ErikoKosugi撮影

【人財育成論1】50G診断:あなたは使えないオッサンなのか?~50Gの再チャレンジ・おっさんずLOVE?!

50Gという言葉を耳にする機会が増えました。

この50Gとは、50代という年齢と(ジェネレーション)、おじさん(ジー)から作られた「造語」のことです。地位が高く、高給取りなのにもかかわらず、あまり働かない、仕事ができない、成果を出さないというおじさんのことを揶揄した言葉です。

どういう人が50Gなのでしょうか?

女子社員に頼みごとをするときに、「使えねー」「PCの設定くらい自分でやれ」と裏で言われていないか・本心では思われていないかびくびくしている人、窓際族だと自他ともに認める人、腹が出て・太り・頭が禿げて・加齢臭がする見た目がまさに「オッサン」の人、くだらないダジャレを駆使してイイ感じにほんわかした空気づくりに貢献していると自覚している人・・・。

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【出典】フリー素材、ぱくたそ

というのが皆さんのイメージの50Gでしょう。

しかし、こういう人が50Gではないのです。なぜかというと、そもそも定義が曖昧だからです。なんとなくのムードで「使えないオッサン」をひとくくりにしたい(批判したい)という感情を代弁しているだけにしかすぎません。

実際、中高年世代のほうが若者世代よりも層として分厚く、上位のポスト・立場もおさえていて、給料も高いため、年齢が上の世代への怨嗟が高まることは必然です。そのため、年長世代を揶揄するインセンティブは高まっていることだけは確かだと思います。

しかし、世の中的に、「50G」という言葉に皆が誰かを思い浮かべたり、ある程度の共通のイメージはあるようにも思えます。なかには自嘲的に「俺は50Gだよ~」とかいう人もいます。結構ビジネスシーンでも聞くことが多くなりました。なので50Gを考えていきたいと思います。

◆あなたは50Gなのか?【思考編】

50Gおじさんの条件を考えてみました。どういった考えを持っているか、まずは思考編です。

<自分のキャリアを考えると・・・>

□ 今の地位や生活水準は落としたくない
□ 新しい挑戦よりも、問題を起こさないで現状を維持したい
□ なんとか退職まで勝ち逃げしたい

<毎日の仕事においては・・・>

□ めんどくさいことは部下や若手にできる限り任せたい
□ スピードも大事だが、これまでの正解や成功してきた方法を踏襲すべき
□ ダブルスタンダードであろうが空気に合わせた振る舞いが大事

<部下に対して・・・>

□ 若い人はアプリやインターネットや技術やスキルを重視するが、大事なのはそこではない
□ 若い人は地道な修行が足りない、うすっぺらい情報に惑わされ、思考が足りない
□ 部下は上司のいうことをできる限り聞くべき

<ルールとしては・・・>
□ 地位が高い自分なんだから少々のことは許される
□ 法律を守ることやコンプライアンスも大事だが、グレーゾーンなら進むべき
□ SDGsとか社会を重視するのも大事だが、儲けてなんぼである

さあ、あなたの50G度はどれくらいだったでしょうか?

さすがに全部チェックがついた人はいないとは思いますが、数個以上ついた方は少し考えないといけないかもしれません。別にこうした言動や行動は人間ですもん、あって当然です。なぜなら、毎日、中間管理職として上司の思惑や言動に振り回され、他方、部下には自分たちがされていたように厳しく言うと「パワハラ」と言われ、さらに、家に帰ると居場所がない・・・そんななか、こうした思考になってしまうのも仕方のない面もあります。というか、こういう考えになっていくのは、置かれた環境からすると多くの人にとっては自然なことです。

それは、権威主義的な日本の企業社会・カイシャで生きていくためにはそう振舞うのが最適解だったからです。

ルールよりも周りの人の意見やその場の空気
正しさより権力・権威に従うこと
文句を言うことよりも我慢すること
疑問を持つことより考えないこと
【出典】筆者「権威主義社会ニッポン」

上記のような振舞をしいられた、いわば企業社会の犠牲者なのかもしれませんから(それいいとか悪いとか言いたいわけではありません)。

◆50G脱出のために

しかし、時代は変化しています。

50代以上のみなさんが活躍した時と現状は同じではないのです。みなさんより少し上の世代や団塊の世代の話は参考にはなりますが、真に受けることはできません。

自分を悩ます部下がいた場合、その部下と同じ年齢のあなたを思い浮かべてみましょう。

【顧客】顧客のニーズ、顧客の状況、
【営業】ウェブマーケティングの重要度、顧客とのコミュニケーション方法、営業方法、競争環境、広告宣伝の文言、プロモーション戦略

など、今とは随分、変化しているのではないでしょうか?

それゆえ、口癖で「最近の若い者が・・・」「俺の若かったころは・・・」という言葉が出てきたら50Gアラートです。若い世代とは、育った環境・キャリアも違いますし、若ければ若いほど過去のナレッジから学ぶ機会が多いわけです。ビジネスシーンでの特徴は理論化され、体験は語られ、共有され、組織内でも社会的にも知の共有が進んで「経験知」が「暗黙知」に昇華されてきているでしょう。環境の変化に敏感な若い人は先人からアドバイスを受け、未来の選択肢を過去をふまえて考えています。さらに、先進技術にも使いこなせますし、慣れています。そもそも社会は複雑化し、より専門化しています。

あなたが認めようが認めまいが、とっても優秀な人が相対的に多いことは当然のことなのです。

つまり、大事なのは、これまで成果を出した50歳あたりのおじさんたちが考える「従来型」のやり方では、現状やこれからの未来に適応できないことが問題なのです。なので50G診断でチェックがついてしまった場合、そういった思考に陥っている場合、少し危機感を感じた方がよさそうです。

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【出典】フリー素材、ぱくたそ

他人から「50Gじゃね?」とひそひそひそ言われるのは心外に感じるでしょう。言いがかりだ!俺は違う(はず)!と強烈に主張したくなるでしょう。人間は存在証明したい生き物ですから当然です。

しかし、その芽があることを認めてしまったら、自覚してしまったらどうでしょう。今は、前よりは成長したことは確かです。お前は50Gだ~といういわれなき名誉棄損を受けることより、そういう要素を改善して尊厳を取り戻すために、一緒に頑張っていきたいところです。

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ターンアラウンド研究所共同代表・人財育成コンサルタント、事業創造大学院大学国際公共政策研究所研究員・ディレクター、NPO法人日本公共利益研究研究所(JIPII)代表・主席研究員、未来学者。accenture、日本能率協会コンサルティングをへて現職。