「学問のすすめ」は明治初期に書かれたものとは思えないくらい、中身が新しい。現代でも通用する啓発書だと言っていい。福沢諭吉は時代が大きく動くさなかにあって、いつも政権の近くにいて、いつでも主役にはならず脇役でいて、それでいて時代が変わるのに大きな影響を与えた。
ところで、諭吉さんは本の中でけっこう毒吐いてますよ。「今と同じじゃん!」と感じる部分も所々あって、なかなか痛快です。
「学問のすゝめ」を読む
福沢諭吉といえば、一万円札に載ってる例のおじさんだが、このたびはじめて「学問のすゝめ」を読んだ。
この本、明治初期に書かれたものとは思えないくらい、中身が新しい。現代でも通用する啓発書である。今日は「何を、どのように勉強すればいいのか?」ということについて書かれた部分を、意訳付きで紹介しよう。
ここでは「文学なんか要らない。他を勉強しろ」とはっきり言っている。そして「それを仕事に生かせ。みなそれぞれの立場に応じて」と言っている。
それが「社会のためになる」ということだ。現代人の職業観としても十分いける。
すなわち、次のような流れが「学問=勉強」だと言っている。
知識 ⇒ 観察 ⇒ 仮説 ⇒ 交換 ⇒ 表現
「勉強 = 知識」という狭い了見で考えている人も多いんだろうな。どこぞの学校の先生とか。
「学問のすゝめ」に通底する「小さな政府」論
福沢諭吉の「学問のすゝめ」からの抜粋ならびに意訳です。今日は「国民と国家のあり方、産業や文化の為し方」に関する部分を紹介します。
ところで、読んでみて思ったんですが、諭吉さんは本の中でけっこう毒吐いてますよ。「今と同じじゃん!」と感じるような部分も所々あって、なかなか痛快です。
現代人にとっても働き方、役割の果たし方、ひいては生き方の指針になる、と私は思うんですよねぇ。
「福翁自伝」を読む
「福爺自伝」を読んだ。「福沢諭吉の目線でNHK大河ドラマをやったらおもしろいだろうな」と思った。
諭吉が生きていたのは幕末から明治にかけて。時代が大きく動くさなかにあって、いつも政権の近くにいて、いつでも主役にはならず脇役でいて、それでいて時代が変わるのに大きな影響を与えた。
同時代に活躍した龍馬や松陰や新撰組に比べて地味と言えば地味なんだが、
◇ ちょっと離れた位置から国内情勢を冷静に見る目線
◇ 書物や外交文書を通して想像力を働かせながら世界情勢を見る目線
◇ 人が何を学び見につけるかを考え説く際に未来を見る目線
そういう目線で幕末から維新の時代を見るのもおもしろいだろうな、と思った次第である。
◇ ◇ ◇
〜 読書は大事、だけど感想文は要らない 〜
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▷ 文脈を取れない人