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縁切寺

 私は普段音楽を聞かない。クラシックも流行歌も演歌もほとんど聞かない。なのに今日、さだまさしの「縁切寺」の歌詞とメロディーが突然頭に流れた。

ちょうどこの寺の山門前で
きみは突然に泣き出して
お願いここだけは止してあなたとの
糸がもし切れたなら生きてゆけない

 普段の私なら「なんだ? この不自然なシチュエーションは?」とか「その依存体質、自分でなんとかしろよ!」とか反応しそうなフレーズだ。なのに今日は、涙が出てきた。それと同じような言葉を私は何度か口にした。
 なぜ突然この曲が流れたのか。私はその曲を意識して聴いた覚えも無いが、どこかで耳に入ったものが、ずっと記憶に残っていたのだろう。人の心とはそういうものかもしれないな、と改めて思う。
 そして直感的に思ったのは、これは「諦めろ」と言う私自身の声か? 一方で「嫌だ」と言う私がいる。どちらが潜在意識でどちらが顕在意識なのかは分からない。
 でも、こういう声が聞こえてくると、少し気持ちが落ち着く。なんだかホッとする。

※ 昨日あるオンライン講習で「『別れ』をテーマに4分間しゃべれ」と言われて、3分間他の話をして、残りの1分でそんな話をした。

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