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保険金殺人の成功率(お笑い編)

 お笑いのステージに立つに当たって、できることなら、自分にしか出来ないネタを披露したい。私自身、数学の教員をやってきたので、その経験を活かしたようなネタもいい。個人的な野心として、お金や命に関わるような話もしたい。
 さて、今日はどんな話をしようか、ずっと考えていていたわけですが、思い切って行っちゃいましょう。ウケを狙うより、新しい笑いを切り拓きたい。チャレンジさせてください。
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 私、ふと思ったんです。

保険金殺人の成功率はどれくらいなんだろう?

 「保険金、殺人、成功率」ですから、まさにお金と命と数学が一緒くたになった話です。みなさん、どれくらいだと思いますか?
   ▷ 1%? 10%? 50%? それとも …
 さて、どこかで調べれば、統計データが見つかるでしょうか? いや、残念ながら、見つからないでしょう。なぜなら、そんな統計データは、どこにも無いからです。
 なぜ無いのか? 失敗例は私たちの耳に入ってくるけれど、成功例は世に知られることは無いからです。ということは、成功率は意外と高いかもしれないのです。つまり、バレてしまうドジなヤツはむしろ少なくて、まんまと保険金をせしめている方が多いかもしれないのです。ニュースで聞く例は、もしかしたら氷山の一角なのかもしれませんよ。

 ところで、生命保険というものは、みんなで少額のお金を出し合って、不幸にして亡くなって残された家族にそのお金をまとめて渡すという仕組みです。ただでお金をもらえるわけではありません。あらかじめ掛け金を払っているのです。
 しかもみんなが出したお金がまるまる保険金として支払われるわけではありません。保険屋の取り分があるからです。高校数学風に言うと「期待値はマイナス」ということになります。
 その事情は、宝くじや競馬も同じです。みんなで宝くじや馬券を買って、そういう形でお金を出し合って、その途中で経費や税金の形で差っ引かれて、残りのお金を幸運にして当たった少数の人に支払う、そういう仕組みです。つまり、死んで保険金を受け取ることは、宝くじや競馬で当たって賞金を受け取るのと同じことなのです。
 さて、宝くじを買えば、当たることを夢見るでしょう(当たってくれ、当たってくれ … )。馬券を買えば、その馬を応援するでしょう(行け、行けーっ! … )。当然ですね。だとすれば、保険に入れば、保険金が降りることを期待するのは、あって当然なのではありませんか?
 しかも宝くじや競馬が運任せ・天任せにするしかないのに対して、保険はその気になれば自ら操作できる部分がないわけではない。そう考えると、なんとかして当てようと工作するのは心情としてまるで理解できないわけではありませんね。

 話を元に戻しましょう。保険金殺人の成功率はどれくらいなんでしょうか? その確率は知りようがないのですが、絶対いるはずなのです。もしかしたら意外と高いかもしれないのです。繰り返しますが、保険も宝くじも競馬も、期待値はマイナスです。胴元の取り分があるからです。加えて生命保険では、保険金殺人に成功した人の分も、掛け金という形で負担しているに違いないのです。そう考えると、生命保険の期待値のマイナスはますます大きいということになります。
 ところで、ウチでは誰も生命保険に入っていません。同様に、私は宝くじも馬券も買いません。職業柄、私はすぐに期待値計算してしまうから、入れないのです。
 ちなみに、馬が走っているのを見るのは大好きです。カッコいいなぁと思いながら、サニ・ブラウンもこうやって走れば早いのに、なんて思いながら見てます。でも、馬券は買いません。
 話を戻しますが、ウチでは誰も生命保険に入っていません。おかげで私は誰かに狙われる心配もないし、誰かを狙おうという野心も起こらない。こうして我が家は平和なのです。シャンシャン。
 ありがとうございましたぁ。

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