002 OBN!? って、それ何??

続いて観たのも、NHKのドキュメンタリー。
『“男性目線”変えてみた 第2回 無意識の壁を打ち破れ』

▶︎前編のリンク

▶︎後編のリンク

会社内の役員や、経営者、議員など、
女性の割合が課題に挙げられる話は結構耳にします。

よく課題に挙げられているけれど、
具体的に解決したとかは、私はあまり聞いたことがないです。

日本国内ではあまり聞かない話ですが、
海外だと、法律や取り決めで割合を決めてしまって
男女の割合を意図的につくることで男女差を小さくしていますよね。
これは授業でも聞いた覚えがあります。

ということで、改めて調べてみました。
「クオーター制」!!
ああ、そんな感じの言葉だった、、、と、遠い記憶がかすりました。。

日本でも、何度も考えられてきたと思いますが、
調べた時に見つけたのはこちら。
2022年の調査結果でした。

▶︎内閣府男女共同参画局推進課
諸外国の経済分野における女性比率向上に係る クオータ制等の制度・施策等に関する調査
https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2022/202206/pdf/202206.pdf

⇢記事より抜粋
『諸外国における企業役員に占める女性比率の推移をみると、役員の一定の数・割合を女性に割り当てるクオータ制を導入した国は、その導入以降、女性比率が大きく伸びていることが分かります。フランス、ノルウェー、イギリス、ドイツといった国々は、2021年時点で、役員の女性比率が30%台後半から40%台半ばとなっており、日本の3倍から4倍の水準となっています。』

『 「自然に任せていたら200年かかる」と1人の貿易産業大臣(男性)による強力なイニシアチブで企業の取締役会に4割を女性にするクオータ制の法律が施行されたノルウェー。約20年前の2002年のことだ。条件を満たさない会社は総会で解散決定するか裁判所により会社の解散が決定される。
経済界の強い反発があったドイツも、2015年に「自然の変化に任せていては90 年かかる」と試算しクオータ法を成立させた。役員比率は男女共に30%以上にする義務が課され、女性が選出されない場合、男性は付けず空席を維持しなければならない。
米国もカリフォルニア州が2018年に法整備した。取締役総数が4人以下の企業は1 人以上の女性取締役を、5人なら2人以上、6人以上なら3人以上を置く義務がある。 違反すると足りない人数1人あたり10万ドル、約1200万円の罰金が課せられる。
米国ナスダック市場では、「取締役会多様性規則」が導入され、ジェンダー認識の分布、人種や民族の分布、LGBTQ+などの「取締役会多様性マトリックス」の公表を義務化。違反が継続すると上場廃止に至る。
そして英国。既に上場主要350社で取締役会に女性がいない企業はゼロになっているが更なる多様性確保のために取締役の40%以上を女性、少なくとも1人は白人 以外。さらに会長やCEOやCOOなどの上級職に、少なくとも1人は女性とすることを求めることを金融行為規制機構(FCA)が決めた。
日本は、今動かなければ、グローバル社会での未来はない。雇用機会均等法が施行されてから35年以上経つが、男女格差は世界120位。自然には何も起きなかった。東京医大が入試で男性にゲタを履かせていたと大ニュースになったが、「成績で採用すると女性が多くなってしまう」と多くの企業は男性枠を決め、暗黙の男性クオータ制を長年続けている。なんとプライム市場に上場した企業の3割が、女性取締役ゼロと報告されている。』

海外で取り組まれている中の具体的な話が、冒頭の番組に含まれていたので、番組の話に戻ります。

スウェーデンでは、「除雪作業」をきっかけに男性目線だけから、女性目線を加える仕組み作りをした結果、国内全域で換算すると、130億円の削減に繋がったそうです。

日本でも、北九州市役所が男女比率改善に努めているそうです。
内容は、女性のキャリアを早回ししたり(出産子育てでのブランクを軽減するため)、管理者の査定内容を変えるなどという動きです。そうすることで、女性が仕事に復帰しやすくなるように考えられています。


番組を観ていたり、私自身感じたりしたことは、
「女性目線」って、ただ女性だけに有利というわけではないということです。 

女性は、〝誰か〟と一緒にいることが、男性より比較的多い印象があります。

例えば、子ども、旦那さん、親や、ママ友、子どもの習い事での繋がり、職場の人、親の介護の関係など。

子どもと一緒にいる時は、「子どもの目線でこうだったらいいのにな」とか、「子連れの時にこれはしんどい」とか、一緒にいる相手(子どもなど)のことも含めて考えるんですよね。

男性がそうではないとは思いませんが、でも、日本は特に、男性より女性に比重が傾きやすいのが現実です。
〝誰か〟と一緒にいる割合が高い女性だからこそ、その人やその人を取り巻く環境のことにアンテナが立ちやすくなっちゃうんです。

なので、女性目線であるということは、
「女性プラスα」の目線になるので、色んな立場の人たちの目線が加わりやすい。それが結局は、みんなに優しい社会になるということ。

番組では、OBN という言葉がありました。
オールドボーイズネットワーク!!の略です。

これは、男性が主体になってきたコミュニティのやり方のことで、例えば、「仲間内のお酒の席で人事が決まる」など。

自分のことだけを考える時代は、終わりを迎えているんですね。私はそう感じました。

原始的には、男性は狩りをして、女性は家を守る役割がありました。そして家を守る時、一人の女性だけではなく、複数人の女性が共に助け合っていましたよね。

今の時代で考えると、家を守るということは、様々な課題を、色んな立場の人たちが意見を出し合い、実際に協力して解決に向かっていくことなのかな?と考えます。

対話をして、コミュニティをつくってきたのが、女性としての特徴だと思うので、そういった部分を社会に活かしていく時期が、日本に戻って来てるのかも!!

話し合いをしている。
意見を聞いている。

と言われるかもしれませんが、当事者の声が置き去りにされている法律や仕組みは、少なくないと感じます。

当事者の声が反映される社会にするためにも、まずは性差の偏りのない社会にすることが、分かりやすいのかなと、番組や調べ物をとおして思いました。

どなたかの参考になれば幸いです^ ^



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