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【人事評価の未来(第1回)】今こそ、人事評価が変革する時代

大手企業の人事担当者から「人事評価を変えたいんだけど」という相談を受けることが多くなってきました。

能力評価と業績評価、そして、OKR(Objectives and Key Results)。様々な評価から構成されるが、よくおこる「あるある」は・・・・・

・目標の粒度がバラバラ
・能力評価項目が多い
・成果指標を定量化できていない
・係数が多すぎて理解するのが大変

という運用における基礎的なレベルから、

・業務の進捗管理と連動しない
・点数の基準が説得力がなく整合性がとれない
・甘辛調整がうまくいかない
・ハラスメントなどの要素が組み込めない
・面談・フォードバックの場が機能しない

まで、相談の内容は様々です。

新型コロナウィルスで将来が不透明になっており、企業のビジネスモデルは大きな転換を迫られています。ようやく本格的になりかけている大企業の構造改革の動きやDX(デジタルトランスフォーメーション(Digital transformation)の進展が今後のいわゆるリストラに繋がる可能性も大です。これまでの人事評価制度のままで、人事評価をするということは適切ではなくなってきているのではないでしょうか。経営戦略と人事制度は表裏一体なのですから、こうした転換期にこそ、経営戦略の問い直しと同時に人事評価も改革すべきなのです。

人事評価の目的は?

人事評価

【出典】西村健作成

大企業の人事評価制度は、どうしても、安定・保守的な傾向、悪く言えば人事管理的、いや官僚的な傾向があったことも事実です。「平時」が続いたこともあり、組織ごとの特性、全体のバランスを過度に配慮していて、結果としてそのようなことになってしまった面もあるでしょう。大企業のビジネスが大きく変わることもそうはなかったからです。ビジネスが変わらない中で人事評価制度がコロコロが変わったのでは社員はついていけません。

現在企業経営の現場では、企業はビジネス環境の激しい変化に対応し、データとICTを活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立することが求められています。

さて、こうした状況の下だからこそ、人事評価というものそれ自体についても、そもそもその目的は、なんだったのかが、厳しく問われるようになるようになるのです。

平時なら、査定や公平な人事配置が最も重要なのかもしれませんが、戦時である故造像改革下では、リーダーを見出し、育てていく経営人財の育成が人事評価の喫緊の目的にもなります。

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人事評価はマネジメントの手段

そもそも人事評価の定義は

1人1人の職務執行能力、仕事の成果や結果を一定の基準と手続き・ルールに基づいて一斉に定期的に把握し、人事施策に活用する仕組み

です。

簡単に言えば、人事評価はマネジメントの手段ですから、人事評価はマネジメントの手段として機能する必要があります。そこがポイントなのです。人事評価が経営戦略と相互に影響し合う、作用しあう関係を確定しないといけないのです。

例えば、目標について。経営指標からブレークダウンした目標管理と業務目標のハイブリッド、つまり、トップダウンの組織目標と個人目標、ボトムアップの業務目標がうまく融合することが望ましいところです。どちらかというと今後は前者の経営管理指標が大事になってくることは当然でしょう。

経営環境は変わる

都庁ライトアップ2

【出典】ibamoto撮影

このwithコロナの環境はまさに「経営環境」が変わったといっても過言ではありません。テレワーク、出張の減少、グローバルとのつながりの減少などなど。戦後の企業社会でも、人事評価は経営環境の変化を受ける形でコンセプトが転換してきました。

変革期の今こそ、withコロナを視野に入れ、それを一つの契機として、経営戦略とともに人事評価を見直すことが必要になるのではないでしょうか。

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ターンアラウンド研究所共同代表・人財育成コンサルタント、事業創造大学院大学国際公共政策研究所研究員・ディレクター、NPO法人日本公共利益研究研究所(JIPII)代表・主席研究員、未来学者。accenture、日本能率協会コンサルティングをへて現職。