見出し画像

1年を振り返ろうとしたら人生の振り返りになったので語ってみる。

これから先、きっと振り返るたびに「私の人生のターニングポイントだった」と言うと思う。これだけは言える。それくらいコーチングを学び始めたことは私にとって大きな出来事になった。
せっかくなのでそんな1年を振り返ってみようとこうしてnoteに向かっているのだけど、たくさんの言葉が止めどなく湧き上がってきて、どうしようもなく白い画面を見つめ続ける私が完成してしまい途方に暮れている。
-------------
書き始めは自分でもどうなるのか分からなかったけど、1年どころか人生の振り返りになってしまいました。よかったらお付き合いください。

話すことによって自分が嫌になる

 元々、友人や家族であっても他人に自分の悩みを相談したり思いを伝えることが本当に苦手だった。それは自分が欲しい言葉があってでも何なのか分からず、周りに話してみてそうでない言葉を返されると気持ちが乱されたり、違和感でいっぱいになったり、自分のことのはずなのに相手の思いや価値観が流れ込んできて欲しい言葉は見つからないまま、更に相談したのは自分なのに相手に対してイライラしていることに気づいて自己嫌悪、話したことも後悔するし、一つ相談すると一つもやもやが残っていく。そんな体験を繰り返していくうちに大切にしていることほど人に言わなくなっていった。

 あと落ち込んだ時は自分でも手に負えなかった。話を聞いてもらっても共感してくれていても「私の何が分かるんだ!」と殺気立ち、相手の優しさや親切心にさえ苛立つ自分の心の狭さが受け入れられず自らとどめをさして私のハートは瀕死状態、そんな自分のパターンが分かってからはとにかく、波が去っていくまで大人しく自分の気持ちを観察しながら過ごしていた。一度自分の感情の波に深く沈んで底を触ると自然に浮いてくるのでその時をじっと待って日常に戻っていた。学生の頃が特に顕著で、こんな自分に嫌気がさしていて自分ではない特別な誰かになりたいとずっと願っていた。願えば願うほど何者でもない自分と向き合うことになり、周りの友人たちが眩しく見えて自分の心に強く濃く影が差し、打ちのめされてひりひりしていた。

 振り返ると、答えを外に求めながら見つからない現状に心を閉ざしていく生き方をしていたなと思う。

一人で自分と向き合うことの限界を知る

 社会人になると、時間で解決していた学生の頃と同じようにはいかない。相変わらず人に話さず自分で消化しようとする習性は続いていて、この頃は本を読んで欲しい言葉を探すようになった。悩んだら本屋に行き、ジャンル問わずフロアをうろうろして気になった本の目次をパラパラ見て、一言でも好きだなって思える表現を見つけたら買って読んでいた。あるいは誰かのブログや誰かのつぶやきから、占いに行っては占い師の話す言葉の中から、自分の欲しい言葉を見つけていった。なのに不思議と、いや、むしろ当然に、自分がどんどん埋もれて見えなくなっていった。「見つけた」という達成感からかその当時は気づいていなかったと思う。
 そして全然追いつかない。社会のスピード感に自分の回復力が追いつけなくなっていく。心の傷が塞がったと思ったら次の傷を負う。環境の影響力はとても強くて、それに一人で立ち向かうにはパワーが足りなくてどんどん消耗していく。もうほとんど行き詰まりになり、カウンセリングに通い始めたものの時すでに遅し、その後適応障害になり休職して復職後間も無く転職をし(めちゃくちゃ端折ったけど、これはまたいつか機会があったらあったら書いてみようと思う)、そして今年、コーチングに出会う。

一言でいうと「これが私の見たい世界だった」

 動機は「新しい職場で活かしたい」だったのだけど、できることなら学生の時に出会いたい人生だった。いや、10年前でもいい。なんてどうにもならないことを思ってしまうくらい、自分が求めていた世界がそこにあった。コーチングそのもの以上にコーチングのマインドに触れて、頑なにぐっと力を入れて反応的で何かに怯えていた自分の気持ちが解れていくようだった。

私はただ、安心して自分の思いに向き合いたいだけだった。
同時に相手にも安心して相手の思いに向き合ってほしいだけだった。
それは居場所のようなもの。私は居場所が作りたかったんだと気づく。

 自分の思いに向き合うなら、1人で考えていた時間も思い切り自分に向き合っていたかもしれない。でも私はそうではなかった。自分の中にもいろんな思考が湧いてくる。「普通はこうだ」「こんなんじゃダメだ」「どうせ私なんて」とか、うるさくてとても向き合えたものじゃなかった。だからただただ静かに過ごすしかなかった。コーチングの時間はそんな自分自身の中に湧き上がるいろんな思考の中から、私が向き合いたい思いにコーチが光を当て続けてくれる。1人では辿り着けないところへ行ける。

 答えは外に求めなくても、正しく向き合えたなら自然と自分の内側から現れる。そして、出した答えは何度もアップデートさせていい。

 よく”コーチングで変わった!”と語られるけど、私は”コーチングで” ”変わった!” この二つの間にある時間こそがコーチングそのもので、変化を起こすというよりは人生に動きを生むもの、と感じている。変化はもう少し先の未来にある気がしていて、何も起こっていないようなささやかな動きもあれば、圧倒されるくらいの躍動感を持った動きもあって、何も変わらないように感じることもあるだろうし、何かに打たれたかのように「それまでの自分」にはもう戻れないというような体験をすることもあるかもしれない。
 それは自分自身の思いの強さの分だけ返ってくるような気がしていて、繰り返し繰り返し心を動かす体験を重ねて人は行動を起こし変化していくのだと思っている。

 学びもスタートしたばかりで、意識できる時もあれば全く意識から外れていることもあるけど、偶然に任せるしかなかったことたちがこれからは再現性を持って”起こす”ことができるならば、どんな未来が開いていくだろうとわくわくする。これが私の見たい世界だった。私は今、それに気づいたところだ。夜明け前のようなイメージ。どんな自分もどんな思いも、一緒に連れて進んでいこう。そんな気持ちです。
 そう思えるようになったのもコーチングを始め、そこから派生していろんな体験をしたからだと感じているのだけど、たくさんありすぎてまさかの1つも触れないという結末!まあ、それも良しでしょう。
それではまた。




この記事は【コーチング Advent Calendar 2021】の17日目です!
ぜひ参加されているみなさんの記事も読んでみてくださいね。









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?