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円柱どうし、角柱どうしの交わり

◇ 円柱2つを垂直に(中心線が交わるように)ぶつけると、重なった部分はどんな図形になるか?
◇ 角柱2つ(下図のように置く)を垂直にぶつけると、重なった部分はどんな図形になるか?
◇ 円柱3つを垂直にぶつけたら? 角柱3つを垂直にぶつけたら? 見取り図は? 体積は?

円柱と角柱

角柱2本の交わり

 断面が正方形である角柱が2つあって、床面に対して下図のように置いてあります。

角柱2

 2つの角柱が垂直に交わっているとき、重なっている部分はどんな立体でしょうか? あわせて、その立体の体積を、正方形の対角線の長さを 1 として求めてください。

 見取り図を描いてみましょう。まず投影図を、続いて俯瞰図を描くのがいいでしょう。

八面体

 この立体は 八面体 ですが、正八面体とは微妙に違って、正八面体を高さ方向に少し縮めた形になります。
 また、この立体が四角すいを2つ重ねたものであることを利用して、体積は 1/ 3 です。

円柱2本の交わり

 円柱が2つあって、中心線が垂直に交わっています。

円柱2

 2つの円柱が重なっている部分はどんな立体でしょうか? あわせて、その立体の体積を、底面の円の半径を 1 として求めてください。

 見取り図を描いてみましょう。まず投影図を、続いてキャビネット図を描くのがいいでしょう。
 この立体を横から見ると ですが、上から見ると、 の中に × が見えます。そのことを考えてキャビネット図を描くと、下中図のようになります。

円柱2つ

 次に、体積を求めてみましょう。高校数学でやった積分を使えば求められます。
 鉛直方向に軸をとって、軸に垂直な平面でこの立体を切ると、切り口は正方形になります。正方形の一辺の長さを求め、2乗して断面積を出し、それを −1 から 1 まで積分すれば完成です。体積は 16/3 です。

円柱3本の交わり

 円柱2本(の中心線)が垂直に交わるときの交わり部分について考えたところで、さらにもう1つ円柱を加えて「円柱3本が垂直に交わるときの交わり」について考えましょう。
 どんな形? 体積は?

円柱3つ

 円柱2本の交わりはこの(↓)ようなものでした。

円柱3つ

 これをもう1つの円柱で切ると、上と下はそのままで、中ほどの回りの部分が(↑)削り取られます。
 ここで、削られずに上に残った部分を A と呼ぶことにします。A の体積は、円柱2本の交わりを求めたときと同じやり方で積分で求められます。
 また対照性を考えると、円柱3つの交わりの図形は、立方体の6面に A がくっついたものになります。
 というわけで、その体積は上の計算を実行して、 8 (2-√2) となります。

角柱3本の交わり

 「角柱2本の交わり → 円柱2本の交わり → 円柱3本の交わり」と、ここまでやってきました。あと1つ、行ってみましょう。

 「角柱3本が垂直に交わるときの交わり」はどんな形? 体積は?

角柱3つ

 角柱2本の交わりは八面体で、底面の対角線の長さが 1 のときの体積は 1/3 でした。

 ここに3本目の角柱を突き通すと、八面体の辺の中点を通って、4ヶ所を切り落とすことになります。
 切り落とす1ヶ所の体積は、相似比を考えて、八面体の 1/16 ですから、
残った部分の体積は 1/3×(1-4/16)= 1/4 です。これが、角柱3本の交わりの体積です。

ひし形12面体

 ところでこの立体は、右のような骨組みの同じ色の点をつないでできる
立体と同じです。 右図の辺はどれも同じ長さですが、これを立体として組み立てると、上下の8つの四角形が縦に伸びて、中ほどの4つの四角形が横に伸びて、すべてが合同なひし形になります。
 これを 「ひし形12面体」 と呼びます。 正多面体ではありませんが。

◇      ◇      ◇

立体図形の描き方 〜 
▷ 見取り図3種         
▷ 正多面体つながり       
▷ 描く空間図形         
▷ 立方体と正四面体の展開図   
▷ 円柱どうし、角柱どうしの交わり

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