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トンネルを抜ける途中

辛い時もある。それは否定しない。人生、辛くないことの方が珍しい。

例えば手技の話。合併症が起こってしまえば辛い。本人の方が辛いと分かっていても、やっぱり手技をしている当人も辛い。善意が凶器になる世界だからこそ手が震えることもある。

例えば会議の話。切迫した中で締め切りが迫るのは辛い。ケアに注力したいし集中したいのだ。でも、理想を叶える為には打つべき布石を間違えてはならない。無駄な投資ほど首を絞める事はないのだから目を光らせなければならない。

心休まらない日々は摩耗するし、心中を素直に吐露できないことも辛い。孤独であることを知ることと孤独であると自覚することは違う。

でも、この辛さには終わりがある。良くも悪くも、ケアも手技も終わる。ベストが尽くせなかったからと嘆くのは傲慢だ。限られた時間と関係の中で全力投球しなかったなら、それは全て己の不覚悟に基く誤りだ。

トンネルを抜けるまで、僕はあと何ができるだろう。

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