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私を守る、3つの指輪

 体調もメンタルも不調のため、しばらく仕事を休むことになりました。この件については、いつか冷静になった状態で少しぼかしながらでもかきたい。今は渦中にいて、その気力もないのです。

 気持ちの浮き沈みが激しくて、あ〜〜もうだめかも、(といっても布団に潜ってひとり泣くしかないわけですが…)というときに、ほんの少しでも余力があれば、身なりを整えるようにしてみている。家から出なくても化粧を丁寧にしてみたり、気に入りの服を着てみたり。どうにも落ち込んで駄目なときには正直毒にも薬にもならないけれど。  

 なかでも一瞬で気持ちを少し上向きにできるのが、アクセサリー、わたしの場合は以下で紹介する3つの指輪を身につけること。化粧や着替えと違って一瞬で纏えるのが楽ちんでいいね(同じような理由でわたしは香水も好き…)。

 お外に出るときのおしゃれ、の意味ももちろんあるけど、それよりは「自分のためのお守り」として身につけています。なので、外出せず家で過ごすときも一緒。

 結婚指輪以外は、いってしまえばプチプライスのさもないファッションリングです。他人からみたらどうってことないただの輪っか。

 でも私にとってらそれぞれに意味があります。とても気持ちが沈んでだめかも、というときでもこの指輪たち眺めるだけで、私の大切なひとや、大切にしたいこと(信念のような)、私のことを大切に育てて見守ってきてくれたひとたちのことを思い出す。

そんなお守りにしている指輪たちのことをかきたいです。

💍左手薬指の結婚指輪。恋人の名前とお互いの誕生石(おそろい)が入っています。

死ぬときには絶対に恋人の隣にいたい、というのが私のお願いランキングトップの願い。ただ、もし不運にもそれが叶わないなら、せめてこの指輪と一緒にいられますようにと思い、仕事中含め家の外では欠かさず着けるようにしています。

内側がゴールド、外側がプラチナで2つの素材の境界線はぼんやりしてる。ハンマーテクスチャで、キラッと光るのではなく控えめな美しさで全く飽きることがない。購入してまる1年が経つけど、いつ見てもこの指輪にして良かった、と思う。一生大事に着けます。

💍左手人差し指の指輪。仕事でとある覚悟を決めて、その時に購入。現在休職中で、その覚悟は正直今は守れそうにありません。でも心のありようとして、私は私の心の柔らかい優しい部分を、私のことを粗末に扱う人には触れさせないぞ。強かに、自分を守って仕事をするぞ。そして余計な人間関係に疲弊することなく、私の仕事を育てるぞ。というような思いを込めて買った指輪です。

北欧暮らしの雑貨店のオンラインショップで見つけて以前から気になっていたもの。一時期仕事でダウンしてたときに、えいっと買いました。

鈍く光るゴールド色。素材は真鍮に金メッキ。きらりとポイントでついているのはダイヤではなくスワロフスキー。1万円もしない、いわゆるプチプラのアクセサリーです。

ハイブランドの指輪、いわゆるジュエリーへの憧れもあり、思い切って買っちゃう…?とも思ったけど、臆せずに買えるこちらのほうが今の私にはちょうどいい。背伸びせずに着けられる。

(何年かかるのかわからないけど、いつか自信をもって仕事できるようになったらそのときは、カルティエ、ブシュロン、ヴァンクリとかでこれ!というリングを見つけたい。そしてこの指輪とバトンタッチしてもらうのだ。)

届いてみたら思いのほか大きくて、仕事中のアクセサリーとしてはグレーゾーンという存在感だったのは誤算でした…通勤中や残業中とかに着けようかな。プライベートの外出では毎回活躍してくれています。

💍右手小指の指輪。さもないシルバーリングです。上の2つの指輪は、恋人とのお守り、自分の心を守るもの、そしてこのピンキーリングは私が生家で過ごした日々の思い出のしるし、という感じ。

生まれた土地からほとんど出ることなく学生時代を過ごして、思いのほか社会人になってからも出ることがなく(転勤ばりばり職種でしたが、配属はずっと大学時代住んでいた大好きな街だった)、ひとり暮らしではあったものの、なんとなくこのまま、実家からは遠く離れることはなく過ごすんだろうとぼんやり思っていた。

それが思いがけず恋人と出逢い、仕事をやめて地元からも離れて上京をして、人生が思いもよらない方向に進んだ。

コロナ禍での地方からの上京で、引越しも思うように進まず、いくつかの段ボールを宅配便で送って、すごく身軽な引越しだった。

連れてきたい思い出のものものも、最低限に絞る。そして東京へ向かう数日前に、結婚する前の、私が育った生家のオリジナルメンバーでは最後だろうな、という旅行をした。(諸事情により兄と祖父母は行けなかったけれど…)

地元近くの温泉地での、一泊二日の短い旅行。感染症の波がじわじわ広がってきて、もうしばらく地元には戻れない、家族にも会えないことはわかっていた。実際、もう1年と10か月、地元には戻れていない。

お母さんとお父さんと、お姉ちゃん。最後の家族旅行かもしれない(ここからは人数もどんどん増えていくのかもね、それはとても喜ばしいな、でもこのメンバーで、ということはもうないんだろうな)と思うとなにか思い出の品がほしくて、土産物屋でそのお店のマダムにおすすめされたこの指輪を買った。

「ただのシルバーだけど、純度が高いから手入れさえすればずっと着けていられるよ。」

これまた上の2つと同じくハンマーテクスチャで鈍く、でも(シルバーだからなのか?)一際きらきら輝く。着けるたびに、しばらく会えていない家族のことを思い出す。

💍💍💍

 今までアクセサリーはあまり着けなかったのですが、最近はもっぱらこの3つの指輪を揃えて着用して過ごしています。(今は休職中とはいえ)仕事もあるし毎日3つとも着けていられるわけじゃないけど、3つ揃うと無敵な気持ちになる。(私は地味で大人しそうな容姿をしてるので、アクセサリーの複数着けにより、見た目にも若干“武装”感が出る気がして心強い。)

 ものを大事にしてるといざという時にものが自分を守ってくれる、ときいたこともあるような。もしものときは、私を守ってね、という気持ちもこめて大事に大事にしていきたい。

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