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感想雑記 悲しみに、こんにちは

久方ぶりに映画館で映画を観た。スペインの映画だった。 本当の家族と親戚という境界線。愛を愛として受け取れなく、意識の外で悪いように捉えられてしまう悲しくて不安な女の子の話。 愛を受け取ることが出来ないのは、意識の中でのみ愛そうとしていて、やはり意識の外の行動でそのように感じさせてしまうから。 意識の外の行動が与える影響は思いがけず強いということ。 愛とは人の意識が干渉し得ないもの。 欧米の映画らしいぼんやりとしたラストですが、最後の涙の意味ははたしてなんでしょう。観

感想雑記 パンとバスと2度目のハツコイ

シアターの前の待合所のソファに腰掛けていると、先週観た映画のエンディングが聴こえてきた。程なくして上映は終わり、赤と青の椅子がちょうど切り替わるところのちょうど真ん中の席にいつものように腰かけ数分の静寂に包まれる。 主人公は25歳。絶対に今観るべき映画だった。 今泉力也監督の撮る映画はどうしてこんなに人間味に溢れるんだろう。 色々なものが堪えられなくなりそうでフレンドに駆け込んだ。 浴びるようにビールを飲んでしまって情けない。イースタンユースやブッチャーズやバンプオブチキ

感想雑記 プラダを着た悪魔

出張でタイに来ている。 同じアジア圏、もっと近いものかと思っていたけど6時間もかかり、機内では本を読んだり音楽を聴いたり映画を観たりして退屈を弄んだ。 座席についているスクリーンで観る映画がその大部分を占めたわけだけど、日本発のくせに字幕/吹替のある映画が少なく少し困った。 せめて英語字幕でいいから付けてもらわないと理解できないのはずっと英語を学んできたくせに情けないが。 数少ない日本語吹替の映画の中から、もう観るのは4度目くらいになるプラダを着た悪魔を選んだ。 ファッショ

感想雑記 勝手にふるえてろ

5月3日にシネマ尾道で勝手にふるえてろという映画を観た 綿矢りさの小説が原作で松岡茉優を主演として、学生時代の頃からの憧れの人と会社で出会い烈々なアタックをしてくる男性との間で揺れる現代女性を描いたもの かなりコミカルな要素が強く映画館で普通に声を出して笑ってしまう場面が多々あり周りのお客さん(といっても相変わらず客の入りは少なかった)も同じだった 憧れの人と再会した際に衝撃の一言が発せられた…!やら 驚きの結末…!などと宣伝文句として謳われていたがその辺りは予想通りの