山の日のサンセット
朝の散歩は犬とマンツーマンだったけど、夕方は妻も一緒に。暑そうだったので出る前に水撒きをした。たっぷりとあげて、18時の鐘を聞いてから家を出た。
まずハガキを一枚投函した。
手書きのハガキを書くのは普段滅多にしないことで、難しくて困った。でも、手書きのほうがいいなと思って。
宛先は暑中見舞いで体調が思わしくないことを知らせてくれた学生時代の同級生。同級生といってもその方は社会人を経験してから学士入学された方で、年は一回りくらい上だったように記憶している。
若い頃アメフトをされてた後遺症もあるのか、難病に苦しんでおられる。有能な方で、ぼくらと同じ仕事を引退したらすぐに別の資格を取得し、そちらの仕事でも活躍されていた。ぼくもアドバイスを頂戴した。
一度うちの仕事場まで来てくれてあれやこれやと話したのを覚えている。5年ほど前だったかな。その方から、今後年始の挨拶など一切を控えさせてもらうというハガキが届いたのは先月のことだったか。拝読して、言葉を失った。
何となく返事を送らないのも気が引けて、今日絵葉書を使って一言書いて送ることにした。正直に言葉が出てこないと書いた。難病奇病で命にかかわるというわけではないけど打つ手がなく、医師からも見放されたと書いてあった。自宅で寝たり起きたりの生活だそう。
タフな方だから、不屈の精神で回復してくれることを祈る。波乱万丈な人生を太く生きておられる姿を見て、すごいなあって思っていた。一年ほど前、自伝を書いたと聞いて拝読したけれど、知らないところでたいへんな苦労されていたことを知った。
精一杯生きて、逆境を乗り越え、でも病気になって、体が不自由になって。人生ってほんと一筋縄ではいかないものである。
誰もがパッと見ただけではわかりえない苦労をしている。そしてそれを乗り越えている。乗り越えられずに回り道をされる人もいるし、回り道もせずにスパッとやめてしまう人もいる。
15歳年上の人生の先輩の生き様に少しだけ触れ、学びを得た。生かすことができるかはわからないけれど、参考にしたいと思う。そして、彼には何としてでも今回の病気も克服してもらいたい。100%は無理でも、半分でも回復されることを祈る。
自分がもし急に病に倒れるとか事故に遭うとかで急転直下したなら、というようなことも妻と話しながら歩いた。
4日間、出前で仕事したけれど、奥様から経過をお聞きすることができた。効果はまずまずあって喜んでいると伝えてもらえて、うれしい気持ちになった。微力でも役に立てて、かつそれに対し十分な報酬をいただけるなんて、本当に幸せな仕事である。
2日前に来られた別の方からも改善した旨のメッセージを頂戴し、ほっとした。やはり、自分がした仕事の結果を知ることは必要だ。よくなったときよりも、よくならなかったときのほうが知るべきだけど、そこのフィードバックは不十分だ。うまくいかなかったとき、黙って去ってゆく方が多い。
うまくいかなかったとき、どうするか。あきらめるばかりじゃなく、違うアプローチを考え、トライできるようにしておきたい。
手に負えないことも多いんだけど。
山の日の夕景は雲が多くて風もきつくて波もあったけど、美しかった。
神社でお参りして、明日からの無事を祈った。神様を信じて科学を信じないわけではないけど、先が見えない状況が続くから。
どうも検査をしながら通常の社会活動を実行していこうってなってるようだ。検査で陰性のお墨付きがあるかどうかってのが大事になってゆくんだろうか。蔓延してしまったあとの検査にどれくらいの意義があるのかはぼくにはわからないけれど、検査すればいいってもんじゃないよな、と思う。
検査は必要に応じて行うべきで、その必要かどうかの判断は、プロフェッショナルの役目だと思っている。プロも間違うし、プロの力量も様々だけど、プロは素人とは違うから。経済のプロ、経営のプロの判断は素人の判断とは一線を画しているように。
庶民は不安だから、少しでも不安な状況から脱したい。だから無茶なことをする人が出てきてしまう。そして、県知事が感染者の出た店を食中毒と同様に営業停止にすべき、というような発言をする。飲食店に対してムカついているんかもしれないけれど、クラスターになってしまう可能性は接待を伴う飲食店に限ったことではなく、医療機関や福祉施設などもあるわけで、ちょっとそれっておかしくないですか、ということになる。もちろんそのあたりいろいろお考えはあるんだろうけど、ちょっとここのところ我が県の知事さんは物議を醸しすぎな気がする。
多選でそろそろ、ということなのかもしれないけれど、うちの娘もまた知事が、みたいなことを言ってる。明石市長からもたしなめられるし、ちょっと心配よね。しっかりして下さいね。
橋の下ではイベントが開催されていたので、ビールを一杯。これだけ風が吹いてたら、密じゃないわな。ウイルスも飛んでいく。
明石の地ビールの山田錦のをいただいたけれど、うまかった。
自粛も大切だけど、町の活気も必要だと思う。みんなが元気なほうがいい。
レンズは朝と同じSuper-Takmar 55mm F1.8で、カメラはX-E3。
そう、オールドレンズをはじめて使ってみた時の組み合わせだ。
散歩からなかなか帰ってこないので、娘が心配してしまっていた。ごめんよ。不良な親を許しておくれ。
朝夕の涼しい時間によく歩き日暮れを惜しむ夏の休日
Super-Takmar 55mm F1.8 / FUJIFILM X-E3
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