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JR鶴見線で行く、自分探しの旅

 標題のものと他に2つ、合わせて地元ネタ3つ。地元であっても意外と知らないので、歩いてみるといろいろ発見がある。


JR鶴見線で行く、自分探しの旅

 私が住んでいるのは横浜市鶴見区。最寄りの駅はJR鶴見駅。京浜東北線ともう1つ鶴見線が通っている。鶴見線は京浜工業地帯の埋め立て地の工場群のただ中を行く路線である。鶴見駅を出て、途中で3方向に分かれる。
 地図で見ると、海芝浦への路線が面白そうだ。途中から運河に沿ってまっすぐに進み、埋め立て地の岸壁に沿って直角に曲がって、海の目の前が終点。そしてそこは工場の敷地内なのである。
 20年ほどこのあたりに住んでいるが、鶴見線に乗ったことはなかった。そこで初めて乗ってみた。自分探しの旅である。鶴見駅から距離にして5kmほど、時間にして片道10分ほどの旅である。

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 ところで、そこに行くのは平日の通勤時間帯に限る。利用者のほとんどは埋め立て地の工場に向かう労働者だから、平日の昼間と休日には電車の本数が極端に少なくなるからである。月曜の朝、鶴見駅から電車に乗った。3両編成の電車は首都圏の普通の通勤ラッシュの様相だった。なにはともあれ終点の海芝浦まで行ってみた。
 目の前が海。いや、足元はすぐに海。工場地帯の景色もいいもんだ。ところで着いてはみたものの、案の定、駅から出られない。そこが工場の敷地内だからである。次にやってきた電車で折り返した。
 一駅だけ電車に乗って、次の駅、新芝浦で降りた。すぐ横が運河。鶴見駅方面からやってきた大勢の労働者が降り立つ。ここは工場の敷地内ではないので駅から出られて、せっかくだから一駅分歩いた。浅野駅から再び電車に乗って、鶴見駅に戻った。

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 鶴見駅に戻って、気になっていたことを駅員さんに聞いてみた。というのは、鶴見駅の鶴見線乗り場の手前に自動改札があるのである。同じJRの線を乗り換える場合、普通は改札はない。ところが京浜東北線から鶴見線に乗り換える場合には改札がある。それどころか鶴見駅から直接鶴見線に乗る場合も2回改札を通ることになる。なぜだろう? そこに深い訳があるかもしれないと思って、駅員さんに聞いてみたわけだ。
 駅員さんの答えは「鶴見線内の駅はほとんど無人駅だから、ちゃんと切符を買ったかどうか、ICチップの残額が足りているかどうかを確認している」とのこと。なるほど、納得がいった。駅員さんが続けた。「私らも面倒くさいんですけどね」と。
 こうして自分探しの旅が終わった。しめて1時間ほど。ところで、自分が探せたのかと言うと、探せた。旅を通じて、自分が見つかった。

 自分はどこにあるか、自分は何者か。突然「鶴見線に乗ろう」と思い立って、実際に乗ってきた。それが俺だ。そして、どうでもいいようなことを書き綴る。それが俺だ。俺はここにいる。こうして自分探しの旅は完結したのである。

女躰神社@ラゾーナ裏

 JR川崎駅直結のショッピングセンター、川崎ラゾーナのすぐ裏手、ラゾーナを囲む周回道路の一角の交差点の名前は「女躰神社前」。英語名も書いてある。「Nyotai-Jinja」。おかげで漢字の正しい読み方もわかる。
 車で時々通る交差点で気になってはいたのだが、歩いたことはなかったので、歩いてみた。その神社、どこにあるかと思ったら、交差点の目の前、周回道路に面してあった。境内入口には「女躰大神」と書かれた石碑があり、鳥居の額にも同じ文字が掲げてある。

ラゾーナ

 境内に入ってみた。どれだけ艶めかしいもの、エロチックなものがあるのかと思いきや、一見したところ普通の神社だった。「御神体は何だろう?」と気になったが、お社には入れず、そもそも誰もいない。
 それでも何ゆえに女躰Nyotai)なのかとなおも探してみると、あった。「安産祈願」ののぼりが。なるほど、ようやくつながった。

水道道の春 あるいは 巨大なシヴァ・リンガ

 ウチの近所にある巨大な円柱状の建物。 高台に建っているので見晴らしのいいところに出ると視界にでぇーんと現れる。水道局の敷地内にあること、すぐ横を通る道が「水道道」(すいどうみち)と呼ばれていることから水道関係の施設であることは間違いと思うが、現在も使っているのかどうかは知らない。あまり見栄えのいいものではないが、ちょうど桜の季節なので写真に撮ってみた。

シバ

 私は「巨大なシヴァ・リンガ」と呼んでいる。信仰しているわけではない。

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