円柱どうし、角柱どうしの交わり
角柱2本の交わり
見取り図を描いてみましょう。まず投影図を、続いて俯瞰図を描くのがいいでしょう。
この立体は 八面体 ですが、正八面体とは微妙に違って、正八面体を高さ方向に少し縮めた形になります。
また、この立体が四角すいを2つ重ねたものであることを利用して、体積は 1/ 3 です。
円柱2本の交わり
見取り図を描いてみましょう。まず投影図を、続いてキャビネット図を描くのがいいでしょう。
この立体を横から見ると ○ ですが、上から見ると、□ の中に × が見えます。そのことを考えてキャビネット図を描くと、下中図のようになります。
次に、体積を求めてみましょう。高校数学でやった積分を使えば求められます。
鉛直方向に軸をとって、軸に垂直な平面でこの立体を切ると、切り口は正方形になります。正方形の一辺の長さを求め、2乗して断面積を出し、それを −1 から 1 まで積分すれば完成です。体積は 16/3 です。
円柱3本の交わり
円柱2本の交わりはこの(↓)ようなものでした。
これをもう1つの円柱で切ると、上と下はそのままで、中ほどの回りの部分が(↑)削り取られます。
ここで、削られずに上に残った部分を A と呼ぶことにします。A の体積は、円柱2本の交わりを求めたときと同じやり方で積分で求められます。
また対照性を考えると、円柱3つの交わりの図形は、立方体の6面に A がくっついたものになります。
というわけで、その体積は上の計算を実行して、 8 (2-√2) となります。
角柱3本の交わり
「角柱2本の交わり → 円柱2本の交わり → 円柱3本の交わり」と、ここまでやってきました。あと1つ、行ってみましょう。
角柱2本の交わりは八面体で、底面の対角線の長さが 1 のときの体積は 1/3 でした。
ここに3本目の角柱を突き通すと、八面体の辺の中点を通って、4ヶ所を切り落とすことになります。
切り落とす1ヶ所の体積は、相似比を考えて、八面体の 1/16 ですから、
残った部分の体積は 1/3×(1-4/16)= 1/4 です。これが、角柱3本の交わりの体積です。
ところでこの立体は、右のような骨組みの同じ色の点をつないでできる
立体と同じです。 右図の辺はどれも同じ長さですが、これを立体として組み立てると、上下の8つの四角形が縦に伸びて、中ほどの4つの四角形が横に伸びて、すべてが合同なひし形になります。
これを 「ひし形12面体」 と呼びます。 正多面体ではありませんが。
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〜 立体図形の描き方 〜
▷ 見取り図3種
▷ 正多面体つながり
▷ 描く空間図形
▷ 立方体と正四面体の展開図
▷ 円柱どうし、角柱どうしの交わり