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懐・標準レンズの旅

外出自粛で旅に出ることが叶わなくなった。毎朝犬と散歩するときにカメラを持ちだして撮るのが日課になっているので、毎日レンズを交換してみることにした。所有している50㎜界隈のオールドレンズを順番につけてみる「懐・標準レンズの旅」という一人遊び。

「懐」の読み方は「なつかし」でも「ふところ」でも「かい」でもどれでもいい。自分が持っている古めの標準レンズってことで。

旅のはじまりは3月27日。雨の金曜日だった。

この旅をはじめるにあたり、ボディはSONY α7Ⅱにしようと思った。オールドレンズの母艦にするために購入したカメラ。フルサイズが最もオールドレンズの特長を表すことができるってどこかで見たので。そもそも35㎜フィルム用のレンズだからね。

ミラーレスカメラにオールドレンズを装着するためにはマウントアダプターが必要で、コツコツ買い集めた。ほぼレンズメーカーごとにマウント(カメラとレンズの接合部の形状)が異なるから。逆に言うとマウントアダプターさえあれば、他メーカーのレンズでも撮れてしまうわけ。フィルムカメラ時代には普通はできなかったこと。

ぼくが所有しているミラーレス機はα7ⅡのほかはFUJIFILMのX-E3(APS-C)、OLYMPUSのPEN-F(マイクロフォーサーズ M4/3)で、それらでもオールドレンズを楽しむためにマウントアダプターを集めていた。メジャーなところは3種類ともあるんだけど、マイナーなのは揃っていない。SONY機では写せないレンズもある。

懐・標準レンズの旅は、FUJIFILMのオールドレンズをX-E3につけてはじまった。

1. EBC X FUJINON 50mm F1.6DM(X-E3) 3/27・28

2. NIKKOR 50mmF1.4(α7Ⅱ) 3/29

3. MC ROKKOR-PG 50mm F1.4(α7Ⅱ)3/30

4. MC ROKKOR-PF 55mm F1.7(α7Ⅱ)3/31

5. MC ROKKOR 58mm F1.2(α7Ⅱ)4/1

6. SMC PENTAX-M 50mm F1.4(α7Ⅱ)4/2

7. XR RIKENON 50mm F2(α7Ⅱ)4/3

8. OLYMPUS F.ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8(α7Ⅱ)4/4

9. X-FUJINON 55mm F2.2(OLYMPUS PEN-F)4/4

10. KONICA HEXANON AR 52mm F1.8(α7Ⅱ)4/5

11. KONICA HEXANON AR 50mm F1.4(α7Ⅱ)4/6

12. KONICA Macro-HEXANON AR 55mm F3.5(α7Ⅱ)4/7

13. HELIOS 44-2 58mm F2(α7Ⅱ)4/8

14. INDUSTAR-61 50mmF2.8(α7Ⅱ)4/9

15. PANCOLAR 50mmF1.8 CARL ZEISS JENA DDR(α7Ⅱ)4/10

16. EBC FUJINON 55mm F1.8 M42(α7Ⅱ)4/11

17. Super-Takmar 55mm F1.8(α7Ⅱ)4/12

18. Carl Zeiss Planar 1.4/50 T*(α7Ⅱ)4/13・14

19. smc PENTAX-FA 50mm F1.4(α7Ⅱ)4/15

20. smc PENTAX-FA 43mm F1.9 Limited(α7Ⅱ)4/16

21. JUPITER-8 50mmF2(α7Ⅱ)4/17

22. NIKKOR-H Auto 50mm F2(α7Ⅱ)4/18

23. NIKKOR 50mm F1.2(α7Ⅱ)4/19

この旅でα7Ⅱにはじめに付けたのがNIKKOR 50mm F1.4で、最後がNIKKOR 50mm F1.2だった。NikonではじまりNikonで終わったのは特別な意味があるわけではなく、ただ何となく、だ。

FUJINON→NIKKOR→ROKKOR→PENTAX(RIKENON)→OLYMPUS→FUJINON→HEXANON→M42→CONTAX→PENTAX→M39→NIKKOR

というリレーで、ロッコール3本、ヘキサノン3本、ニコン3本、M42マウントの中にフジノンとタクマーが入る。ペンタックスKマウントが2回登場したのは現行レンズも仲間に入れようということで。

いつの間にか50㎜界隈で23本あった。うーむ、沼にどっぷりだ。まあそれでも沼の住人の中では大したことないだろう。初心者だと思う。

旅の途中であらたに我が家にやってきたレンズもいる。その中でも鷹の目ロッコールとプラナーはまさに衝動買いである。旅の途中だったから財布のひもが緩んだのかもしれない。外出自粛の影響もあるだろう。お店に行かなくても買えてしまうから、厄介である。

すべてのレンズの個性を把握しているわけでもなく、これからまたじっくりつきあっていきたいと思っている。

今回の旅は比較して優劣を見るとか順位をつけるとかそんなことは目的にしていない。どれもそれぞれのよさがあり、適材適所もあるだろう。自分との相性もあるし、好みも年とともに変わる。その日の気分で選択すればいい。

ただ、自分の中でもそろそろ整理しときたいなと思っていた。そしてこうしてここに記録しておくことでどなたかの参考になれば幸いである。

標準だけじゃなく、広角や中望遠での楽しみもある。もちろん現代のレンズも。

そして、オールドレンズにはフィルムで撮る楽しみというのがあるのですよ。

旅は続く。


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