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思考を止めるな

ここ数日、胃腸炎で仕事を休んでいた。

こんな事、どれくらいぶりだろう?と思うが、やっぱりCOVID19流行から院内感染の流布に警戒する世の中なので以前よりも正しい対策として仕事休んで結果として隔離、と言う展開がし易い。

患者さん達に迷惑をかけると言う気持ちと逆に流布させたら余計に迷惑やろって理屈に揺れているが、前者はチーム内で託せる仕事や託せる相手ができた事で是正されて来ていると思う。ただ、約束を反故にする形にはなるので、申し訳無いと思う。

閑話休題。

そんな中で復帰した訳だが、早速リアルワールドの臨床って難しいね、と再認識する。正しいとされる事をして、正しい結果が得られない時、手が止まる医者は少なくない。加えて正しい答えが明らかでない病態や相反する管理を求められる病態が併存している状態は、大変に難しい。

この文脈で難しいのは、そんな五里霧中・暗中模索な病態で経過が芳しく無い時だ。始めた治療が未だ効果を呈してないと考えるべきなのか、段々と悪くなって来ている、と考えるべきなのか、混乱する。安直なコイントスに走りたくなる。苦渋の決断と耳障りの良いフレーズに手を伸ばしたくなる。

それでも、思考を止めるな。突き詰めて出ない答えは、何故出ないのか、考えろ。ピースが足りないのか、ピースは足りているけど解釈ができないのか、解釈ができないとして能力の問題か専門性の問題か。

人が人を診る以上、最後の最後がギャンブルである事は否定できない。それでも、最後の最後まで、冷静でいなければならない。

思考を止めるな。

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