日常#73

晴れ間が続く夏に栞を挟むような、小休止のぬるい曇りの日は中学校の体育の水泳を思い出す
記憶のなかのプールサイドの太陽にはなんだか匂いがあるような気がしていて、あれはなんだかオレンジ色の匂いがして、水色とよく絡んで、しゃかしゃかと音のなりそうな夏だ
曇りの日はすべてが灰色でのっぺりしていて太陽のありがたみをよくよく感じた
嫌いだったなぁ、水泳、寒いし
泳ぐのは好きだったんだけど、その寒さと脚の毛と華奢な体がとてもコンプレックスで人前でそれが分かる格好をしたくなかった
体育でも長袖を着ていたし、服だってオーバーサイズとかオーバーオールを着て、体のラインが出ないようなものが好きだった

コンプレックスが気にならなくなるというのは大変な心の健康で、なんかの懸賞で当たったか、買ったか知らないけれど、母が介護脱毛にと家庭用の脱毛器を使い始め、やがて飽きて使わなくなったのを借りて地道に使っていたら脚の毛はほとんどなくなって、去年くらいからハーフパンツを履くようになった
まさに最後にハーパンを履いたのが小学校低学年ぶりだったから膝から下の布がないことが不可解なほど開放感があって、つるつるになった脚をすべってゆく初夏の夕闇に感動をしたのを覚えている
夏は基本的に陽が落ちてからしかうごけない
夕方くらいに市民プールに行ってツンとするカルキとあの気だるさを携えて家に帰りたい

残るコンプレックスとしては体の線が細い事なのだが、最近ジムを契約した
ちまちまちまちまと自重トレーニングはずっと続けていたが、筋トレの習慣はできてるのだし、どうせやるのなら効果が出しやすい方にしようとおもった
いつかどこかで読んだ文章に自分の体への肯定感が上がると自信をもてるよねと書いてあって、めっちゃ! わかる〜〜〜! となったし、また、自分の好きなラジオ配信者が「エッチな体になりたいというよりもエッチな体として生きていたい」と言っていたのをめっちゃ! わかる〜〜〜! と思ったのを覚えていて、今、そのラジオを久しぶりに聞きながら書こうと思ったらラジオの過去の配信が全て消されていた
釣瓶落としのような悲しみが心の底に落ちて、カーンと音を立てた
大学受験の息抜きに聞いていたラジオだっただけにかなしい
仕方がない、苦しゅうない
あと、ラジオをはじめたい、自分の脳内を覗かれたいという癖があるので


バイト終わりに続きを書いている
勤務中にもおいしいさけがのめるので帰路は大抵ほろ酔いだ
今日はすこし忙しかった、けれど、接客をお客さんに褒めてもらって気分がいい
それでもやっぱり摩耗するところがあるようで、帰りの込み合った電車、椅子取りゲームを制したなかで隣のおっさんが脚同士が触れてしまったときにこれみよがしに嫌がるのにイライラしてしまって、‪‬つい、縺カ縺。谿コ縺してしまった
心が減っているときに考えることにロクなことはない、自分でも引いてしまうくらいの暴力的な非人道的な残虐な妄想をしてしまう嫌いがある
きっと防衛本能だとおもう
怒りは全てレッグプレスにぶつけてしまおう
フリーウェイトエリアはまだちょっとこわい

さまざまな我慢がならなくなって松屋に寄った
この時間のファストフードの時給は2000円にしてあげてほしい
飲食店を後にするとき、感謝を伝えるようにしているが、ラーメン屋のようなつくり手の技量がモロに出るものはご馳走様です、と、チェーン店の流れ作業をこなすタイプの店にはお疲れ様ですというようにしている
丸亀製麺で働いてたときにお疲れ様ですと言ってくれた人がいて、桃のように傷みやすいひとの心を撫でつける優しさがあったのを覚えている
最近話題の丸亀製麺の労働状況ですが、確かに良いとは言えなかったですが、注文をとるのと商品作りとがひとつのレーンで行われる以上、厨房でスタッフ同士がコミュニケーションをたくさんとるので、働く仲間の関係は良好でした

あとなんか、note、今日で始めて5年らしいです
マジ???

また書きます


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