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ピアノレッスンにて

毎日ピアノを弾いています。

子供の頃にやって以来弾いてなかったピアノ、今年の初めにこっそり習い始め、暇を見つけてはピアノを借りて練習をしておりました。自粛で練習がままならなくなったのをきっかけに、電子ピアノを手に入れました。それも、欲しい機種がずいぶん売れているという記事が出て、オンライン市場も実際の店舗も入荷待ち、値段も当初より上がっていっておりましてどうしようかと思っておりました。

たった一台だけ、椅子も台も本体について、すぐに始められる状態で本体だけの代金よりも安いぐらいのお値段で売られていた商品。半信半疑で注文いたしましたら、その2日後には手元にまっさらな電子ピアノがやってきました。

もちろん、レッスンで使うグランドピアノとは比べようもありませんがそれでも音が奏でられる幸せというのは何ものにも変えがたい喜びです。

昨日は月に一度、1時間のレッスン日で、年初より習っている曲を最後まで通しで弾けるところまで行きました。楽譜がかなり難しいので、音を抜いてもらったりしながら、基本は崩さずに。大好きな曲ですので弾ける様になって本当に嬉しいです。

曲は「あめには栄え」という賛美歌で、ミッション系の学校で過ごした時間の長い私にとってはとても身近な曲です。素晴らしいアレンジで初めて先生に初見で弾いていただいたときには、感動で涙がこみ上げてくるほど胸を打つ美しいメロディです。それをまだ完璧とは言い難いですが、ようやく一曲弾き通せる様になったことは自分にとって一つの財産の様に感じます。

ピアノというのは一人、一つの楽器で協奏曲を奏でる様なものなのです、とある質問をいたしましたところ、先生がそんな風にご説明くださいました。人の手の大きさ、男性の作曲家が多いので、その手の大きさでできることを鍵盤上で表現しているので手の小さい方は楽譜通り弾けないことや弾ける曲が限られることもあるということも。

最近はピアノを弾くことで安らぎを得ているだけではなく、クセやいつも間違う箇所についてどうしたらいいのだろうとか、テンポを常に乱さないでいられる様にするにはどうしたら良いのかしらと考えを巡らせています。何か練習を重ねる以外の改善ポイントが見つかりそうなのですが、まだ結論には至っていません。

ピアノを毎日弾くことで、1時間のレッスンの密度がずいぶん濃くなりました。1時間に教えてもらえることが増えたと言いましょうか。少しずつ、今考えていることなんかも先生に質問してみようと思っています。ピアノを通しての気づきは日常や仕事とはまた違う角度で自分にとっても興味深いのです。

小さな世界に飛び込んで、そこから見える世界を楽しむ幸せを少しずつ噛み締めているところです。着物にしてもピアノにしても実はそういうことが一番私にとって幸せなのかもしれないと感じています。


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