の一種で婚礼家具とされていたらしい。

他にもダイニングチェアや竹編みの椅子、座卓や机が数点、クローゼットなどなどは綻びがあるもかわいらしいので、きれいに掃除してそのまま使うことにした。このために高圧洗浄機を買ってみたけど、圧力で穴が空かないか少し心配である。

そんなところで着々と工事(片付け)が進んでいきます。

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